ワックワックとみがや23夏

⚪︎NTTの最新技術で知る「富ヶ谷の防災(とみがやのぼうさい)セッション」
*8月24日(木)・14時~・15時~
*8月25日(金)・10時~・11時
・理科室

・各回定員10組
・要予約
ARを使った富ヶ谷の浸水被害や、発災時に使える電話番号”171″や”タイムライン”の体験。
富ヶ谷エリアのハザードマップや防災ジオラマに触れて、もしもの時に備えよう!
シブヤミライ科の授業にも繋がる、とても貴重な学びの時間を、大きな企業が提供下さいます。
40分ほどのプログラムですが、親子での参加も大歓迎です!


⚪︎誰でも絵が描けるワークショップ「夏休みの思い出セッション」
*講師:小池アミイゴ(イラストレーター、学校運営協議会会長)
*8月24日(木)・14時~16時
・体育館
・画材等こちらで用意します。
・汚れてもよいオシャレで参加ください。
・予約不要
表現の最初の一歩が幸せなものであることを願い、
イラストレーターの小池アミイゴが日本各地で開催している絵遊びの時間です。
今回10mの大きな紙を用意し、みんなセーノで夏の思い出を爆発させます。
服が取り返しつかなくなるほど汚れることを前提にご参加ください。

 

 

⚪︎夜の学校探検!
*8月24日(木)・18:30~19:30
・18:30に校庭集合
・要予約
・子どもたちの「夜の学校を探検したい!」に石川校長先生が答えてくれます。
PTAの皆さんも盛り上げにご協力の上、一緒に楽しんでください。

 


⚪︎誰でも絵が描けるワークショップ「学校の壁画ブラッシュアップ!」
*講師:小池アミイゴ(イラストレーター、学校運営協議会会長)
*8月25日(金)・9時から暑くなったら終了(雨天中止)
・富谷小学校正門側の壁。
・画材等こちらで用意します。
・汚れてもよいオシャレで参加ください。
・熱中症対策の帽子や水筒をご持参ください。
2年前に制作した富小正門側の壁画を、今回さらに楽しくキレイに仕上げたいと思います。
親御さんの見学ウエルカム。子どもたちの安全誘導のお手伝いなどもご協力くださいませ。

 


⚪︎がっこうのせんぱいと作って遊ぼう!「ビー玉4こで作る”さか立ちコマ”」

・講師:富小の元校長の吉川先生と富小同窓会のみなさん
*8月25日(金)・10時~12時
・家庭科室
・要予約

ビー玉4個のコマが、あら不思議?逆立ちして回ります。
作ったコマで、友達と対決。陣取り合戦やコマを回し続けるテクニックも教えます。
さらに、せんぱいがビー玉の昔遊び教えちゃいます!
地域のお年寄りとの触れ合いは、子どもたちにとっても先輩方にとっても大切な経験になります。
たとえば、もし大きな地震が来たなんて時、顔の見える関係としての助け合いに繋がります。

あらためて「学校運営協議会(コミュニティスクール)ってなに?」
そして「ワックワックとみがや」開催の意義など。


学校が子どもたちにとって良き居場所であるためには、
地域の協力が必要です。

「先生たち、大変だよね」
そんな会話をあらゆる場面で耳にすることがあるかと思いますが、
そんな課題の解決も含めて、今日本の各地の学校で進められているのが
「地域と共にある学校」コミュニティスクールです。

それは、
学校と保護者や地域の皆さんがともに知恵を出し合い、
学校運営に意見を反映させ協働しながら、
子供たちの豊かな成長を支えることを目指す制度です。

では、子どもたちに必要なコミュニティスクールとはどんなものでしょうか。・

これは思いっきり簡単に言ってしまえば、
「学校のそばに頼りになる人たちが居てくれる」ということが基本です。

その存在が学校に安心感を与える。
それは子どもたちが学校で大らかに過ごすことの力になる。

早くからこの制度を取り入れた渋谷区の中でも、
富谷小学校はより積極的にこの制度を生かした学校運営を行なっています。

現在の富谷小学校の学校運営協議会は、
会長を富ヶ谷連合町会会長の長山さんより私小池が受け継ぎ、
富小学校長や副校長、主幹教諭と、
元校長の吉川先生を始め、同窓会会長、PTA会長、学校医、
民生委員、施設開放委員、民間コンサルなどがメンバーになり、
最近では、地域の落書き消しや1年生のタブレット学習の補助など行い、
メンバーの中には、日々子どもたちの通学見守りをやってくださる方もいます。

