‘展覧会’ カテゴリーのアーカイブ

171ヶ月め_前橋のこと

2025 年 6 月 11 日 水曜日


今日は2011年3月11日から5,206日
743週5日
14年3ヶ月
171回目の11日です。

アップした絵は、
現在群馬の前橋のフリッツアートセンターで開催中の展覧会「まえばしスケッチ」に追加展示した絵。

展覧会が始まって1週間後の5月17日、フリッツアートセンターでbaobabのコンサート
「かぜつちうた」を開催しました。

過去に何度かやってきたように音響を自分が担当し、
baobabが積み重ねてきたたことを大切に、お互い尊重し合いアイデアを出し合い、
この場所にアジャストさせたことで、フリッツという場所ならではのコンサートを目指します。

本番前には土砂降りだったの雨も上がり、リハーサルで高まった心の熱をちょっと冷ましておこうと、
マジックアワーの光に包まれた敷島を歩いてみました。

ああ、綺麗だなあ〜

池に浮かぶ白鳥ボートの可愛らしさ。
水道タンクとヒマラヤ杉が生む光と影の構図。
松林に斜めに差し込む光の帯の鮮烈さ。

人と志を共にし、ひとつの現場を創る作業は、
ボクに「美しいものをただ美しい」と思わせてくれる目を与えてくれるようです。

積もった松葉を踏んで歩く時の体が浮くような優しい感覚。
自分は今前橋を描いた展覧会を開催しているが、
その目の前に広がる風景を何一つとして描けていないと思う刹那。

直後に始まったbaobabのコンサートは、
やはりこの日この場所でしか生まれ得ぬ作品へと昇華しました。

あとは東京に戻り見たものを描くだけです。

baobabとは2008年に東京の渋谷で出会いました。

彼らの暮らしのある大分から車で移動しながらコンサートを続け、
最後に渋谷で開催していたボクのイベントに出てくれた。

その音楽に「若い兄妹が生きてきた時間だけがきっちり鳴っている」と直感し、
1ヶ月後に彼らの暮らす大分県、現在の杵築市山香という町まで足を運び、
森の中の古民家で半農の生活と、楽器作りや音楽活動を両立させる彼らの生き方に出会いました。

今振り返ると、その後に起きた東日本大震災に対しわずかでも正気を保ち向かってゆけたのは、
そんな彼らの暮らしに出会っていたことで、人間に対する希望を窒息させずにいられたからなんだと思います。

あの日から14年めの初夏、baobabと前橋でひとつの作品を創るような作業を出来て、
何かひとつ前進させることが出来たのではと思っています。


「まえばしスケッチ」という展覧会は5月10日から始まり6月29日が最終日で、
ちょうど1ヶ月が経ったところです。

baobabのコンサート以外でも在廊を繰り返し、来場される方と言葉を交わすことで、
自分のやっていることの意味がわかってきます。(自分はコンセプトを立てる前に体が動いてしまう)

より明快になったことは、
自分は前橋という街を喪失した心の痛みに対し、セルフケアのような作品制作をしている。
ということです。

子どもの頃に憧れたキラキラした街前橋は、バブル経済が弾けた頃から急速に寂れてゆく。
日本一の車社会と言われる群馬にあって前橋の市街地は、求心力を持つ観光スポットを持たず、
またその周辺に郊外型の大規模商業施設が出来たことや、人々の画一的な消費行動が進んだことで、
2000年代初頭には学校の教科書に「典型的なシャッター商店街」として掲載されるほどに凋落してしまう。

こうしたことは日本の各地で同時進行的に起きたことだけど、
それでも前橋の風景は、東京に出て「よそ者」となった自分でも心に傷のつくほどの凋落です。

これはボクの勝手な印象でしかないのですが、
『前橋という街は経済の津波にさらされ大切なものを流されてしまった』と。
実際、東日本で津波被害に遭った場所に立って「前橋みたいだ」と思ってしまったこともあります。

それでも「いつかボクの前橋を描かねば」と考え続けてきて、今回。

数年前より前橋をアートの力で更新させてゆこうという動きが生まれ、
多くの人が前橋に力を注ぐようになりました。
薄汚れて見えてた場所にやわらかな光が当たって見えるようにもなっています。

方や前橋の郊外である敷島では、
フリッツアートセンターという場所がオーナーの小見さんの美意識を保つ形で40年、
「敷島らしい」空気を模索しながらも醸成を続けています。

自分はそのふたつのエリア、前橋駅から街中を抜け広瀬川沿いに敷島までの5kmを歩いて、
目に止まるものを描くことで展覧会を作ってみようと考えました。

その5kmの途中に「平和町」と名付けられた街があります。
それは日本各地で、特に空襲による被害を受けた場所に対し与えられている町名です。

前橋では、現在の中心地の周辺部、街の賑わいの途切れたのどかな住宅街エリアが「平和町」です。

子どもの頃父から何度か前橋空襲の話は聞いていましたが、
こんなのんびりした場所まで爆弾を落とされたのか?という疑問から、
空襲被害に遭ったエリアを調べてみました。

ちょっと古い資料なので、
Googleマップに消失エリアを被せてみると、

なんと!
自分がボケ〜っと歩いている場所の半分は火の海だったのか、、

1945年8月5日の夜から6日の朝にかけて、
535名の命が失われ、6万人以上の人が焼き出された。
(その数時間後には広島で原爆が投下され、9日後には無条件降伏が国民に知らされる…)

自分が子どもの頃に憧れたあのキラキラした前橋は、
完全な焦土の上に再建された街だったんだと、あらためて…

わかっていたつもりだったけど、
自分は今回あらためてこの街を歩き、この街を自分の身体に刻み込むことで、
この街に暮らす人の視線に寄り添い、この街の何か美しきものを見つけようとしているんだろう。
それは自分の喪失感を癒す作業でもあるわけです。


人は焼け野原にボクが憧れたキラキラした街を造り、
焼け出されてしまったあるエリアを「平和町」と名付けた。

そんな街も経済の大津波に晒され、
ボク個人の感覚では喪失してしまった。

それでも視線をちょっと振ると、
どなたかの家の塀の脇に刈られずに残された小さな花と目があったりする。

そんなふうにして描いてきた絵を間に置いて、展覧会に来られた方と言葉を交わすと、
色々と気がつくことがあります。

まず、人が穏やかで優しいなあ〜ということ。
これは東京に出る前までに感じていたガラッパチさと随分印象が違います。
それはどうしたことか、さらに会話を重ねてみて、自分なりに考察してみました。

