‘イラストレーション’ カテゴリーのアーカイブ

「上毛芸術線」の作品について。

2023 年 10 月 20 日 金曜日

こんにちは、小池アミイゴです。

これは2023年10月21日~11月12で開催の「上毛芸術線」への出品作品の解説ページです。

ボクは10月21日と23日に設営をしながら情報をアップしてゆきますので、
何度も訪れてみてくださいね。

とりあえず2009年に描いた赤城山の絵については、
こちら↓のリンクをご覧くださいませ。
http://amigos.yakuin-records.com/?eid=779950


2023年10月21日10時30分
粕川駅での設営が終わりました。

ここでのコンセプトは
『公共の場所に無造作に貼られたチラシやポスターとの愛に溢れたコラボレーション』

設営に入る前はこんな状況でした。

「困ったな」と思うも、
『誰かが貼った』ということを尊重して考えてみると、
一枚一枚のポスターやチラシも愛しく思えました。

設営を見守って下さった担当の方が、
「不思議ねぇ〜、絵も浮き出て見えるんだけど、チラシが真っ直ぐ綺麗に見える」
なんて言ってくれましたが、心の中で大きくガッツポーズ。

そう語るアナタこそ、絵の前で美しく見える。

そんな場所であればいいなと考えています。

しかし、粕川駅。
駅前の家が根こそぎ失われているなあ〜。

今回展示した花の絵のうちオクラと茄子は、
9月にここを下見した際に、駅からの道の脇の畑で咲いていたもの。

2018年春に亡くなった父が遺した家を2021年に売ってしまい、
父方の実家も母方の実家も失われている今、
こうして道端に咲く花の姿に、
たとえば自分によくしてくれた婆ちゃんの面影を見たりします。

この赤城山を望む風景の絵は、
今年の9月半ばに粕川駅を下見する際、上毛電鉄の樋越駅手前の車窓からの風景。

見る場所によって姿を変えて見せる赤城山ですが、
粕川の新屋駅近くで育ったボクにとっては、この形の赤城山が1番愛しいもの。

ボクが風景や花の絵を描く理由のひとつは、
子供の頃に身の回りにあった美しき風景が、
ある時を境に急激に失われていったことへの憐憫の情からだと思っています。

高度経済成長の波はボクが子供だった頃の赤城山南麓にも押し寄せ、
いつも遊んでいた川がある日に濁り、魚の死骸が浮かび腐臭を立てて、、
養蚕業と米作で潤うっていた土地のデザインが、なんだかスクエアのものに変わって行き、
ある日大地を覆っていた桑の木が根こそぎ引き抜かれ。

そうしたことは仕方ないことなんだと思いながらも、
子供心は傷ついていたんだってことを、
子供の頃のの春の日から何十年かが経った3月11日に思い知ったのです。

それでも、子供の頃に身体にと心に染み込ませた「美しきもの」は、
変わってしまった風景の中から美しき何かを見つける力になり、
2023年9月の車窓の向こうに見える雲の多い空と赤城山と実り始めた田んぼに、
息を呑むほどの美しさを感じたボクです。

*その他の作品に関しても後ほど語ってみます。

そして中央前橋駅。

2023年10月21日14時ではこんな展示。

これに、22日の前橋の街中で開際される「前橋コーヒーフェスティバル」での、
“誰でも絵が描けるワークショップ”3セットで生まれた参加者の作品を、
23日の昼前にレイアウトして完成させます。

自分の作品と前橋の方々とのコラボは、
誰でもアーティストであるばいいなと願う、ボクの理想の展示になるはずです。

展示終了後のレポートは後ほど。

というわけで、
設営が終わりました!


ああ、なんかとても誇らしいです。

「普段絵を描いていない」
もしくは、
「わたし、絵が描けないから〜」
なんて語る人とのワークショップで生まれた、
「一本の線で表現する楽しかった前橋の思い出」という作品群。

そのとびきり新鮮な表現と自分の作品、
なんなら「寄贈」されていた何方か様の切り絵の作品群とのコラボ。

子供の頃、夢の街だったキラキラした前橋。

しかし、今回前橋市上最もキラキラした場所を創れたんじゃないか?