そんな活動のひとつが
地域の先輩に学ぶワークショップセッション「ワックワックとみがや」で、
今年は学校長の要望で夏休み開催になりました。

前に述べた通り、学校運営協議会は「そばに居てくれる人たち」の集まりです。

これまでの「ワックワックとみがや(旧”とみがや祭り”)」は、
子どもたちに学びを与えるという意味が大きかったです。

しかし、今回は「学校が子どもたちにとって大らかな居場所である」ことを目指し、
夏休み終盤の二日間を「子どもたちが居て良い場所」であることを目指します。

お子さんんたちの親御さんにつきましては、
「何か子どもたちの力になれることはないかな?」みたいな興味を持って、
お時間許す範囲で結構ですので、覗きに来られてみてください。

そしてもし誰かと言葉を交わすことがあれば、
たとえば日常感じている子育ての不安だったり、学校に対する疑問などなど、
オープンに話してもらえたらいいなと。

そうしたコミュニケーションは、
巡り巡って子どもたちが学校や地域で過ごす大らかな力に変わります。

今年のワックワックとみがやは、そんな場所であろうと考えております。

小池アミイゴ

 

 

 

 

149ヶ月め


今日は2011年3月11日から4,536日
648週
12年5ヶ月後
149回目の11日です。

10日に東京から福島市に移動し、
11日の今日は現在会開催中展覧会「ハルカラ_」でワークショップとトークショーです。

ギャラリー・オフグリッドでの展覧会や企画の詳細はこちらでご確認くださいませ。
> http://www.iipower.jp/index.html

2011年3月11日の夜、
「これは10年、20年とかかることだ」と直感し、
震災は原発事故で困難な立場に置かれた人たちに対して、
先回りした発言や行動はせず、ただただ気持ちを寄り添わそうしたら、
「あの日から」12年5ヶ月めの日に、
福島市の再生可能エネルギーの電力会社のギャラリーで、
ただただ描いてきた東北の風景や花の絵の展覧会会場にいる自分です。

そんな極個人的な物語が東京のような場所ではまったく「ウケなく」なっている、
「今」というものを認めざるを得ない、あれから12年5ヶ月でもあります。

あらためて「興味無くなったんだ」と寂しく思うも、
でも、ほんと、まだまだやれること、出来てないことばかりなので、
やるしか無いんよね。。

東北や福島に限らず、
生きている限り良き出会いから受け取る美しきものはただただ儚く、
その一瞬の輝きに触れることは、ただただ豊かなことなんだよ。

が、それを表現しようとすると、
言葉でも絵でも難しい、

しょうがねえ、やっぱ続けるしかないか〜。。

冒頭にアップした絵は、
この展覧会を作るに当たって、去年9月に初めて飯舘村に行った帰り、
喜多方に移動する道で見た夕空。

飯舘の美しさを見つけようとして、しかし、その道中の風景に心を奪われる。

そうした揺れや誤差の中に、人というものを考え始めている12年と5ヶ月後の自分です。


今回も生き物のような展示空間にしたギャラリー・オフグリッドですが、
7月25日の設営の際に忘れてきたり間に合わなかった作品を持ってきました。


これは初日から展示している飯舘村比曽の田神社3月の風景。

展覧会に足を運んで下さった飯舘村の農家さんが、
絵を見ながら飯舘での農業や生活、どんな花が咲くとかどんな祭りがあるなんて話をしてくれました。

なんちゃーなくとも「描きたい」という気持ちの込められた絵の前で、
人はこれだけ穏やかに、豊かに語ってくれるんだな〜。

2011年3月11日以前の東日本を知らぬ自分は、
そうしたお話の中から、これから生きるのに必要なことを見つけ、
出来れば美しい絵を描きたいと思っています。

震災後、東京などで繰り返し出会って来た1枚の絵の前での語らい。
12ねん5ヶ月後の福島でやっと一歩です。

で、今回描いたのは同じく飯舘村比曽の田神社7月の風景。

飯舘電力のソーラーパネルが、自然や人の生活と美しく調和して設置されている村も、
福島第一原子力発電所の事故被害から、なんとか次のフェーズに移る、そんなタイミングに見えます。

が、そんな村の植物の勢いに負け、絵が甘くなっているなあ〜、俺。
どうしたらこの緑の力強さを表現出来るのだろう。

2023年8月11日のワークショップやトークショー、
自分にとっても次に向かう力にしたいです。

 

 

 

148ヶ月め_福島市で展覧会開催


今日は2011年3月11日から4,505日
643週4日
12年4ヶ月
148回めの11日です。

福島市にあるギャラリー “GOG” で展覧会を開催します。

「ハルカラ」 小池アミイゴ個展
飯舘、福島、東日本 ただただ描いた展覧会
at GOG
2023年7月26日(水) – 9月1日(金) _休/土日祝日
open 10:00 – 17:00
GOG (ギャラリーオフグリッド)
〒906-8042 福島市荒町4-7 県庁南再エネビル3F
Googleマップ> https://goo.gl/maps/KxoN5vmqU5A7vgFo6