前橋は全国亭に有名で求心力のある観光スポットを持たない街、それも県庁所在地です。

過去には養蚕業から製糸業の核として、日本の経済を牽引する街でしたが、
昭和に入るあたりで失速し、戦争で街ごと焼かれてしまいます。

そんな歴史を振り返ってみると、
今回のスケッチは空襲に耐えて遺ったものを自然と街の象徴として描いてることに気づきます。

ともかく前橋は「何も無い」状態から、
ボクのような子どもが憧れるキラキラの街を再建させた。

そうした街を造るには、とてつもないパワーが必要とされるんだけど、
でも自分が憧れたキラキラ前橋はパワフルなだけでなく、優しかったように思い出されるんよね。

その優しさとは?
ともかく街を歩き続け、疲れた身体が気がついてくれたのは「余白」

過去の前橋には「誰でも居て良いと思わせる余白」あ、物理的にも心の領域にもあった。

メインの商店街を歩くと誰かと肩が触れちゃうくらいの人出でも、余白があった。

「誰でも」なので、ある意味清濁呑み込む街の懐の深さがあり、それは場合によっては危険も含むのだが、、

あれはもしかしたら、戦争で焼かれた街の人の心に宿り続けた刹那なる思いが、
他者に対しても「居ても良い場所」を与えていたのではなかっただろうか?

また、戦争による喪失は、街に暮らす人たちに文化に対する強い憧憬を生んだはず。
言葉に出来ぬ理不尽な出来事に無力を叩きつけられた人は、文学や芸術からその回答を得ようとします。

それはとてもパーソナルで静かな行いであり、そうしたものが徐々に束になってひとつの運動のように育っても、
大声で何か訴えるようなことでは無く、やはり静かに粘り強く続けられるようなものです。

ただ、ボクはそこから漂うほのかな香りのようなものに気がつき、
そこはかとない文化的に香りこそ前橋の魅力であると、幼いながらに気がついていたはずです。

父に連れて行かれたクラシックのコンサートや、母に連れられていった演劇などなど、
今振り返ればなんて凄い表現者たちを前橋は呼んでいたんだと思う。

 

そうしたものを高度経済成長期の最後の方にキャッチし、良きものと捉えるも、
世の中のほとんどの人が「中流」を意識し始めた80年代、
バブル前夜の前橋がどんどんと漂白され、表向きオシャレな装いを見せ始めたのには違和感を感じ、
ふと気づくと自分の居て良い場所が見えづらくなっていなかっただろうか。

古く使い勝手が悪いから「しょうがない」取り壊された前橋駅の駅舎のことを、
自分は事あるごとに個人的喪失として思い出したりしています。

もちろん「誰も」が住みやすい街づくりに、自分の憐憫の情など関係無いのだと思うのだけどね。
でもそも「誰も」がなんだか生きづらさを感じているのはなんでだろう?

そうして前述するように個人的な喪失を感じるほど衰退してしまった前橋の街ですが、
ここ数年で新たな魅力的な顔を見せるようになっています。

そこには、たとえば成功を収めたJINSの田中仁さんのような民間の力が投下したお金や発想、
そこに集う人の力、そこから育つ人の力、そして行政との噛み合わせの妙があります。

では、それはなぜ実現出来たのか考えてみると、
極論だけど前橋にお城が無かったことではないかななんて思うんよ。

立派なお城がある街の人は、その力を活かそうとする街づくりをするんだけど、
前橋には城が無い。

力強くアイデンテティとして語れる産業も、そもそも街そのものを空襲やバブルで失っている。

遺されたものは「危機意識」だけってくらいなんだけど、
しかし、お城のようなもの、極論すれば富士山のような象徴が無い分、
前橋の人は危機意識をエネルギーに、あとは何物にも囚われぬ軽やかな発想とマインドで、
新しい街作りに取り組めたんじゃないかな。

新しい街の姿がちょっとでも見えてきたら、
もともとの人の優しさが「あなたの居て良い場所」を可視化させる力を発揮させてくれる。

あれ?
もしかして前橋は「軽い」という言葉を今の日本に必要なポジティブなものに更新させ、
なんなら社会の価値観も良い方に変えてしまう力を持っているんじゃないか?
なんて思い始めています。


求心力のある観光スポットは持たぬが、街が余白だけになりかけてしまったが、
人の気持ちに覆い被さる余計なことは、街を流れる利根川や広瀬川の豊かな水が、
そして上州名物赤城降ろしの空っ風がどこかに流してすっ飛ばしてくれる軽やかな街。

それが魅力だと思うと、
前橋には希望しか感じられないぜ!と思うのはボクだけだろうか。

ところでこの感じ、
ボクは福島県の福島市の街中で起きていることと似ているかも。

震災と原発事故を経験した福島。
それはある意味「何も無い」というくらいの場所まで人のマインドを落とし込むも、
その危機感があるからこそ、人は考え続け、人と人のつながり大切に育て、
人と人の間に生まれる発想を生かして、今。
「誰でも居て良い場所」があちこちに感じられる優しい街に変わってるイメージ。

これからの前橋が、東京を頂点とする中央の価値観に追従するとは考えられず、
しかし、福島の街の人たちと繋がることには、価値を感じるなあ〜。
もしくは、大分の山間の町baobabの暮らす山香とかね。

そんなことを思えるのは、日本の社会が画一的に漂白されてゆく時代に争い、
人の弱さを慈しみ美しく生きることを良しとし、ツッパらかって本屋なども営み40年、
前橋の優しい文化の生命維持装置のような敷島のフリッツアートセンターという場所が、
前橋の過去と今をパラレルに見せてくれるからなんだろう。

フリッツアートセンターでの展覧会「まえばしスケッチ」はあと2週間ちょっと、
6月29日が最終日です。

『まえばしスケッチ』小池アミイゴ イラストレーション展
フリッツ・アートセンター / ギャラリー
 2025年5月10日(土) – 6月29日(月・祝)
11:00-18:00
入館料 _無料
休館日 ‖ 火曜日(祭日の時ははその翌日)

〒371-0036  前橋市敷島町240-28
Tel. 027-235-8989
web. theplace1985.com
mail. info@theplace1985.com