ギラギラでは無くキラキラ。

それは、1人ひとりが表現することを恐れることなく、
1人ひとりのサイズでいられる街。

ボクが理想とする美しき街の姿を、
ボクのワークショップでみんな気持ちよく手を振り切った絵で表現。

ああ、ほんと、全部愛しい。

そして、子供たちの持っている力がストレートに表現された7メートルの絵。

泥沼のような制作現場で生まれたものを、
上毛電鉄のフォームにレイアウトしてみたら、

うわ、かっこいい!!

すごくワイルドで、すごくセクシー。

これは前橋で初めての試みとなる
「前橋コーヒーマーケット」という新鮮な現場だからこそ生まれたものだと、
俺は思うぜ。


自分はこんな風景を求めて、20年くらいこんなことを重ねてきて、
やっとひとつの風景に出会えた。

それは、随分と泥沼に沈み込んだように見えてしまっていた前橋の街を、
「ちょっとでも良いもの変えて行こう」という意思が集まり始めたこの数年の、
ひとつのチャレンジの場所「前橋コーヒーマーケット」で、
「ちょっとでも前橋を良いもに変えたい」人々に見守られた子どもたちと自分が生んだ、
きっとオトナたちの合わせ鏡のような絵。

中央前橋に展開する作品群は、
決してボクの力だけで生まれたものでは無く、
前橋を愛する人たちのマインドがドリップされたようなものだと信じ、
ぜひ誇らしく思っちゃってくださいね〜!

うん、前橋かなりサイコー!

個々の作品に関する解説は、
しばらくちゃんと眠れてないので、また後ほど〜

「前橋コーヒーマーケット」と「上毛芸術線」参加

2023 年 10 月 19 日 木曜日

10月21日から11月12日まで開催の、
群馬県の前橋と桐生を結ぶ鉄道”上毛電鉄”を舞台とする芸術祭
「上毛芸術線」
企画詳細 >https://jogei.jp
ご縁をいただき中央前橋駅と粕川駅の駅舎やホームに作品を展示します。
ボクのコンセプトは

「公共施設に美意識無く無造作に貼られているポスターやフライヤーにボクの絵を混ぜ込んで再レイアウトし、美しく愛に溢れたものにする作戦」

 

粕川駅は自分の地元ってこともあり、風景と花の絵を投下。
(掲載した風景画は、上毛電鉄の樋越駅近くから望んだ赤城山)

中央前橋駅では、
22日に前橋で開催される”前橋コーヒーマーケット2023″で開催のワークショップで生まれた絵と自分の絵を混ぜこぜにして投下してみます。
まずは21日に基本となる自分の作品を設営に向かいますので、

自分の作品完成は22日のWS後、23日のお昼頃になりますが、みなさんぜひ途中下車&HAPPYをよろしくです。

そして「前橋コーヒーマーケット」


初開催となるイベントのキービジュアルを担当。
絵を描くワークショップも開催します。

~ where good coffee grow ~
前橋コーヒーマーケット
⽇時:2023年10⽉22⽇(⽇) 10:00-16:00 ⼊場無料
場所:前橋中央イベント広場
住所:群馬県前橋市千代田町2-8-21