展覧会特設ページ> 展覧会詳細

震災後に興された再生可能エネルギーの電力会社 “飯舘電力” が有するギャラリー、
ギャラリー・オフグリッド での個展です。

ボクを5年連続で奥会津エリアの子どもたちとのアートセッションに導いてくれた、
福島県立博物館のワルダクミキュレーターチームが繋いでくれた企画。

昨年より飯舘村の取材を重ね、
同村の震災と原発事故の被害から復興を目指す姿を知ると共に、
飯舘電力の取り組みの理解を深めてまいりました。

しかし、知れば知るほど無力感を感じるのは、
震災直後から始めた東北のフィールドワークを通しての実感。

それでも自分は絵を描く仕事をしていて、
その経験から出会える「美しきもの」を
ただただ描くだけだろうなと。

実はこれまでで一番頭を悩ませたかもしれませんが、
ある瞬間から悩んでる自分そのままを描いてみようと思えたことで、
なんとか展覧会を実現させられそうです。

他愛も無い絵の展覧会ですが、
1枚の絵があるからこそ生まれる会話というものを信じ、
美しい空間を整えお待ちしております。

が!!!
ギャラリーが開いてるのが月~金の10時~17時だって!?

ですよね〜

夏休みと言えどそりゃ無いぜ!

ということで、
*8月12日(土)と13日(日)は特別オープンしアミイゴ在廊予定です。
普段仕事で来られない方はこのチャンスにぜひ。

以下今決まっている企画。

【イラストレーター小池アミイゴの夏休みびじゅつクラブ】
・7月26日(水)〜7月28日(金)13:00〜17:00
※7月27日(木)15:00〜16:00はお休み
・参加費・予約_不要
ギャラリーが「夏休みの居場所」になればいいな企画です。

【小池アミイゴの誰でも絵が描けるワークショップ】
福島の飯舘村のデカい段ボールジオラマをシアワセ色に塗っちゃいましょうセッション。
◎日 時:8月11日(金)13:30〜15:00
◎対 象:小さなお子さんからじーちゃんばーちゃんまで。
◎申込不要・参加費無料 汚れてもOKなオシャレでご参加ください。

【トークセッション】酒とメシとサスティナ・ブルー
◎日 時:8月11日(金)17:00〜18:00
◎申込不要・参加費無料
◎お話する人
・小池アミイゴさん(イラストレーター)
・佐藤彌右衛門さん(会津電力顧問・大和川酒造9代目)
・会津若松で食の仕事をされている夢実さんも参加してくれます。

企画は詳細ページにさらに詳しく書かれています。
展覧会詳細

そしてやはり7月26日から食堂ヒトト
絵本「はるのひ」の原画展を開催。

自著「はるのひ」で描いた風景は、福島で見た田園の風景も引用しています。

冒頭にアップした絵は、福島県南相馬郡飯舘村の”飯舘復興三千本桜“の風景。

震災前より、地元のご夫婦が植え始めた桜が、
今やこの村の、てか福島の復興のシンボルのようにして春に咲き乱れます。

人の力、すげー!

自分の絵は、さてどうなんだろう?
これからも悩み続け、しかし描き続けたいです。

 

 

「ポストがぽつん」富ヶ谷で販売

作画を担当した新作絵本「ポストがぽつん」
作:北川チハル・絵:小池アミイゴ・アリス館・定価:1,650円

https://www.alicekan.com/books/7912/

まずは自分が暮らす街のみなさんに手に取ってもらいたいなと、
渋谷区富ヶ谷2丁目の天然酵母パンのルヴァンのカフェ、
ルシャレで販売会を行います。

2023年7月12日(水)と13日(木)の2日間、
15時から18時までの間でルシャレにお越しくださいませ。

絵本の原画も展示してありますんで、
ルシャレのお茶と共に絵本の制作秘話も楽しんでもらえたらいいなと。

「ポストがぽつん」ご購入の方で、もしイヤじゃなかったら、
ボクのサインもちょいちょいと描がきますよ〜

・ルヴァンとルシャレのある場所
〒151-0063 東京都渋谷区富ケ谷2丁目43−13
最寄駅:千代田線代々木公園駅
小田急線代々木八幡駅か代々木上原駅
>>> Googleマップ

絵本「ポストがぽつん」

作画を担当した新作絵本「ポストがぽつん」
作:北川チハル・絵:小池アミイゴ・アリス館・定価:1,650円

6月23日発表です!