ボクの在廊予定は
6月15日(日)、16日(月)
6月27日(金)、28日(土)、29日(日)

最終日イヴの28日には、エリリャオとファルコンをお呼びして、
架空の絵本の世界を唄で表現する試みを行います。

ライブ + ワークショップ
エリ・リャオ + ファルコン c/w 小池アミイゴ
6月28日(土) 18:30 開演(開場 18:00)
フリッツ・アートセンター


15日午後と29日午後にはそれぞれお話会が行われ、
15日はガザと渋谷の子どもたちを絵で繋いで作った絵本「みんなで見た こどものえ」で、
ボクが子どもたちに行ったセッションを再現して体験してもらえます。

などなど、
もはや終わってしまうことの喪失感が込み上げてくる展覧会に育っています。

 

 

170ヶ月め

2025 年 5 月 11 日 日曜日


今日は2011年3月11日から5,175日
739週と2日
14年と2ヶ月
170回目の11日です。

今日5月10日から、群馬の前橋の敷島にあるフリッツ・アートセンターでの個展「まえばしスケッチ」が始まりました。
https://yakuin-records.com/amigos/?p=16456

初日は敷島薔薇園と敷島本の森のお客様が重なり、地方での展覧会にこんなにも人が来てくれるんだ〜!という驚きの1日。
テーマが地元前橋を描いた作品群なので、老若男女多くの方が絵の前で立ち止まり語り合い、さらにはボクに前橋愛を伝えてくれました。

夕方には地元新聞の取材が入ったのですが、
記者とボクとで話が弾み、自分がやっていることはどんなことなのか?を探る会話が4時間。。

それだけ語り合えるだけ、今の前橋は新しく生まれ変わろうとしている。
しかしその前は個人的に「喪失」を感じるほどに寂れてしまっていました。

インタビューの中で、自分が東日本大震災発災直後に東北に弾き飛ばされるようにして向かった理由の中には、前橋という美しき憧憬の街の喪失と東北の太平洋沿岸部の喪失とで何が同じで何が違うのか?そんな探究心もあったのだろうと気がつきました。

震災後の東北を歩いて育った目で、今あらためて見る前橋の街。

そこから生まれた絵に向き合って下さったみなさん1人ひとりが、それぞれの前橋を語ってくれた。

こんなアウトプットがあって、はじめて「より好ましい街」についてのアイデアが生まれるんじゃないかなと。
今回シャカリキになって前橋を描いた意味にあらためて気がついた展覧会初日でした。

「まえばしスケッチ」は6月29日まで。
この期間で前橋に対し貢献出来るとこと探り実践できるよう、
この展覧会をさらなるコミュニケーション場へと育ててゆこうと考えています。

という自分の思惑や理屈は関係なく、
みなさんがこの展覧会を楽しんで頂けることを願っております。

4月17日は能登でのフィールドワーク。

2年前の夏に「なんて見事な田んぼだ!」と感激し、田んぼ仕事してたおじさんにその理由を尋ねた場所は、川になってしまってた。

昨年元旦の地震で土地の隆起と陥没が重なり、川の流れが変わってしまい、田んぼだったところに川が入ってしまったとのこと。

2年前のことはこちらに綴ってあります。
しかし、おじさんが大切に育てた田んぼの土が流された今、田んぼの復活は可能なのだろうか?

この日はこの近所に暮らしている別のおじさんと立ち話。

震災後、一旦はここを離れたが、やっぱり生まれ育ったここがいいから帰ってきた。

「ここはね、きれいなところなんだよ」
「ここ歩いて花を見て、今は飛行機雲が見えてるけど『あれは晴れてるから見えてるんだ』と思うのがね、いいんだよ」
「気持ちが沈んだ時は、ここから海岸線グルっと回ってくると、気持ちが晴れてな」
なんて語ってくれるもんだから、ついハグしちまったぜ。
「でも自然というオバケがきちゃったんだ」
「こんなことは考えたこともなかった」と。
そうか、、
「また元気で会いましょう!」と声かけあって別れました。
その後チャリティ企画のお手伝いをした輪島塗の田谷木地店のたくじさんと合流し、
能登を巡りながら輪島塗の今を伺いました。

農業も輪島塗も自然との共生と人の絆で育まれ保たれてきたこと。
しかし今まさに危機に瀕していることの確認。
それでも希望を感じさせる人の存在があること。
引き続き応援は続けるのは当然として、
じゃあ自分は何を描けば良いのか?
想像力のケツを蹴り上げつつ、 大切なのは理解じゃなくて、まずは認知。
まずは人として当たり前の目を持つこと。
では当たり前とは?
ともかく続けます!

169カ月め

2025 年 4 月 11 日 金曜日


今日は2011年3月11日から5,145日
735週
14年1ヶ月
169回目の11日です。

3月に開催したボクの個展「東日本」能登の杣径に合わせて行った能登半島地震へのチャリティ、
輪島塗レスキュー「ぬりだくみ」にたくさんのご賛同を頂けたことに感謝します。

輪島の木地屋さん田谷漆器店 桐本拓ニさんが尽力されて来られた輪島塗レスキュー活動を、
3月15日、個展最終日の青山yuiで、
そして16日と17日は地元のパン屋ルヴァンのご協力の元、三日間開催。

16日は「お座敷演芸会」と称し、小唄、落語、紙芝居を楽しみながら、
能登や輪島塗の今を「楽しく」知ることの時間が作れました。

こうしたことは一時的なアクションで終わらすでなく、愚直に続けてゆくことが、
被災の対岸にある者に求められます。

1人ひとり出来ることには限りがある。
しかし、1人ひとり出来る範囲のことを無理なく、可能であれば楽しく続けることは、
ほんと力になるんだから〜!

ということを自分は東日本で学んできました。

もちろん、それで誰も彼も救えるはずは無く、
自身の無力を絶えず自覚し続けなければです。

その自覚の上で、せめて困難な立場にある人への想像力だけは絶やさず、
なんなら想像力の尻を蹴り上げ前に進めさせるようなことは必要と思います。

今回のチャリティを持ちかけてくれた澤村愛さんは、
能を舞い、特別支援学校で紙芝居を上演する方。

先日、今回のチャリティでの輪島塗りの売り上げを報告くださりましたが、
え!?
1,225,000円の売り上げがあり、
被災された職人さんや木地屋さんそれぞれ、

新屋さん68万円

余門さん165000円

田谷さん38万円

と分配されたそうです。

すげーーー!