詳細は 前橋コーヒーマーケットのインスタ で〜

小池アミイゴの誰でも絵が描けるワークショップ

【オトナ向け】11時~12時「一本の線を引けたら、今日からイラストレーター編」¥800

【子ども向け】13時~15時「まえばしの、ちょっといいとこ教えて編」¥800


【オトナ向け】15時~ゆるゆる「絵の具遊びフリースタイル編」¥800

参加申し込みは以下のリンクの↓フォームよりお願いします。

*汚れてもOKなおしゃれで参加ください。
*ワークショップで生まれた作品は上記の「上毛芸術線」中央前橋駅会場に展示します。

151ヶ月め「ハルカストリングス」

2023 年 10 月 11 日 水曜日


今日は2011年3月11日から4,597日
656週5日
12年7ヶ月
151回目の11日です。

この日にハルカストリングのアルバム「風の中の夢」が発表されました。

2017年、突然「アルバムのジャケットを描いてください」とメッセージをくれたシンガーのエリ・リャオさん。

アルバムに収録された数曲を聞いて、すぐに「描くよ!」と返信。

台湾でタイヤル人として生まれ、
幼少期に日本に移り住み、
アメリカでジャズを歌い、
日本に戻ってからは自身のルーツを探るようにEri Liao を唄う。

彼女の歌と並走するギーターのファルコンが創り上げるサウンドがまた新鮮で、
この音楽に並走させる絵を考えるのは、楽しかったな〜。

一般にはまだ無名の彼らは、自分の中では日本のトップランナーのひと組みである以上に、
世界への扉を開けてくれたような存在なんです。

そんな彼らが、震災後数年に渡り表現の場を共にしたヴァイオリニストの金子飛鳥さん(当時の表記で、今は”マレー飛鳥”)の、
飛鳥ストリングスと組んで「Songs&Strings」名義でライブをやり始めたのは、自分にとって大きな事件でした。

そして今回「このメンバーでアルバムを作ったので、またアルバムジャケット作ってください」と、
今度はファルコンからのオファー。

もちろんやるぜ!と。

ただ、
「Songs&Strings」というユニット名とサウンドが合ってないんじゃないか?
とか、
ファルコンから投げてもらったアルバムのビジュアルイメージの「青い空や海」はなんか違うぞ、、
とか、
アーティス写真の立ち位置変だぞ!
とか、

↑ の写真は自分の意見が反映されたもの。
「Songs&Strings」はファルコンと何度もアイデア投げ合って「ハルカストリングス」を絞り出した。

ともかくめんどくせえことを伝えながら、
ビジュアルのコアなイメージを探ってゆきました。

ファルコンからは長文のメールで、曲が生まれた背景が語られた文章をもらって、
そこには、コロナ前、コロナ中、ウクライナ戦争に思うことなどが綴られていて、
これは益々「青い空や海が見えなくなったなあ」と。

その頃同時に進めていた福島県飯舘村取材の際、
震災と原発事故で人の姿が失われた状態から回復の途上にある村で、
丘の上に友人に立ってもらって描いた絵をベースに、
サウンドのイメージとなるデジタルパターンを載せることを思いつきました。

10月のアルバム発表前にデジタルシングル2曲をリリースするということで、
同じ絵をベースに、2種類のパターンを載せて発表することを提案。

ここでもうギャラは使い果たしているのだけど、
ともかくこの音楽をこれを必要とする人に美しく手渡したい!
そんな気持ちのみで、この夏はずっとハルカストリングスに向き合っていました。

劇的なストリングスアレンジの上に大らかな歌が流れるこの曲には、
テクノ的なエッジとミニマル感をケミカルな色彩で表現。
大切にしたい風景の儚さを演出しました。


ミニマルなストリングのリズムで始まる「夏の雨」は、
ある夏の日と地続きである春や秋、冬の記憶を、引いた視線で表現しました。

そしてアルバムは、

希望のイメージの白い鳥と、不穏な時代を象徴する戦闘機の姿を掛け合わせたパターンを、
向かい風の画面に飛ばしてみました。

ほんと色んなパターンを考えた今回、
こんな不穏な提案もしてみました。

もしくは、アジア的な祝祭感を演出してみたり。

多言語シンガーであるエリ・リャオさんの魅力を前面に出すアイデアとか。

回り道は大変だったけど、
彼らの音楽を目で見えるものとして表現することは楽しいことであり、
また、震災後続けてきたことの、よりシェアしやすいビジュアル化という側面もあり、
この仕事をやることに確かな必然を感じられたことに、大きな喜びを感じています。

なのでみなさん、
ぜひ聞いてください。

2011年3月のあの日から12年7ヶ月、
このアルバムと夏に福島市で展覧会を開際したとこは、
ボクの創作を次の10年に押し出すための力になってくれるはずであり、
そんな自分が周りを見渡した時、この音楽と共に並走する人の姿が見えたら、
それは勇気であります。

ハルカストリングス1st album”風の中の夢”
本日10/11リリース!