「とうだい」の作画をされたアミイゴさんに描いてもらいたい。
とのオファーを編集者さんから頂いた物語。
「とうだい」はその場所から動けないことで、逆に豊かな学びを得る物語ですが、
このポストくん、むちゃくちゃ動きます。なんなら空も飛びます。
「とうだい」は季節をひと回りした後、見たことのない嵐に遭い、
しかし、その経験で自分というものを知ります。
ポストくんは、トビラで「ポストがぽつん」と語られた次の見開きで
唐突に嵐に遭い、海へドボン、、
うわーーー!
この物語、どうやって描いたらいいんだ〜〜!!!???
しかし、編集者さんは動じません。
「アミイゴさんらしく描いてもらえたらいいです」
俺らしく?
そう考え続けた旅のような制作の1年。
何がきっかけだったかなあ〜。
きっとワークショップなどで接する子どもたちからインスピレーションを得つつ、
BRAHMANのTOSHI-LOWくんとイランの絵本「ボクサー」について語ったことで、
カチッとスイッチが入ったような。
で、出版社がなんやかや常識ばかりを語る時代になっちまった今、
「長新太さん、今デビューしたら絵本作れるのだろうか?」なんてエクスキューズを持ち、
しかし、しゃらくせえ!てやんでぇ

俺がこのポストくんととことん遊んでやるんだってぇことよ!

という気持ちになれたことで、作画中ずっと1人で笑っていたなあ〜。

ということは、
この絵本を手にする子どもたちと、とことん楽しめるイメージが持てたということ。

先日、古本屋「かえりみち」で子どもたちに読み語ってみたら、
なんと、これまで自分が手がけた絵本の中ではサイコーの引きがあるではないか。。
子どもたちよ、「とうだい」も「うーこ」も「はるのひ」も、良い絵本なんだぜ。
しかし、
絵本ってなんだろ?
ただこの荒唐無稽で大らかな物語に子どもたちが出会ってくれることで得る、心の免疫力は絶大のはず。
北川チハル先生、素晴らしい冒険物語ありがとうございます!
ぜひ手にされ、お子さんとページをめくってみてくださいね〜
ページをめくって行く際の色彩の変化は、宇宙最高峰に楽しくしておきましたよ〜
というわけで、早く手にされる方は書店でもネットでもご購入頂き、
7月のどこかの月曜日には、
恒例の富ヶ谷ルヴァンで「パン屋で1日書店」で直接手渡しさせて頂きますんで〜

「かえりみち」での展覧会会期延長


愛知の春日井市の古本屋「かえりみち」のギャラリー「ki」で展覧会、
作品を入れ替えレイアウトし直し、会期延長で6月25日まで!
設営の際にクロネコさんが荷物ひとつを香川県に持っていってしまったおかげで 、
この愛しすぎる場所での会期延長が決まりましたよ〜。
『小池アミイゴの絵本の原画と花の絵の展覧会』
5月19日(金) ~ 6月25日(日) 11-19時 月曜休 
古本屋 かえりみち & gallery ki
〒486−0929愛知県春日井市旭町1−11 TANEYA2階
Tel:090-9749-9895
で、ちょいと変則営業のお知らせ。
★6/16(金)-19(月) お休み(大切な人たちのお祝いのため)
★6/24(土) 「夜のたねやびより」21時まで営業します。
 読書会「詩のひろい読み〜まど・みちお編」夜の部 18時から。

6月10日と11日はこの古本屋「かえりみち」で絵のワークショップ2DAYSを行いました。

子供から大人まで、懐かしい顔との再会も交えながら、
いつも通り全力で人の表現にデッカい喜びを見つけ、
最後は参加したみんなが風呂上がりのような顔して「かえりみち」に着いた時間。

あらためて、
世の中の価値観から比べたらとんでも無く効率の悪いことをしてるな〜と実感しつつ、
その効率の悪さがなんて幸せなことなんだろうと再確認出来たのは、
若い夫婦が営むこの場所だからなんだろうと。

なんていう俺の言葉がちょっとでも響いた人は、
ぜひぜひ是が非で名古屋駅から在来線で20分くらいの勝川駅から徒歩7分の古本屋
「かえりみち」に行ってみてください。
ここで若い2人が古本屋を営む必然と偶然、
柔らかなマインドと鋼の根性が同居した場所で、
なんやかや世間話をしながら1冊の本に巡り合ってくれたらいいぜ。

それは、今自分が人にすすめられる最も豊かな行為なのだ。

147ヶ月め


今日は2011年3月11日より4,475日め
639週2日
12年3ヶ月
147回目の11日から1日過ぎた夜です。

先日、宮城県の太平洋沿岸部の街より訃報が届きました。

震災から数年の夏に1度だけ仕事をして、
その間ずっと怒り憤った口調だったけど、
だからこそ自分は信頼を寄せられ、
しかし直接はまだ会えないままで。

しかし、
SNSを通して吐き出された震災後を生きる心情や、
お子さんとのトゲはあるけど微笑ましい会話、
ここ数ヶ月は突然身に降りかかった病魔との闘い、
(この方の場合「折り合いの付け方」と感じたのだが)
そして最後は病魔と殴り合うような言葉まで届けてくれた方。