今回輪島から輪島塗を運んで売ってくれた桐本拓ニさん、
東京に来る直前で右手を骨折。

輪島で長年暮らしてきた家が地震の被害に遭い、
東京に来られる直前に取り壊しになった。
そのの様子を写真に撮りながら色々考えていたらフラッとして倒れ、
腕をつき、、

痛みを我慢しながら東京へ。
「どうやって代々木八幡駅行ったら良いのか」と、
超絶人混みの新宿駅からSOSを投げてきた。

そういや人ってこういうことなんだよなと。
東京の生活に慣れ、いかに東京で颯爽と振る舞えば良いのか実践しちゃっていないか?俺。
なんてことを振り返って考えた、人との出会い。

今回ボクたちは仲間を募り、能登力になれるようにとチャリティを企画し、
想像を超える多くの方のご賛同を得た。

そのこととと同じくらい、
ボクは能登輪島に拓二さんというひとりの友人を得たこと、
これも重要だし、能登をはじめボクたちがこれから生きる社会の希望だと思いました。

2025
0315
0317
PEACE!

ところで展覧会情報をふたつ。


小池アミイゴ個展「まどをあけて」
2025年3月29日(土) – 4月20日(日)

3/29(土)・30(日)・4/20(日) 作家在廊予定
デジタルマガジン「まどをあけて」(ダイハツ)で連載のイラストエッセイ「日本各地、コトづくり旅」に寄せた作品。
旅先で見つけた場所や、そこであたりまえに日常を営む人々の姿をお愉しみください。
古本屋「かえりみち」
〒484-0083 愛知県犬山市犬山東古券661
Tel:090-9749-9895
かえりみちへの推薦経路


絵本「はるのひ」原画展

3月22日(土)〜4月19日(土)
メルヘンハウス2階ギャラリー
10:00~17:00

*お休み_3/28~30、4/6.7.14

アミイゴのアートセッション
◯子どもセッション「覚王山で、はるの美しさを探して、美しいはるの絵を描こう!」】
日時:4月19日(土)10:00~12:00(9:45集合)※雨天決行
メルヘンハウス集合→日泰寺→揚輝荘→メルヘンハウス
参加費:1,000円
小学生〜中学生の子ども10名(大人付き添いウエルカム)
申し込み方法
メルヘンハウスHPの「お問合せ」より
題名に「子どもセッション」と記載
メッセージ本文に
①参加するお子さんのお名前
②連絡先電話番号
③参加人数(兄弟、友達など複数の場合)を明記の上、
お申し込みください。なお、お申し込みは先着順となります。
◯トークショー「美しさとはなにか?」
日時:4月19日(土)13:30~15:00
場所:メルヘンハウス2階ギャラリー
参加費:1,000円
参加人数:大人15名(先着順)
申し込み方法
メルヘンハウスHPの「お問合せ」より、
題名に「トークショー」と記載
メッセージ本文に
①お名前 ②連絡先電話番号 ③参加人数(友人など複数の場合)を明記の上、お申し込みください。
◯サイン会
日時:4月19日(土)15:00~17:00
場所
メルヘンハウス2階ギャラリー
※サインにつきましては今回の原画展会期中にメルヘンハウスにてご購入された本に限ります。
メルヘンハウス
〒464-0064 愛知県名古屋市千種区山門町1丁目11 1階3号
TEL:052-887-2566

 

『まえばしスケッチ』小池アミイゴ イラストレーション展

2025 年 4 月 2 日 水曜日


『まえばしスケッチ』小池アミイゴ イラストレーション展
フリッツ・アートセンター / ギャラリー
 2025年5月10日(土) – 6月29日(月・祝)
11:00-18:00
入館料 _無料
休館日 ‖ 火曜日(祭日の時ははその翌日)

〒371-0036  前橋市敷島町240-28
Tel. 027-235-8989
web. theplace1985.com
mail. info@theplace1985.com

後 援_群馬県・群馬県教育委員会・前橋市・前橋市教育委員会・各報道機関


群馬県前橋市の開放的だけどどこか懐かしく美しい場所「敷島」にあるフリッツ・アートセンターで展覧会を開催します。
名付けて「まえばしスケッチ」

ボクが子どもの頃に憧れであった良き人々が沸き立つように集う美しい前橋への憧憬と、新たな風に吹かれ再生しようとしている今の前橋への恋心みたいなものを、シンプルな絵やスケッチにして展示する予定です。

「人は美しさで生きられるのか?」「ほんとうの幸せってどんなことだろう?」「子どもたちの未来はどんな姿が好ましいのか?」などなど、みなさんと語りえる余白のある展示を目指しますので、ぜひ足を運ばれてくださいませ。

以下フリッツのオーナー小見さんの言葉。

前橋に生まれた 小池アミイゴさん。少年のころ、町へ行くのが楽しみで、駅を降りて小走りで向かった風景は忘れていないと言う。50年経ち、そんな風景にもう一度出会いたくて、同じ道を歩きます。今度はスケッチブックを持って、敷島公園まで ….。

この展覧会では、この春に前橋で描かれたものを中心に、知床、能登、福島、台湾と、今まで各地で描かれたスケッチや絵本の一場面も。また「敷島。本の森」開催の、オープニングでは敷島公園周辺を描いて展示を仕上げます。

5/17 には、大分から兄妹のユニット “baobab” を招いた待望のライブ。そして会期の最後には、台湾出身の歌い手 “Eri Liao” さんとのコラボライブ。架空の絵本を仕上げて、未来につなげます。

以上、
うわ〜〜、てんこ盛りだ、、
頑張らねば。

イベント

◉ opening sketch『敷島。本の森』
5月10日(土)・11日(日) 11:00-16:00あたり
・2011年から始められた『敷島。本の森』。たくさんの本屋とコーヒー店が公園の松林に並びます。
小池アミイゴさんは公園内でスケッチを行い、その作品もギャラリーに並べます。


◉ ライブ

『baobab』~かぜつちうた
5月17日(土) 18:30 開演(開場 18:00)
チケット販売開始 : 4月17日(木) 10:00
料金 : 前売り_4,000円 当日_4,500円