サブスク配信
CD通販
Disk Union
10/20金 CD発売ライブ青山『月見ル君想フ』

 

展覧会「ハルカラ」会津巡回

2023 年 9 月 2 日 土曜日


福島市の飯舘電力のギャラリーオフグリッドでの展覧会「ハルカラ」は、
昨日無事に会期を終えました。

暑い中お運び下さった皆様、ありがとうございました。
そして展覧会は会津へ!
オフグリッドの作品と食堂ヒトトで展示の絵本の原画を3箇所、
福島会津の良心と呼びたい場所にに分けて展示します。
「ハルカラ_」小池アミイゴ 展覧会
飯舘・喜多方、春から秋へと巡った絵による記録。
at“カフェ天空回廊”
・9/8(金)〜10/23(月)
・10:00〜15:00
*定休日_火・水・木
*臨時休業:9/16(土)
〒966-0861 福島県喜多方市字寺町4761
大和川酒蔵北方風土館 天空回廊2階 カフェ天空回廊
昨年9月の飯舘村~喜多方の取材旅から春、夏と描いてきた福島の風景や花の絵を展示します。

「ハルカラ」小池アミイゴ 花の絵展  at“紺と種”
・食堂 9/14(木)〜10/23(月)
・蔵gallery 9/14(木)〜17(日)
・11:00〜17:00
*定休日_火・水
〒965-0042 福島県会津若松市大町1丁目3−19
TEL 0242-93-5820
日常なにげなくめにする花に思いを寄せた絵を展示すます。
作品にちなんだ期間限定のスイーツや、ワークショップの開催も予定しています。

「ハルカラ」絵本の原画展
“食堂つきとおひさま”
・9/7(木)〜10/23(月)_(休_火・水)
・11:00〜18:00
*定休日_火・水
※10/9(月祝)は都合によりお休み
〒966-0871 福島県喜多方市字寺町南5006番地
TEL 0241-23-5188
Mail info@tukitoohisama.com
福島の風景にインスパイアされた絵本「はるのひ」の原画を中心に、花の絵なども添えて展示します。
期間限定で作品にちなんだごはんとおやつが登場。ワークショップも開際予定です。
アップした絵は喜多方の秋の景色。
大和川酒造の佐藤彌右衛門さんにご案内いただいた「豊かな会津」に圧倒され、車からぼ〜っ眺めた琴平山。
自分の絵のメンターである長沢節出身の会津は光が綺麗で、自分の筆がまったく追いつかず、、
2枚めは只見の花の絵。
自分の会津は2016年の奥会津取材から始まりました。
山深い町只見の光が強烈に美しくて、なんでも無い路肩の花も特別なものに見えました。3枚めは絵本「はるのひ」から。
自分の生まれ故郷の群馬の風景をベースに、大分や台湾での経験を生きた絵の世界ですが、
子どもワークショップを続けた奥会津エリアの柳津町や昭和村の、ローカルなスケール感や、
季節ごとの色彩や光からも大きな影響を得ています。