ご本人は「そんなことねーわ」と否定するでしょうが、
自分は「人の生き方」ってものを、SNSを通してでも感じられた、
実はものすごい発信力のあった方だんだと思っています。

それはフォロワー数とか「いいね!」の数とは関係なく、
人生のある一瞬でも、お互いガチに向き合い、何かを形に出来た関係だからこそ、
安易な数字遊びに振り回されることなく、
SNS上であっても交わす言葉の背景まで感じられたということだと思っています。

今年に入って(コロナが落ち着いて?)、
体調を崩されたという方が身の回りに多くおられます。

その度に地震の無力を感じ、
なんだろね、震災前後から花の絵を描き続けているのは、
自身の無力を忘れないようにしているのだろうか?
なんてことを、12年3ヶ月かけて気づいたのかも。

ただ、自分の中に答えを見つけようという気持ちは無く、
これまで出会った愛しく1人ひとりとの会話を大切にし、
その言葉の背景を察することを、まだまだ続けて行くんだろうな。

アップした花の絵は、
2011年6月に初めて宮城県気仙沼まで行った帰り、
中尊寺に向かう道で雨に濡れて咲いていた白詰草。

これまで何枚か描いてきて、
この絵は数年前に描いたものを、この方の生前の言葉に思うことがあり、
描き直してみたものです。

今は愛知県春日井市勝川の古本屋「かえりみち」のギャラリー「ki」の壁に、
6月25日まで咲いています。

生きていれば失うことばかりですが、
失うことも生きることに含まれることを受け入れれば、
その喪失にピタリとハマる人や場所に出会えるのだなあと。

2023年6月、ボクは愛知県春日井市勝川で古本屋を営む若い夫婦と、
ささやかだけど、何やら生きる上で必要とする時と共に出来たようです。

そんなお話は後ほど。

Kさん、
出会えたことに感謝します。

146ヶ月め

今日は2011年3月11日から4,444日
634週と6日
12年2ヶ月
146回めの11日です。

今日は都営新宿線菊川駅まで。
先日、恵比寿の影丘の家がSNSで発信していた、「元水曜日のカンパネルラのコムアイさんが企画した太陽光パネルと一緒に寝そべる子どもワークショップ」が気になって問い合わせ。

協賛されていた太陽光パネルなどを扱う株式会社アイジャストをご紹介頂き、

代表の辻さんとマーケティングなど担当する早川さんに活動の詳細を伺ってきました。

いや、ものすごく面白かったな〜!

それを語る前に、
菊川の駅に着くまでの車内でタイプした「今日のブログ用のテキスト」を、まずは。

ボクは8月から9月にかけて、福島県の福島市を拠点に、飯舘村や喜多方市で展覧会開催を目指しています。

これは、これまでボクを福島の奥会津での子どもアートセッションを企画し続けてくれた、福島県立博物館のバックアップの元、自然エネルギーの飯舘電力とのコラボとしてカタチにしてゆくものです。

テーマとして「もっと再生可能エネルギーを知ってもらいたい!」は当たり前として、よりフォーカスしたいのは「自分たちが生きる社会はどんなのが良いだろうね?」と考えることの出来る場所創り。

綺麗な絵があって、世代関係なくなにか楽しいことが行われ、出来れば美味しいものもあればいいな。
そんな場所でオープンに語り合うことで、みんなが望む世の中の姿に自然エネルギーというものが自然と噛み合ってくれたらいいのだろうと。

そうした場所作り(展覧会作り)に向けて、これまで「電力」を語る際の「国を発展を支える基幹産業」「水力、火力、原子力」といったマッチョな枕詞だけでは無く、「生活を共にする気のおけぬパートナー」くらいの言葉で語れる裏付けを見つけ出さなければだな〜。

もちろんそんなこと自分1人で出来るわけは無く、自分は自分が得意とする絵や、それを描くための目とか駆使し、やはり人がオープンに語り会える場所創りを、地道にやってゆかねばなんだよね。

+++

さて菊川のアイジャスト到着。


代表の辻さんが語る電力の話、
自分が電車の中で整理つけようとしていたことを片っ端から端的に言語化してくれてビックリ!