大分県 山香にあるカテリーナの森を本拠地に
多彩なアコースティックサウンドを奏でつづける兄妹ユニット baobab の
待ちにまった フリッツ・アートセンター公演の実現です。


◉ ワークショップライブ
エリ・リャオ + ファルコン c/w 小池アミイゴ
6月28日(土) 18:30 開演(開場 18:00)
チケット販売開始 : 4月17日(木) 10:00
料金 : 前売り_3,000円 当日_3.500円

誰でも描ける簡単な絵のワークショップとライブ。
画材等すべてこちらで用意します。

小池アミイゴが「日本で一番すごい唄うたい」と推すエリ・リャオと盟友のギタリストファルコンを迎え、
唄にまつわる架空の絵本「うたうーさん」の世界を旅します。

小池アミイゴ
1962年 前橋市出身。イラストレーター・画家。一般社団法人東京イラストレーターズ・ソサエティ前理事長。長澤節主催のセツモードセミナーで絵と生き方を学ぶ。書籍や雑誌、広告等の仕事に加え、クラムボンなど音楽家との仕事も多数手がける。2000年以降は日本各地を巡り、地方発信のLIVEイベントや絵のワークショップを重ね、近年では、台湾など海外まで活動の場を広げる。
絵本に『とうだい』(斉藤倫 文 / 福音館書店)、『水曜日郵便局 うーこのてがみ』(KADOKAWA)、児童書の挿絵に、『小さな赤いめんどり』(アリソン・アトリー 作 / こぐま社)、『こぐまと星のハーモニカ』(赤羽根じゅんこ 作 / フレーベル館)などがある。
2022年、『はるのひ』(徳間書店)で第27回日本絵本賞を受賞した。


baobab
Maika : Vocal / Fiddle
Mirai Matsumoto : Vocal / Guitar etc…
https://www.baobab-csf.com

サポートメンバー
田辺玄/guitar
和田尚也/bass

2004年結成。Maika (歌 / fiddle) 、古楽器製作家でもある松本未來を中心としたアコースティックサウンドを奏でる兄妹ユニット。結成当初より大分県山香町を活動の拠点とし、小さな場から発信する音楽表現、ものづくりや土に根ざした生活の中から生まれる音づくりを続け、二人の音楽的ルーツであるトラッド、古楽、フォークを自由なアレンジとスタイルで生み出している。

2007年のニュージーランド全20公演の海外ツアーを経て4枚のアルバムをリリース。自主制作でつくられたアルバムはインディーシーンでロングセラーを記録。CM、映画への楽曲制作も行う。これまでに数多くのミュージシャンとも共演を重ねる。カテリーナの森で、森全体を自らデザインし、自然環境と人、音楽やアートと暮らしの融合をテーマにした音楽祭”Sing Bird Concert”を14年間主催してきた。その活動は多くの共感者を集め、地域からの表現発信の核となっている。
写真家・川内倫子とともに映像作品を制作。
2019年 baobab+haruka nakamura名義で「カナタ」を発表。
2022年5月、スコットランドツアーを敢行。
2024年 baobab 20周年の節目に土着をテーマにした待望のフルアルバム『かぜつちうた』を発表した。

◎ エリ・リャオ

https://eriliao.jimdofree.com

台湾・台北生まれ。東京大学文学部宗教学科卒業。同大学大学院から、コロンビア大学大学院芸術学科に編入。ルーツである台湾・タイヤル族についての研究をやめて、ずっと一番好きだった、歌をうたうことを人生のメインにと中退。
歌うのは、生まれ育った台湾の歌、日本の歌。新しい歌、古い歌。ジャズ、ポップス、ボサノバ、外国民謡、ニューヨークで習ったジャズ、沖縄・日本の民謡。自分のうた、友人のうた、すごいうた、言葉のないただの声 …. 好きな “うた” たち全部。



◎ ファルコン
(ハルカストリングス)
https://falconguitar.jimdofree.com

ボーダレスな分野で活躍するギタリストファルコン。
彼がコンボーズしエリ・リャオが歌う「ハルカストリング」は、ヴァイオリニストのマレー飛鳥主催の飛鳥ストリングス3名を迎え結成。エリ・リャオによる多言語の歌唱と多様な弦楽器が織りなすフォークロアな世界観を表現する室内楽編成のユニットとして、その演奏に出会ったすべての人に異次元の感動を与えています。2023年1st.アルバム『風の中の夢』を発表。

168ヶ月め_大船渡へ、能登へ。

2025 年 3 月 11 日 火曜日

今日は2011年3月11日から5,114日
730週4日
14年
168回目の11日です。

あの日から14年を振り返るどころではなく、
大船渡の山林火災で大変な思いをされている方への想像力を働かせる今です。

自分が東京で出会った大船渡出身の友人は、東日本大震災の津波でご実家が被害に遭い、いつか大船渡の力になれることを願い東京で働き、満を持して故郷にUターン。その後ご結婚されお子さんが生まれて今回の山林火災。
高台移転された家から小さなお子さんを連れて避難所に避難しているところで連絡が付きました。

避難解除が出て帰ってみるとご実家は無事だったとのことですが、沿岸部で被災され高台に移転された方の少なからずが大きな被害に遭っていることに、行き場の無い悲しみを感じてしまっているとのこと。

被災の対岸に暮らす自分ですが、あの日から14年経ってもまだまだやれること、やるべきことばかりだなと。
引き続き東北に心寄せてまいります。

アップした絵は2021年にフィールドワークした大船渡の風景。
「高台」と言われる場所にお家が何軒か並び、そこから見えるリアスの海では牡蠣の養殖の筏が並び、ボクの足元ではたくさんのフランスギクの白い花が太平洋からの風に揺れていました。
*その時のことはこちらに記しています> https://www.daihatsu.co.jp/lyu_action/book/no03/madowoakete03/

この美しい場所は被害に遭っていないだろうか?
時を見て、また足を運んでみるつもりでいます。

大船渡のみなさま、まずはご健康であられますよう心よりお祈り申し上げます。

自分は今「東日本_能登の杣径」と名付けた個展を開催中です。

昨年の元旦に発生した能登半島地震と9月の豪雨、その被害の深刻さに触れ、無力感に首まで浸かるも。それ以前に出会った豊かな能登への恋心のようなものにフォーカスし、描いた絵を展示しています。

連日足を運んで下さる方と能登にまつわる会話を重ね、描いた絵を指差し「この場所にはこんな思い出がある」とか、「ここにはこんな花が咲いていた」とか、「ここで会った人と見たものは」などなど、それは拙い経験でしかないのだけど、自分なりの「能登物語」をシェアする展覧会になっています。

言葉で伝えきれぬ能登の魅力を人に伝えられる、もしくは、言葉にしづらかったことを一枚の絵があるからこそ言葉できる、それは結局とてもイラストレーション的なことなんだろうな。

そんな絵1枚1枚をなぜ自分は描いたのか?

