149ヶ月め


今日は2011年3月11日から4,536日
648週
12年5ヶ月後
149回目の11日です。

10日に東京から福島市に移動し、
11日の今日は現在会開催中展覧会「ハルカラ_」でワークショップとトークショーです。

ギャラリー・オフグリッドでの展覧会や企画の詳細はこちらでご確認くださいませ。
> http://www.iipower.jp/index.html

2011年3月11日の夜、
「これは10年、20年とかかることだ」と直感し、
震災は原発事故で困難な立場に置かれた人たちに対して、
先回りした発言や行動はせず、ただただ気持ちを寄り添わそうしたら、
「あの日から」12年5ヶ月めの日に、
福島市の再生可能エネルギーの電力会社のギャラリーで、
ただただ描いてきた東北の風景や花の絵の展覧会会場にいる自分です。

そんな極個人的な物語が東京のような場所ではまったく「ウケなく」なっている、
「今」というものを認めざるを得ない、あれから12年5ヶ月でもあります。

あらためて「興味無くなったんだ」と寂しく思うも、
でも、ほんと、まだまだやれること、出来てないことばかりなので、
やるしか無いんよね。。

東北や福島に限らず、
生きている限り良き出会いから受け取る美しきものはただただ儚く、
その一瞬の輝きに触れることは、ただただ豊かなことなんだよ。

が、それを表現しようとすると、
言葉でも絵でも難しい、

しょうがねえ、やっぱ続けるしかないか〜。。

冒頭にアップした絵は、
この展覧会を作るに当たって、去年9月に初めて飯舘村に行った帰り、
喜多方に移動する道で見た夕空。

飯舘の美しさを見つけようとして、しかし、その道中の風景に心を奪われる。

そうした揺れや誤差の中に、人というものを考え始めている12年と5ヶ月後の自分です。


今回も生き物のような展示空間にしたギャラリー・オフグリッドですが、
7月25日の設営の際に忘れてきたり間に合わなかった作品を持ってきました。


これは初日から展示している飯舘村比曽の田神社3月の風景。

展覧会に足を運んで下さった飯舘村の農家さんが、
絵を見ながら飯舘での農業や生活、どんな花が咲くとかどんな祭りがあるなんて話をしてくれました。

なんちゃーなくとも「描きたい」という気持ちの込められた絵の前で、
人はこれだけ穏やかに、豊かに語ってくれるんだな〜。

2011年3月11日以前の東日本を知らぬ自分は、
そうしたお話の中から、これから生きるのに必要なことを見つけ、
出来れば美しい絵を描きたいと思っています。

震災後、東京などで繰り返し出会って来た1枚の絵の前での語らい。
12ねん5ヶ月後の福島でやっと一歩です。

で、今回描いたのは同じく飯舘村比曽の田神社7月の風景。

飯舘電力のソーラーパネルが、自然や人の生活と美しく調和して設置されている村も、
福島第一原子力発電所の事故被害から、なんとか次のフェーズに移る、そんなタイミングに見えます。

が、そんな村の植物の勢いに負け、絵が甘くなっているなあ〜、俺。
どうしたらこの緑の力強さを表現出来るのだろう。

2023年8月11日のワークショップやトークショー、
自分にとっても次に向かう力にしたいです。

 

 

 

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