日本の場合、電力は大企業のために作られているようなものだが、
電力の多くは家庭で使われているので、女性に向けた言葉で語られなければおかしい。

そんな自分に足りないところを、女性スタッフの早川さんがフォローしてくれ、
「だれでも電気を作って使える使い勝手の良いシステム」を開発。

家の片隅にポンと置けるキャリーケースの中に、
太陽光電力を溜め込み使えるためのオフグリットシステムを収納。
太陽光パネルとの組み合わせで、ゴハン15杯は炊けちゃう電力が手作り出来るだって。


で、充電が切れたら自然と家庭用コンセントと切り替えられるシステムも搭載。

とうことは、このシステムを複数縦列させることで、
ひとつのシステムの電気を使っている間に、他のシステムが充電可能。

ということは、日の光がある限り電力供給が途絶えることが無いということだと。

このシステムと現在ある再生可能エネルギー電力会社の電気を併用したら、
かなり気持ちの良い世の中になるんじゃないか。
みたいな話。

面白いなあ〜

現在50万円ほどで販売可能なこのシステムだけど、
とりあえず日本の全ての家庭に無償で配布した上で、
日本のエネルギーのことをあらためて考えるなんてことしたら、
いいんじゃないかな〜。

そんな予算が国にあるかどうかは置いといて、
それくらいの発想をする政治なり経済の、ほんとに偉い人出てこないか〜!

なんていう、思いっきり飛躍した会話ができたのがうれしい。

そうなんだよ。

頭がとても良い人が一生懸命考えて、
言葉や数字を並べて「これやるべき」とか言うのと、

こんなシステム考えたんだけど、みんなどう思う?
とか、
こんな絵を描いたけど、みんな勝手なこと話して〜

みたいな合意形成のあり方、
どっちが面白いかな〜?

きっとどっちも必要だと思うのだけど、
なんだか前者の方が偉そうにしてるし、
人のこと気にする事無くやれちゃうから、
言葉や数字で人を殴るような合意の現場が氾濫しちゃっていたのだろう。

が、もう変えなくちゃだ。

その他面白いお話を、知恵熱出るほどたくさん伺ったけど、
その辺は追って整理して言葉にしてゆくけど、
本日早川さんが放ったキラーワードを。

「電気ってだれでも作れるって知ってもらいたいですねっ!」

なんだか地面から生えてきた言葉のようだぜ。


飯舘村や飯舘電力に関しては、
昨年9月をキックオフに、今年の3月と4月もフィールドワークを重ね、
関わるみなさんともミーティングを行い、
今後どんなことをしたらいいのか朧げながら見えて来たところで、
今回の取材。

やはり人との出会いは大きな財産であり、
自分の絵やイラストレーションは、そうしたご縁の背中に必死で喰らいつき、
必要あれば関わるみなさんを温めるものであればいいなと願っています。

というわけで、
この話はまたあらためて。

 

 

「かえりみち」で展覧会開催

 愛知の春日井市の古本屋「かえりみち」のギャラリー「ki」で展覧会を開際します。

『小池アミイゴの絵本の原画と花の絵の展覧会』

5月19日(金) ~ 6月14日(水) 11-19時 月曜休 
古本屋 かえりみち & gallery ki
〒486−0929愛知県春日井市旭町1−11 TANEYA2階

Tel:090-9749-9895

「だれもが”ひとり”にかえる場所」

勝川駅のそばにある古本屋&ギャラリー

絵本「とうだい」を中心とした自著の原画に加え、
きっとこの場所に合うであろう花の絵を交え、気持ちの良い場所を創り、
6月10日、11日にはワークショップも開催します。

昨年末に店主の池田さんからとても丁寧なお手紙をいただき、
その文面から自分の絵を届ける場所と直感しました。その後のメッセージのやり取りも気持ちよく
「ああ、ここはきっとボクにとって約束の場所なんだろう」なんて思いにも至り。
そんな時NHKで放送されてた番組「Dearにっぽん」の、
『あなたを想い、選ぶのは・心に寄り添う古本屋〜』というタイトルに惹かれて見てみると、
そこは全国の人から請われ、その人に相応しいであろう1冊を選書して届けといる本屋だって。良い活動だなあ〜なんて見ていたら、
「あれ?ここは今自分に展覧会のオファーをくれている本屋では?」なんてすっとぼけた驚き。
さらに自分が装幀画を務めた、レベッカ・ブラウンの「体の贈り物」が
『ご病気をされた方に届ける一冊』として紹介されていてびっくり。
20年前に心血を注いで描いた絵を纏った本は(サラッと描いたようにしか見えないだろうが、ともかく)
イラストレーターをやってきて良かったな〜!と心から思えた仕事。それが今こうして生かされていることに感激し、その旨を「かえりみち」さんに伝えると、
自分が装丁画を担当したことをご存知無かったとのこと。
2023年の夏が始まる前に、この場所で展覧会を開催することは偶然では無く必然だと思ったし、
やはりここは自分にとって約束の場所、いや帰るべき場所の1つでは、なんてね。
ともかくこの場所に向けた絵を描いてみなくちゃと描いたのが、
フライヤーに使われているエリゲロンの白い花の絵。
背景の青はきっと宮城県気仙沼から唐桑あたりで出会った海の色のはず。
そこにはどうしても生かしたいものがあって、「かえりみち」を思うと自然とこの色が導き出され、
結果自分にとってとても新鮮な仕上がりの絵が生まれました。それは愛知県の古本屋で何をやれば良いのか明快になったということでもあります、
ではみなさん、かえりみちで会いましょう。

