
今日は2011年3月11日から5,571日
795週6日
15年3ヶ月
183回めの11日です。
ここ1ヶ月は多くの方と一緒に絵を描きました。
5月16日は群馬の前橋の「敷島。本の森」でのスケッチーワークショップ。
前橋市と行う子どもアートプロジェクトを進める上で、ちょっとでも賛同してくれる仲間がみつかればいいなと願いつつ、
そもそも前橋のみなさんはどんな色を持っているのか?という興味の元、オープンな語らいと表現の場作りをしました。
どんな進め方をしたかは、テキストにしちゃうと野暮になるので割愛しますが、1人ひとりのマインドを揉みほぐし、1人ひとりの「その人らしさ」を手がかりに描かれた絵はみんな美しかったです。

ひとり何枚も描く小学1年生がいましたが、
最初強い色彩で描いていたのを、後から白い絵の具で修正した絵が、まさに前橋の色!

強い日差しと強い北風の土地で、ハレーションを起こしたような色彩。
それをこんなにもポジティブなものだと思わせてくれるなんて…
ボクのアートセッションは、
人になにか与えるでなく、共に気づき、学ぶ場なんだと思います。
そして、ボクは子どもからも多くを学ぶのです。

こんな1日の中で、自分も自分で「すきだな」と思える絵が描けたのもうれしい。
今後前橋市で何をやれば良いのか、かなり解像度の上がったセッションとなりました。
やること多すぎでみなさんの写真撮ってる暇なかったが。

何より、
この余白だらけの「敷島。本の森」という企画の素晴らしさ!
地域作りは足し算より引き算が重要なんだと実感しました。
5月23日は今「トコトコジャーニー」という企画展に参加している、福島の猪苗代のはじまりの美術館で「まえばしスケッチワークショップ」

おもいがけず多くの参加をいただき、
「じゃあみんなが求めているものはなんだろう?」なんて興味からセッションを始めたら、
街を歩くより、1人ひとりが気持ち良いと思える絵を描くことに終始。

子どもからシルバー世代まで、福島の会津地方を中心に他県など遠くからの参加者も多かったセッションでは、やはり多様性のある絵に出会うことが出来ました。
そしてやはり、会津の方は会津の色をもっているなあ〜と。

今回もやること多くて個別に写真を撮る暇なかったが、、
ともかく、光あふれる場所会津、そこから人がえるものの豊かさを感じたセッション。
震災から15年めの初夏、さらに福島から学ぶことは増えているなあ〜。
穏やかにセッションを終えた後、
はじまりの美術館のボクの絵が展示されているスペースでは、参加者の男の子が思いっきりくつろぐ姿。

「美術館でくつろぐ」
こんな風景に出会えるのもまた、震災と原発事故を受け「人間にとって必要なことはなんだろう?」と考え続けた福島の人たちの知恵の姿なんだと思います。
障がいを持つ人の表現に対してのリスペクトを、人間同士の当たり前に更新させている場所で、ボクは障がいを持つ作家さんと対等にみなされ、この場所に絵を展示し豊かな時間を得た。
2011年3月11日の夜の暗闇の中でぼんやり思い描いた風景が、ここで実現している。
初めて会津に来たのが2016年3月。
まだまだ緊迫した気持ちのままでいたボクは、凍てつくようにそこに立つ磐梯山を見て、凍てつくような色で描いた。
あれから10年、ボクは優しい色彩の磐梯山を見ることが出来ている。

次の日ははじまりの美術館の学芸員さんに案内していただき田んぼ見学。

農業法人を起こしたグループが、猪苗代一帯の田植え代行を行っていました。
ともかく広い田んぼに対し、大型の田植え機でテキパキと植えられる苗。
超高齢化の米作りの現実に対し、若い人たちの発想と行動力、なにより米に対する思いに出会えたこと。
これは絵でお返してしてゆかねばです。
そして帰りがけに見た猪苗代湖の穏やかな水面。

人はどう生きるべきなのか。
山を見て、水を見て、雪に覆われた冬に熟考し、雪溶けと共に動き出す。
そんな会津の知恵に触れた時間でした。
はじまりの美術館での「コトコトジャーニー」は8月31日まで。
会期中もう一度なにか出来たらいいな。
5月31日には、青山のSHOZO COFFEE TOKYO で絵の部活が、
「美しいってなんだろう?」というテーマの元始まりました。

始まったと言いつつ、実は応募者がちょっと多くて、2部に分けた簡易版の体験会。
なんだけど、人の表現に向き合うことを2セット連続でやると、ドカンと疲れ…
家に戻ったら寝倒れました。
にしても、土曜か日曜の朝9時からのセッション。
新鮮だったなあ〜。