特に喜多方の大江ファームでワークショップをさせて頂いた時の経験は、
「はるのひ」のいくつかの重要な場面に反映されています。

ご縁をいただいてまだ7年ほどの福島の会津ですが、
ボクの人生をとても豊かな色で塗り直してくれた場所へ、
今回ちょっとだけお礼を伝えるチャンスを頂きました。

149ヶ月め

2023 年 8 月 10 日 木曜日


今日は2011年3月11日から4,536日
648週
12年5ヶ月後
149回目の11日です。

10日に東京から福島市に移動し、
11日の今日は現在会開催中展覧会「ハルカラ_」でワークショップとトークショーです。

ギャラリー・オフグリッドでの展覧会や企画の詳細はこちらでご確認くださいませ。
> http://www.iipower.jp/index.html

2011年3月11日の夜、
「これは10年、20年とかかることだ」と直感し、
震災は原発事故で困難な立場に置かれた人たちに対して、
先回りした発言や行動はせず、ただただ気持ちを寄り添わそうしたら、
「あの日から」12年5ヶ月めの日に、
福島市の再生可能エネルギーの電力会社のギャラリーで、
ただただ描いてきた東北の風景や花の絵の展覧会会場にいる自分です。

そんな極個人的な物語が東京のような場所ではまったく「ウケなく」なっている、
「今」というものを認めざるを得ない、あれから12年5ヶ月でもあります。

あらためて「興味無くなったんだ」と寂しく思うも、
でも、ほんと、まだまだやれること、出来てないことばかりなので、
やるしか無いんよね。。

東北や福島に限らず、
生きている限り良き出会いから受け取る美しきものはただただ儚く、
その一瞬の輝きに触れることは、ただただ豊かなことなんだよ。

が、それを表現しようとすると、
言葉でも絵でも難しい、

しょうがねえ、やっぱ続けるしかないか〜。。

冒頭にアップした絵は、
この展覧会を作るに当たって、去年9月に初めて飯舘村に行った帰り、
喜多方に移動する道で見た夕空。

飯舘の美しさを見つけようとして、しかし、その道中の風景に心を奪われる。

そうした揺れや誤差の中に、人というものを考え始めている12年と5ヶ月後の自分です。


今回も生き物のような展示空間にしたギャラリー・オフグリッドですが、
7月25日の設営の際に忘れてきたり間に合わなかった作品を持ってきました。


これは初日から展示している飯舘村比曽の田神社3月の風景。

展覧会に足を運んで下さった飯舘村の農家さんが、
絵を見ながら飯舘での農業や生活、どんな花が咲くとかどんな祭りがあるなんて話をしてくれました。

なんちゃーなくとも「描きたい」という気持ちの込められた絵の前で、
人はこれだけ穏やかに、豊かに語ってくれるんだな〜。

2011年3月11日以前の東日本を知らぬ自分は、
そうしたお話の中から、これから生きるのに必要なことを見つけ、
出来れば美しい絵を描きたいと思っています。

震災後、東京などで繰り返し出会って来た1枚の絵の前での語らい。
12ねん5ヶ月後の福島でやっと一歩です。

で、今回描いたのは同じく飯舘村比曽の田神社7月の風景。

飯舘電力のソーラーパネルが、自然や人の生活と美しく調和して設置されている村も、
福島第一原子力発電所の事故被害から、なんとか次のフェーズに移る、そんなタイミングに見えます。

が、そんな村の植物の勢いに負け、絵が甘くなっているなあ〜、俺。
どうしたらこの緑の力強さを表現出来るのだろう。

2023年8月11日のワークショップやトークショー、
自分にとっても次に向かう力にしたいです。

 

 

 

148ヶ月め_福島市で展覧会開催

2023 年 7 月 11 日 火曜日


今日は2011年3月11日から4,505日
643週4日
12年4ヶ月
148回めの11日です。

福島市にあるギャラリー “GOG” で展覧会を開催します。

「ハルカラ」 小池アミイゴ個展
飯舘、福島、東日本 ただただ描いた展覧会
at GOG
2023年7月26日(水) – 9月1日(金) _休/土日祝日
open 10:00 – 17:00
GOG (ギャラリーオフグリッド)
〒906-8042 福島市荒町4-7 県庁南再エネビル3F
Googleマップ> https://goo.gl/maps/KxoN5vmqU5A7vgFo6