直島子どもアートセッション 4 days


2023年4月16日~19日
香川県瀬戸内の直島での”子どもアートセッション4DAYS”
笑顔のフィニッシュを迎えました。

子どもたちとの現場となったのは、
NAOSHIMA SAILERS CLUB

町立直島小学校や直島幼児学園(認定子ども園)に隣接する高台に新設され、
今年の4月から運用が始まったばかりの放課後クラブです。

その空間は子育て中の親の誰もが「わ〜!」と声を上げ、
「ここで子供を預かってもらえること、うれしい!」と思えるだろう場所。

この運営は “なおしまキッズポート
それぞれお子さんを持つおかーちゃんたちが、
直島で生きる上で必要なことを自分たちで創ってしまおう!
もしくは「しまわねば。」という必然で組織し実行に移した、
子供たちの居場所と未来にコミットしたグループです。


今回、この企画のコーディネーターの方にキッズポートを紹介いただき、
オンラインで「はじめまして」のミーティング。
その瞬間「ああ、この人たちとなら新鮮な何かを創れるな!」と直感。

その後のアイデアのキャッチボールもスムースに、
当初の「子どもたちとのワークショップを4月19日水曜日にやってください」というオーダーに対して、
週末を加えた複数日のセッションを行うべきと判断。
しかし事前情報はできるだけ遮断し、直島の「はじめまして」の場所を目指しました。


直島子どもアートセッションDAY 1 は、4月16日(日)

子どもたちと「アートの理屈」を蹴散らして、
身体が喜ぶワイルドなアート体験を、子どもの親もスタッフも自分も共有しよう!
という試み。

だけど、
実際は「なんのこっちゃ?」と感じて終わってしまった親御さんもいたはず。

なんだけど、
自分はものすごい量の「この場所に集った子どもたちの情報」を得て、
残り3日間のセッションでの振る舞いのイメージを高めることが出来ました。


一応この日のおさらい。

・「学校や家でやったら怒られるようなことやるよー!」

・なので、子どもたちに指導はしない。

・というわけでセッション中は「じょうず」という言葉は禁句。

・自分がやることのほとんど全ては、子どもたちが行うクリエイティブなアクションに対する共感。
「いいね〜!」「かっこいいねー!」「おっしゃれ〜!!」みたいな声かけに終始。

・子どもたちの「見て!見て!」にただ「見て」うなずく。

・それだけでも子どもたちは「よっしゃー!」とさらにクリエイティブを加速させ前進。

・その姿は「子どもたちが自分から自由を獲得している」ということであり、
 大人はその自由のフィールドを暴力や事故から守る。

・そして子どもたちはさらに安心し、さらにクリエイティブを加速させる。

・で、子どもがクリエイティブなテーマを掴んで、その実現に対するアドバイスを求めてきたら、
(たいていは「ねえ、これやって〜」みたいな話だけどね、、)
クオリティを高めるためのアドバイスを(べらんめいな職人言葉で)行う。
「じょうず」という言葉の使い所があるとしたらここだけど、自分はやはり使わなかったかな。。

これらひっくるめて言ってしまえば、
子どもたちととことんガチで向き合い楽しみ尽くす。

自分は子どもたちに「寄り添う」では無く「背中を追い」、
子どもたちが魅せる一瞬一瞬のアクションをキャッチし続けているのだけど、
子供たちの先回りは決してしないし、子どもたちが創ったものに対してジャッジもしない。

なぜなら、そうした方が楽しいから。

で、
大暴れでやり切った子どもたち、意外と視野の広い落ち着いた人格を獲得するぜ!
という余談で初日終了。

参加者多くて2部制になって、魂抜かれるほど疲れたが、
その疲れはただただ喜びだ。

直島子どもアートセッション DAY2 – DAY4 の三日間 は、
放課後クラブであるNAOSHIMA SAILRS CLUB の一部を自分の仕事用のアトリエとして使い、
学校から帰ってきたこの施設を利用する子どもたちとの自然なアートセッション。


自分が持ち込んだ画材は全てプロユースのもので、
しかも服に着いたら落ちないアクリル絵の具だったりで、
で、想定外だったのは、小学生も制服着用なんだ〜〜、、
という「親御さん、もしもの場合はごめんなさい、」な状況で、
子どもたちが自分から興味を持ったアートアクション(絵の具遊び)を、
プロの自分とのコミュニケーションを持って実践。


これは福島県奥会津の昭和村で確立した現場作りなんだけど、
直島では SAILERS CLUB があるので、安心して投下出来ました。

五月雨式にセーラーズクラブにやってくる子どもたちと、
マンツーマンのような形でコミュニケートするセッションでは、
「クオリティ」という言葉が飛び交って、

いや〜〜、作って、創って、造りまくったね〜!