風景でも、花の絵でも、人の姿でも、自分の中の何かが共鳴して「描きたい!」と思うわけなんだけど、その「自分の中の何か」とはなんだろう?

何かを見るということは、実はそのほとんどすべては「自分に都合の良いものだけ」を選んで見ていたりするんだろうなと。
私たちは日々「見ているようで見ていない」と「見るとも無く見ている」繰り返して生きているはずで、そんな「見る」が「描きたい!」になる瞬間、自分の中の何と共鳴しているんだろう?

「都合の良いものだけ」を「生きるに足るものだけ」と置き換えると、より自分のやっていることに近づいた表現になるはずだけど、自分の場合は「描きたい!」から行き先を決めず描き始め、描きながら自分の中に埋まっているものと会話し、ある瞬間自分の中の何かと接続した瞬間、絵が完成するって感じです。

じゃあ「自分の中の何か」とはなんだろう?
それは子供の頃の穏やかな記憶だったり、ある時受けた心の痛みだったり、人を傷つけてしまった後悔だったり、息子が生まれてからしばらくの凪のような日々の記憶だったり、、
今なら、東日本大震災の被災地で出会ったことも、たとえば能登の風景をボクに見せてくれるスイッチになっているはず。

ただ、自分が描いた1枚の絵が、実際は自分の中のどんな記憶と接続しているのかは分からず。
なんだけど、でも確かに過去の何かとは接続している実感のある絵は、「分からない」からこそ答えを出すことの無い揺らぎを抱えたまま、自分と絵に向き合って下さる方との間に、優しく誠実な会話が出来る余白を作ってくれ、ボクはお客様と能登について、大船渡について、東日本について、時間が許す限り会話を続けられています。

このことは、自分の命が続く限り止まることはないだろうし、止めるつもりのないのです。

2枚目にアップした絵は、2017年5月に会津で出会った風景。

会津は自分が知る限り日本でも最も美しい光に出会える場所。
それを描くのはとても大変なことで、この風景を自分は何度も描いてきました。

東日本大震災の痛ましい被害の現場を歩き、そのリアルを自分の中に刻み込む作業の隣には、
描くべき美しいものとの出会いもあり、そのポジティブなマインドこそ、息子たち世代に渡してゆきたいものだと考える今です。

小池アミイゴ個展 東日本「能登の杣径」@青山space yui
2025年3月6日(木) – 15日(土) *休_9日(日)
12:00~19:00 *最終日~17:00マデ
space yui
〒107-0062 東京都 港区 南青山 3-4-11ハヤカワビル1階
TEL : 03-3479-5889

 

 

167ヶ月め_個展東日本「能登の杣径」

2025 年 2 月 11 日 火曜日

今日は2011年3月11日から5,086日
726週4日
13年11ヶ月
167回目の11日です。

14日から弦巻のPOPPYでの花の絵の展示が始まる前ですが、
東日本大震災発災後8回目の開催となる個展「東日本」の告知をいたします。

小池アミイゴ個展 東日本「能登の杣径」@青山space yui
 2025年3月6日(木) – 15日(土) *休_9日(日)

12:00~19:00 *最終日~17:00マデ

space yui
〒107-0062 東京都 港区 南青山 3-4-11ハヤカワビル1階
TEL : 03-3479-5889

「杣径」(そまみち)は山で働く者の日々の足跡から生まれる道。
2023年7月、ボクは輪島の塗師 赤木明登さんを尋ね能登へ。
「杣径」という言葉と共に、豊かな人のあり方に出会いました。

*15日(土)_ぬりだくみ
能登半島地震と豪雨被害で被災した輪島塗を廉価で販売し、
輪島塗の職人に還元するチャリティも行います。
 販売協力:田谷漆器店 桐本拓ニさん

2023年7月、ボクは初めて石川県へ、能登へ行きました。
目指したのは輪島の塗師、赤木明登さんのアトリエ。

それは2005年まえ雑誌Hanakoの誌上で渡辺満里奈さんと連載していた食のコラムで、
赤木さんのアトリエや漆器が描かれていたこと。
(この連載で挿絵を担当する自分は、原稿を頂いて描く前に実際に食べに行った)

また、彼女の結婚式の引出物として手にした「ぬりもののパン皿」が美しくて、
いつか赤木さんの元に行かねばと思ったことに始まる旅でした。

この旅に関しては、ダイハツのネットマガジン「まどをあけて」をご覧ください。
https://www.daihatsu.co.jp/lyu_action/book/no07/madowoakete07/

こちらではあらためて「東日本」というこれまで続けてきたテーマの中で開催する意味を。

2011年3月11日に発災した東日本大震災ですが、
ボクはそれ以前に東北太平洋沿岸部で知り合った人はなく、
また、それ以前の風景も知らなかったのです。

もっとも東京では沿岸部の出身者と知り合っていて、
彼らたちからの発信はリアルなものとして受け止めることが出来ていました。

なので、次は自分が当事者になるために行ってみなくちゃと思い、
しかし特別な目的も持たずにフィールドワークを続け、
そうして東北の沿岸部でひとり、またひとりと知り合いが生まれ、
友情が芽生え、お互い生きる力を知恵を分け合うような関係が育まれ、
今に至っています。

ボクはそんな関係性の中に、自分の考える「復興」もあるように思うのです。


しかし、2024年1月1日に発災した能登半島地震では、
その半年前に会ったばかりの人たちの顔が、その暮らしや仕事から感じる心の豊かさが、
美しい風景と共に思い出されてしまいます。

もしくは、能登の美しく保存された港町の景観は、
震災後初めて行った東北の太平洋沿岸部では失われてしまったものであり、
ボクは能登に行ったことによって、東北を解像度高く想像することが出来るようになったのだが、
今度は能登で大切なものが失われていることをリアルに実感する者として、震災と向き合っている。