展覧会特設ページ> 展覧会詳細

震災後に興された再生可能エネルギーの電力会社 “飯舘電力” が有するギャラリー、
ギャラリー・オフグリッド での個展です。

ボクを5年連続で奥会津エリアの子どもたちとのアートセッションに導いてくれた、
福島県立博物館のワルダクミキュレーターチームが繋いでくれた企画。

昨年より飯舘村の取材を重ね、
同村の震災と原発事故の被害から復興を目指す姿を知ると共に、
飯舘電力の取り組みの理解を深めてまいりました。

しかし、知れば知るほど無力感を感じるのは、
震災直後から始めた東北のフィールドワークを通しての実感。

それでも自分は絵を描く仕事をしていて、
その経験から出会える「美しきもの」を
ただただ描くだけだろうなと。

実はこれまでで一番頭を悩ませたかもしれませんが、
ある瞬間から悩んでる自分そのままを描いてみようと思えたことで、
なんとか展覧会を実現させられそうです。

他愛も無い絵の展覧会ですが、
1枚の絵があるからこそ生まれる会話というものを信じ、
美しい空間を整えお待ちしております。

が!!!
ギャラリーが開いてるのが月~金の10時~17時だって!?

ですよね〜

夏休みと言えどそりゃ無いぜ!

ということで、
*8月12日(土)と13日(日)は特別オープンしアミイゴ在廊予定です。
普段仕事で来られない方はこのチャンスにぜひ。

以下今決まっている企画。

【イラストレーター小池アミイゴの夏休みびじゅつクラブ】
・7月26日(水)〜7月28日(金)13:00〜17:00
※7月27日(木)15:00〜16:00はお休み
・参加費・予約_不要
ギャラリーが「夏休みの居場所」になればいいな企画です。

【小池アミイゴの誰でも絵が描けるワークショップ】
福島の飯舘村のデカい段ボールジオラマをシアワセ色に塗っちゃいましょうセッション。
◎日 時:8月11日(金)13:30〜15:00
◎対 象:小さなお子さんからじーちゃんばーちゃんまで。
◎申込不要・参加費無料 汚れてもOKなオシャレでご参加ください。

【トークセッション】酒とメシとサスティナ・ブルー
◎日 時:8月11日(金)17:00〜18:00
◎申込不要・参加費無料
◎お話する人
・小池アミイゴさん(イラストレーター)
・佐藤彌右衛門さん(会津電力顧問・大和川酒造9代目)
・会津若松で食の仕事をされている夢実さんも参加してくれます。

企画は詳細ページにさらに詳しく書かれています。
展覧会詳細

そしてやはり7月26日から食堂ヒトト
絵本「はるのひ」の原画展を開催。

自著「はるのひ」で描いた風景は、福島で見た田園の風景も引用しています。

冒頭にアップした絵は、福島県南相馬郡飯舘村の”飯舘復興三千本桜“の風景。

震災前より、地元のご夫婦が植え始めた桜が、
今やこの村の、てか福島の復興のシンボルのようにして春に咲き乱れます。

人の力、すげー!

自分の絵は、さてどうなんだろう?
これからも悩み続け、しかし描き続けたいです。

 

 

「ポストがぽつん」富ヶ谷で販売

2023 年 7 月 7 日 金曜日

作画を担当した新作絵本「ポストがぽつん」
作:北川チハル・絵:小池アミイゴ・アリス館・定価:1,650円

https://www.alicekan.com/books/7912/

まずは自分が暮らす街のみなさんに手に取ってもらいたいなと、
渋谷区富ヶ谷2丁目の天然酵母パンのルヴァンのカフェ、
ルシャレで販売会を行います。

2023年7月12日(水)と13日(木)の2日間、
15時から18時までの間でルシャレにお越しくださいませ。

絵本の原画も展示してありますんで、
ルシャレのお茶と共に絵本の制作秘話も楽しんでもらえたらいいなと。

「ポストがぽつん」ご購入の方で、もしイヤじゃなかったら、
ボクのサインもちょいちょいと描がきますよ〜

・ルヴァンとルシャレのある場所
〒151-0063 東京都渋谷区富ケ谷2丁目43−13
最寄駅:千代田線代々木公園駅
小田急線代々木八幡駅か代々木上原駅
>>> Googleマップ