それが何であるのかなんてことより、
作って、創って、造りまくることにこそ意味があったような、
そんな、ワイルドでクールで、ある意味セクシーでさえあった創造の事件現場。
(「セクシー」は「生きる」と訳して読んでもらえたらいいな)

そもそもこのセッションはなんであるのかなんだけど、
まずこの企画に対してお金を出してくれる人の存在があります。

アメリカとイギリスの慈善活動家たちが日本各地の文化に触れる旅を楽しむ。
その行程の中には震災被害に遭った福島と神戸、
そしてアートの島として海外でも有名な直島が組み込まれていて、
それぞれの地域や子どもたちの未来に対する投資を行う。
欧米では美術館などが主催し行われれているパトロンツアーを、
日本で実験的に行ったという事みたい。

で、直島でのドネーションの使い方として、
子どもたちとガチで取っ組み合っている自分が使命され、子どもたちとセッション。セッションの最終日にお金を出して下さった皆さんをお客様として迎え、
子どもたちが創った作品の除幕式。

ツアー参加者それぞれが寄付したお金の価値を子どもたちの笑顔で確認し、
やはり笑顔で帰国するという旅。

で、いいのかな。

自分はその意味を確認することなく直島に向かい、
この場所で子どもたちたその親御さんと過ごすことで、
意味が後から喜びと共について来たという感じだろうか。


アメリカ、イギリス、日本のエージェントもガッツリ噛んで作り上げた実験現場は、
海外アートに詳しい友人に言わせると、とても意義ある事みたい。社会の格差が広がる中、資産を持つ人が持たざる者への支援に人生の幸福を感じる生き方。

もちろん格差なんか無くなればいいのだけど、
だけど、7歳、8歳、9歳くらいのワイルドな絵の具遊びと、
海外からのお客様との喜びに溢れたコミュニケーションを経験した子どもたちの未来は、
彼らなりの幸せの形を生んでくれるんじゃないかと。

アートが目的で無く、人と人が繋がること。

繋がって良かったねでは無く、子どもたちの未来にコミットする発想を生まなくちゃなんだよね。

そうしたことに少なからずの確信を込めた希望を持って、
自分はハードワークをこの現場に投下。

それは海外からのパトロンさんにガッツリ伝わったはず。

楽しかったね!
また会おう、イエイ。

そんなこんなで自分にとって2度目の直島は、
素泊まりの民宿とセーラーズクラブとコンビニを結ぶ一本道の往復に明け暮れ、
(夜は民宿で東京の仕事やら連絡後とやらで、、)
有名な美術館やアート作品に触れることの無い、きっと自分らしい時間を過ごしました。
(昨年この件のミーティングで初めて来た直島は滞在5時間、、)


それでも、直島は30年ちょっと前から始まった島の再生、
そしてアートを生かした地域作りの力で、
なにげない風景の中にも、愛ある人の手が施された景観に出会い、
ボ〜ッと歩いている時間がとても幸せでした。


なんだけど、
ではこれはいつまで続くんだろう?
そんなことを なおしまキッズポートのみんなと語り合った日々でもありました。

直島、ちょうど町会議員選挙が始まり、しかし立候補者が少なく無投票で当選とのこと。

大きな精錬所とベネッセを有し「アートの島」として憧憬の眼差しを向けられる場所は、
住民からしたら今の所勝手に潤っていて変わる必要は無くイメージなんだろう。

だけど、だからこその課題を感じたおかーちゃんたちは、
直島再生の30年の歴史の先に、子どもたちの港 なおしまキッズポートを発想し、
さらに子どもたちやおかーちゃんたち、さらには地域の方々のための「とうだい」のような場所、
NAOSHIMA SAILERS CLUB を建てた。

除幕式の最後の方で、自分が作画を担当した絵本「とうだい」を読み語りする時間を頂きました。

「おーい、おーい、あらしにまけるな!」
「とうだいは ここにいるぞ!」

とうだいにできることはひかること。

くるくるなみを つきぬけろ!

ぴかぴか かぜをこえてゆけ!

くるくる ぴかぴか

子どもまみれの4日間。

海外からのお客様に綺麗な発音で自己紹介出来る島の暴れん坊たちは、
自分たちが自己紹介するならみんなもするべきだと言い寄るタフさを持っている。
その多くが島を出るのがこれまでの直島だったのが、さてどんな未来が彼らの幸せなんだろう。
まずは選挙の選択肢を増やしておく必要はあるんだろうな。
で、俺はかーちやんたちに呼ばれたら「直島また行くよー!」であります。