なので、今回絵を一枚描くのであっても、
震災後の東北沿岸部を描いたのとマインドの違いはあるよなと。

その違いがなんであるのかは、絵を描きながら気がついてゆけば良いことなんだけど、
自分には東北を歩いてきた13年の年月で、自分の足で踏み固めた「杣径」は確かにあって、
そこを歩いて能登に近づけばいいのだと考え、今回の個展を開催します。

今年1月22日に中公文庫の新装版として刊行され、大変多くの方に手に取ってもらっている、
森崎和江 さん1984年著作の「能登早春紀行」の原画も展示します。

この仕事で「ああ、こんな綺麗なものが描けた〜」と思えたのは、
間違いなく能登で出会った人たちから頂いた美しいマインドのおかげです。

この仕事の制作ノート的なものやラフスケッチ何点かを
こちら↓に掲載しました。


初めての能登では、赤木明登さんに誘われ1時間ほど山歩きをしました。
そこには、自分たちが当たり前と考えている日常とは別の、
しかしものすごく密接に絡み合った時が流れていて、
それは自分の子供の頃の古い記憶と繋がっていたように思います。

「杣径」とは、単に物理的に踏み固められた道なだけで無く、
自身の過去と未来を結ぶ、
思いがけない起伏の中でなんとか人ひとりが通れるくらいの道なのだろうなと。

その経験により、自分が創るものもちょっと変化したように思います。

今回の展覧会でそこまで見てもらえるかどうか、
頑張らないとだな〜。

 

 

小池アミイゴ×POPPY「花」

2025 年 2 月 6 日 木曜日


2月14日より3月4日まで
弦巻のPOPPYで花の絵の小さな展覧会を行います。

「花」小池アミイゴ×POPPY
2月14日(金) – 3月4日(火)

open_11:00 – 17:00(水~木定休日)

POPPY coffee and bakery
154-0016 東京都世田谷区弦巻2-8-17
03-6413-0208
会期中小池アミイゴオリジナルデザインのドリップパックも販売。
SHOZO焙煎のマンデリン深煎りのオラウータンドリップパックです。
花の絵は購入可能ですが、
作品のお渡しは3/6~3/15に青山のyuiで開催の個展終了後になります。

(こちら店頭でご案内を配布いたします)

POPPYの店名はボクが描いたポピーの花の絵から店名が導かれています。

青山でSHOZO COFFEE 東京店を企画運営してきた松本海央さんが、
ご自身の経験と美意識、共に働いてこられたスタッフへの愛が注がれ生まれたお店です。
ボクが花の絵を描くきっかけにとなったのは、黒磯のSHOZOに行ってその美意識に惹かれたこと。
その後何度もクリエイティブな試みをさせてもらったSHOZOですが、
今回、あらためてその美意識の中で何が示せるのか、
とても高いモチベーションを持ってなんちゃあーない花の絵を描きなおしております。
展覧会タイトルは、海央さんが何度も繰り返し聞いてきた藤井風の曲に由来します。
で、POPPY、
先日食べたレモンマドレーヌが、
レモンマドレーヌがぁ、
美味かったー!
こうしたものの価値に対して、
じゃあ自分の絵ってなんなの?という自問を繰り返してるわけです。

このオシャレの芯を食った包装紙に対するボクからのアンサー。
ぜひ店頭で手にされてみてくださいませ。

輪島塗レスキュー「ぬりだくみ」

2025 年 1 月 23 日 木曜日

輪島塗レスキュー
ぬりだくみ

能登半島地震と豪雨被害で被災した輪島塗の漆器を救出。
通常より廉価でご購入いただき、被災された職人さんに還元するプロジェクトです。

3月15日(土) 小池アミイゴ個展東日本「能登の杣径」最終日特別販売会
場所:青山space yui
時間:12:00~17:00
展覧会詳細> https://yakuin-records.com/amigos/?p=16434

3月16日(日) 輪島塗の漆器販売と富ヶ谷ぬりだくみ演芸会
場所:ルヴァン富ヶ谷店奥座敷
東京都渋谷区富ケ谷2-43-13
時間:11:00~18:00
*演芸会は13時~14時を予定

輪島の漆器を手に取り購入頂ける販売会と漆器に関する相談会を開催。
うえとみ在住で一芸に秀でた面々が、ぬりものに合う演芸を披露いたします。
輪島のリアルな話も聞ける貴重の時間、ぜひご参加くださいませ。

輪島塗販売とぬりもの相談:田谷漆器店 桐本拓ニ
江戸小唄:千紫巳恵佳
落語:上富亭夜楽
紙芝居:睦
おもてなし:さんさん祐子
賑やかし:小池アミイゴ

・参加費:おひねり(お気持ちを頂けたら幸いであります)
・おひねりは輪島塗復興のためのチャリティに充てます。

3月17日(月)  輪島漆器販売

場所:cafe ル・シァレ
11:00~17:00
店休日のルシャレをお借りして、
輪島の漆器販売と漆器に関する相談会を開催。

輪島塗販売とぬりもの相談:田谷漆器店 桐本拓ニ

主催:ぬりだくみ
協力:天然酵母パンのルヴァン富ヶ谷店  cafe ル・シァレ

ルシャレではサンプルの展示が始まっています。

以下サンプル画像(内容は変更や追加があります)
(さらに…)

みどりのはなわワークショップと展覧会

2024 年 8 月 22 日 木曜日

「みどりのはなわ展覧会」
2024年10月18日(金)-11月10日(日)
10:00~16:00
旧花輪小学校記念館
〒376-0307 群馬県みどり市東町花輪191
☎︎: 0277-97-2622
駐車場:10台

入館料 (記念館すべての展示を見ることが出来ます)
・一般_200円
・小中学生_50円

ワークショップ&展覧会の詳細問い合わせは小池まで
cez15300@syd.odn.ne.jp 

10月5日、6日に旧花輪小学校記念館で開催した「小池アミイゴの誰でも絵が描けるワークショップ」で生まれた作品90点と、小池アミイゴの花の絵を合わせた展覧会を、旧花輪小学校記念館の展示室で開催します。

ワークショップのお題は、
大人には「花輪やみどり市での楽しかった記憶」
子供には「花輪やみどり市の好きなもの教えてー!」

シンプルなテーマに対し、さらにシンプルな1本の線で表現された「その人ならではの絵」は、花輪はじめみどり市の真の美しさと生きる喜びを感じてもらえるはずです。

旧花輪小学校の古く美しい校舎と共に、まるであの頃のキラキラ生徒たちが戻ってきたような展覧会を、ぜひ楽しんでくださいませ。

小池アミイゴ

10月5日(土)
群馬のみどり市の花輪でのアートセッション「みどりのはなわ」DAY ONE.