絵本「ポストがぽつん」

2023 年 6 月 21 日 水曜日

作画を担当した新作絵本「ポストがぽつん」
作:北川チハル・絵:小池アミイゴ・アリス館・定価:1,650円

6月23日発表です!

「とうだい」の作画をされたアミイゴさんに描いてもらいたい。
とのオファーを編集者さんから頂いた物語。
「とうだい」はその場所から動けないことで、逆に豊かな学びを得る物語ですが、
このポストくん、むちゃくちゃ動きます。なんなら空も飛びます。
「とうだい」は季節をひと回りした後、見たことのない嵐に遭い、
しかし、その経験で自分というものを知ります。
ポストくんは、トビラで「ポストがぽつん」と語られた次の見開きで
唐突に嵐に遭い、海へドボン、、
うわーーー!
この物語、どうやって描いたらいいんだ〜〜!!!???
しかし、編集者さんは動じません。
「アミイゴさんらしく描いてもらえたらいいです」
俺らしく?
そう考え続けた旅のような制作の1年。
何がきっかけだったかなあ〜。
きっとワークショップなどで接する子どもたちからインスピレーションを得つつ、
BRAHMANのTOSHI-LOWくんとイランの絵本「ボクサー」について語ったことで、
カチッとスイッチが入ったような。
で、出版社がなんやかや常識ばかりを語る時代になっちまった今、
「長新太さん、今デビューしたら絵本作れるのだろうか?」なんてエクスキューズを持ち、
しかし、しゃらくせえ!てやんでぇ

俺がこのポストくんととことん遊んでやるんだってぇことよ!

という気持ちになれたことで、作画中ずっと1人で笑っていたなあ〜。

ということは、
この絵本を手にする子どもたちと、とことん楽しめるイメージが持てたということ。

先日、古本屋「かえりみち」で子どもたちに読み語ってみたら、
なんと、これまで自分が手がけた絵本の中ではサイコーの引きがあるではないか。。
子どもたちよ、「とうだい」も「うーこ」も「はるのひ」も、良い絵本なんだぜ。
しかし、
絵本ってなんだろ?
ただこの荒唐無稽で大らかな物語に子どもたちが出会ってくれることで得る、心の免疫力は絶大のはず。
北川チハル先生、素晴らしい冒険物語ありがとうございます!
ぜひ手にされ、お子さんとページをめくってみてくださいね〜
ページをめくって行く際の色彩の変化は、宇宙最高峰に楽しくしておきましたよ〜
というわけで、早く手にされる方は書店でもネットでもご購入頂き、
7月のどこかの月曜日には、
恒例の富ヶ谷ルヴァンで「パン屋で1日書店」で直接手渡しさせて頂きますんで〜

「かえりみち」での展覧会会期延長

2023 年 6 月 14 日 水曜日

愛知の春日井市の古本屋「かえりみち」のギャラリー「ki」で展覧会、
作品を入れ替えレイアウトし直し、会期延長で6月25日まで!
設営の際にクロネコさんが荷物ひとつを香川県に持っていってしまったおかげで 、
この愛しすぎる場所での会期延長が決まりましたよ〜。
『小池アミイゴの絵本の原画と花の絵の展覧会』
5月19日(金) ~ 6月25日(日) 11-19時 月曜休 
古本屋 かえりみち & gallery ki
〒486−0929愛知県春日井市旭町1−11 TANEYA2階
Tel:090-9749-9895
で、ちょいと変則営業のお知らせ。
★6/16(金)-19(月) お休み(大切な人たちのお祝いのため)
★6/24(土) 「夜のたねやびより」21時まで営業します。
 読書会「詩のひろい読み〜まど・みちお編」夜の部 18時から。