この日もまったく写真を撮影する余裕なく、、
しかし、コーヒーの香りのする美しく整った場所での小さなセッションの可能性はとても大きく。
まずは半年間、向き合う1人ひとりに対するリスペクトを基本に、できる限りオープンな会話の元、美しいとはどんなことか?
「美しい」に関しては、ひとつSHOZOが答えを出してくれているので、では1人ひとりの創造の矢印をどこに向け、何を見て、何を捉え、どんなアウトプットするのか。
みんなと探ってゆけたらです。

6月6日は群馬の前橋の敷島の新しい場所。JINS PARK で、県内の福祉施設が集まったマルシェで「なにかやって」と。
会場にフィットするワークショップとして「ぬり絵似顔絵」をやりました。

ボクが似顔絵を描き、描かれた人が自分で色を塗るワークショップ。
だけど、希望される方はボクが色を塗っちゃいます。
で、何十人描いただろうか。
この日はほぼ写真を撮れたのだけど、一部ご紹介。

自分んで色を塗った子どもたち、
やはり群馬らしい色彩を持っていると実感しました。
この「その土地らしさ」は、AIの時代に生きる上でとても重要な資質になると考えます。
こうやって心の蓋を開けるお手伝いをする限り、子どもたちは素晴らしい表現を見せてくれる。
ただ、
ボクの故郷群馬、「それ」をあとちょっとだけ更新させたら、子どもたちの可能性をもっと広げられるはず。
という「それ」の課題も感じたセッションでした。

「それ」を今ここで言語化して伝えても何も変わらず。
今後前橋市で重ねてゆく子どもたちとのアートプロジェクトで、まずは目に見えるものを作り、共感を広げた上でl、確かな言語化に繋げるようやってみます。
だって、この子どもたちの色を見せられたら、大人だって我慢できないぜ!
ところで、
JINS PARKでは、2月14日に道の駅まえばし赤城のQuで開催したワークショップで生まれた10メートルの絵を展示してもらいました。(6月15日くらいまで展示予定)

自分のワークショップ史上最高にHipな絵。
群馬の可能性、これ見たら実感出来るはず。
ということで、秋には国際芸術祭が投下される前橋で、自分の役割は地面から生えてくるようなものをしっかりと育ててゆくことだぜ。
で、6月7日は現在の地元、渋谷区富ヶ谷上原エリアの子どもたちを対象としてスケッチ教室。
渋谷区の組織である青少年対策上原地区委員会(物々しい名称だけど、地域の子供好きのおっちゃんおばちゃんの組織だね)主催で、やはり渋谷区が進めているフランスのパリの「隣人祭」を真似たイベント「おとなりサンデー」の時間を使って、地域の学校や町会も連携し開催しました。

スケッチ会の募集はA4白黒のフライヤーを学校で配布。
定員40名が秒でいっぱいになる、このエリアならではのコンテンツに育っています。
2時間のセッションでキラキラした絵が150点くらい生まれ、その中から選んだ絵をデーター化し、最近では子どもたちのプライバシーを守ろうというバナーに落とし込んだりして、地域に還元する仕組みを構築しています。
「〇〇禁止!」と叫ぶでなく「〇〇を愛そう」というメッセージを、子どもたちと発信する感じ。

それにしたって、このエリアの子どもたちのアウトプットするものの素晴らしさ!

多様な職種の方が暮らすエリアで、子どもたちは小さな時から美しいものに触れている。
だけだと、こうしたアウトプットにはつながらない。

日常の親子での会話はもちろん、学校や地域でどんな言葉が交わされているか。
それがちゃんと子どもファーストの上で、責任ある言葉の交換になっているか。

子どもたちが絵を描く姿を俯瞰的に見ていると、
子どもたちが表現することに対し、親御さんや地域の人みなさんとても良い立ち位置を選んで見守っているのがわかる。

「子どもたちの幸せ」ということを考えると、ひとつ理想的な風景が自分の暮らす街にはあるなあと。
それがどういうことかも、ここで急いで語ってしまわずにおくけれど、
それは地政学的違いだったり経済的な格差などに関わらず実現できることなので、
まずは前橋で実践できるよう、確かな仲間を見つけ、力を合わせ実現させてゆこうと思います。
その実現に近道は無いので、ともかく地道に。
震災から15年で福島が出来たこと、自分が暮らす街で時間をかけて醸成させたもの、先例はボクの体に染み込んでいるので、なんとか。
最後にちょっと。
新学年が始まった4月から、朝のちょっとした時間、不登校を選んでいる子どもたちが学校内で一旦いられる部屋に行って、小さなセッションを行なっています。
これもまた丁寧な積み重ねの上で言語化しなければなんだけど、絵を描く者として、ものすごく学びの多い時間になってるんよ。
人の弱さ儚さを愛でるような語り合い、
安易な映えの対極にある静かな時。
絵を描くことを生業としてきた自分が、これからどんな表現をするべきなのか、
目的は子どもたちの幸せであるけれど、自分も一緒に成長してゆけたらいいなと願っています。