6月10日と11日はこの古本屋「かえりみち」で絵のワークショップ2DAYSを行いました。

子供から大人まで、懐かしい顔との再会も交えながら、
いつも通り全力で人の表現にデッカい喜びを見つけ、
最後は参加したみんなが風呂上がりのような顔して「かえりみち」に着いた時間。

あらためて、
世の中の価値観から比べたらとんでも無く効率の悪いことをしてるな〜と実感しつつ、
その効率の悪さがなんて幸せなことなんだろうと再確認出来たのは、
若い夫婦が営むこの場所だからなんだろうと。

なんていう俺の言葉がちょっとでも響いた人は、
ぜひぜひ是が非で名古屋駅から在来線で20分くらいの勝川駅から徒歩7分の古本屋
「かえりみち」に行ってみてください。
ここで若い2人が古本屋を営む必然と偶然、
柔らかなマインドと鋼の根性が同居した場所で、
なんやかや世間話をしながら1冊の本に巡り合ってくれたらいいぜ。

それは、今自分が人にすすめられる最も豊かな行為なのだ。

147ヶ月め

2023 年 6 月 13 日 火曜日


今日は2011年3月11日より4,475日め
639週2日
12年3ヶ月
147回目の11日から1日過ぎた夜です。

先日、宮城県の太平洋沿岸部の街より訃報が届きました。

震災から数年の夏に1度だけ仕事をして、
その間ずっと怒り憤った口調だったけど、
だからこそ自分は信頼を寄せられ、
しかし直接はまだ会えないままで。

しかし、
SNSを通して吐き出された震災後を生きる心情や、
お子さんとのトゲはあるけど微笑ましい会話、
ここ数ヶ月は突然身に降りかかった病魔との闘い、
(この方の場合「折り合いの付け方」と感じたのだが)
そして最後は病魔と殴り合うような言葉まで届けてくれた方。

ご本人は「そんなことねーわ」と否定するでしょうが、
自分は「人の生き方」ってものを、SNSを通してでも感じられた、
実はものすごい発信力のあった方だんだと思っています。

それはフォロワー数とか「いいね!」の数とは関係なく、
人生のある一瞬でも、お互いガチに向き合い、何かを形に出来た関係だからこそ、
安易な数字遊びに振り回されることなく、
SNS上であっても交わす言葉の背景まで感じられたということだと思っています。

今年に入って(コロナが落ち着いて?)、
体調を崩されたという方が身の回りに多くおられます。

その度に地震の無力を感じ、
なんだろね、震災前後から花の絵を描き続けているのは、
自身の無力を忘れないようにしているのだろうか?
なんてことを、12年3ヶ月かけて気づいたのかも。

ただ、自分の中に答えを見つけようという気持ちは無く、
これまで出会った愛しく1人ひとりとの会話を大切にし、
その言葉の背景を察することを、まだまだ続けて行くんだろうな。

アップした花の絵は、
2011年6月に初めて宮城県気仙沼まで行った帰り、
中尊寺に向かう道で雨に濡れて咲いていた白詰草。

これまで何枚か描いてきて、
この絵は数年前に描いたものを、この方の生前の言葉に思うことがあり、
描き直してみたものです。

今は愛知県春日井市勝川の古本屋「かえりみち」のギャラリー「ki」の壁に、
6月25日まで咲いています。

生きていれば失うことばかりですが、
失うことも生きることに含まれることを受け入れれば、
その喪失にピタリとハマる人や場所に出会えるのだなあと。

2023年6月、ボクは愛知県春日井市勝川で古本屋を営む若い夫婦と、
ささやかだけど、何やら生きる上で必要とする時と共に出来たようです。

そんなお話は後ほど。

Kさん、
出会えたことに感謝します。