そもそもこの企画は、コロナのパンデミックの前に「みどり市の絵を描いてください」というオファーから始まっています。

子供の頃から慣れ親しんだみどり市ですが、あらためて取材しると、今まで気がついていなかった魅力をたくさん発見出来ました。
ただそれだけでは良い絵は描けず、ボクはこの土地で共感出来る人と出会う必要があります。
ボクはアートが目的では無く、人と人のコミュニケーションの風通しを良くすることで、地域の力を高め、みんなが望む社会を創ることを目的に、絵というものを利用しています。

しかし、その試みはパンデミックで4年も足踏み。
今年みどり市より花輪でのワークショップのオファーを受けたことで、この美しい山間のエリアの魅力をさらに発見し絵を描くため、また、このプロジェクトの当事者を発見する目的で開催したワークショップDAY ONE オトナセッションです。

結果は予想以上!

誰でも出来る簡単な、しかし自信が気持ち良いと思える表現を重ね、みどり市や花輪エリアの魅力を絵として昇華してみたら、ほんとに美しいものが生まれました。

ボクたちがやったのはただ「1本の線」を描いただけですが、それを元に語られる1人ひとりの「みどりの思い出」が、なんもかもすべて愛しくてね。。

ご家族で参加くださったお母さんが、ご自身で描かれた1本の線をたよりに語り始めた「花輪の魅力」
これはどんなコンサルタントが語ることより生き生きとした、心からの花輪愛に溢れたシティプロモーションになるような内容で、つい「ブラヴォー!」

自分たちの生きてる世界の何が美しいのかを確認し共有した時間。

この日は雨が降ったり止んだりだったけど、それもまた美しい花輪という場所でチャレンジでした。

10月6日(日)
花輪の旧花輪小学校を利用したアートセッション「みどりのはなわ」子どもセッションDAY 2


この美しい山間の町で育った子どもたちはどんな色を持っているんだろうか?

学校の勉強としての図画工作・美術では無いし、先回りして「子供らしさや自由」を押し付けることもせず、ただ子どもたち1人ひとりの違いを楽しみ、1人ひとりのアクションを待つ。そんな自分がずーーっと続けてきたことを、これからまだまだ共に生活してゆいく子どもたちの親御さんと共有した時間。

みどり市、そして花輪の子どもたち、いい色もってるね〜!

しかも山間の花輪で暮らす子どもたちは、やはり花輪ならではの色がある。
麓の大間々の子どもたちは、なんだか柔らかな色を持っている。

そんの1人ひとりの「気持ちの良いアウトプット」にとことん付き合っていったら、

うわ!
静かに黙々と手を動かしていた女の子の鮮烈なピンクに出会い終了!


こうしたことの価値を、子どもたちを見守るオトナが気がつき、楽しんでゆけたら、さらにいい街になるぞ!
そしてこんな絵、3世紀は見続けていられるぜ。



ここまで色々と難しいこともあったけど、結果、集まってくださったオトナからも子どもたちからも、ただただ美しい花輪をいただいちゃったなあ〜と。

そんなこんなここでは紹介しきれないことばかりなので、この場所で展覧会を作ってしまうことにしたのです。
その前に、家に帰って自分も負けじと、とりあえず「みどりの絵」2枚を描いたぞ!



2024年10月5日(土)と6日(日)
美しい、美しい、群馬県みどり市東町花輪の
旧花輪小学校で絵のワークショップを開催します。

「みどりのはなわワークショップ」

・10月5日(土) 
花輪の街歩きスケッチワークショップ
14:00~16:00 (受付開始13:30~)
参加費_2,000円
その後の展覧会を一緒に盛り上げてくれる方ウエルカムです。

・10月6日(日)
みどりのはなわ子どもワークショップ
14:00~16:00 (受付開始13:30~)
参加費無料
汚れても大丈夫なオシャレでご参加ください。

ここで生まれた作品はこの小学校で展示。
ボクの描いた絵と一緒の展覧会を開催します!

*ワークショップお申し込みはフォーム、もしくは電話かメールで

・申し込みフォーム


http://logoform.jp/form/4KaE711028

・電話:0277-46-9067
・メール:chiiki-s@city.midori.gunma.jp
群馬県みどり市 地域創生課 広報シティープロモーション係

*件名「10/5ワークショップ参加」「10/6ワークショップ参加」と明記の上、
お名前、参加人数、日中に連絡のつく電話番号を明記の上、送信ください。


という情報と共に群馬の「広告新聞」でも花輪をピックアップ!

この美しい集落のの魅力、残念ながら全く言語化出来ていないのです。

このエリア、やり方によっては徳島の神谷町のような発展が出来るはずなので、このワークショップをきっかけに、花輪プロモーションの力になれるビジュアルを作って行くつもり。

なんたって「みどり市の花輪」という名前の場所ですよ〜!

「みどりのはなわ」

 

平成の町村合併をした瞬間に、日本のサスティナビリティのトップランナーみたいな名前を得たわけです。
みなさんぜひ、この花の輪の仲間になって下さいね!


「ぺんくんのダンスすいぞくかん」販売会

2024 年 6 月 24 日 月曜日

6月25日(火) 10~18時「ぺんくんのダンスすいぞくかん」販売会
渋谷区富ヶ谷の天然酵母パンのルヴァンのカフェ”ルシャレ”で開催します。

東京都渋谷区富ケ谷2-43-13
03-3468-9669

福音館書店こどものとも7月号「ぺんくんのダンスすいぞくかん」発売を記念し、
いつもお世話になっております街の皆さんへの絵本販売会を、
渋谷区富ヶ谷2丁目の天然酵母のパン屋 ルヴァンのカフェ”ルシャレ”で開催します。

同時にぺんくんの原画(?)も展示。
ルシャレ特典としまして、ペンくんポストカード3枚セットや、
子どもたちとのスケッチで作った「よよぎポスター 」をプレゼント。

いつもはお休み日での開催ですが、お茶や食事のついでにお運びくださいませ。
もしくは、満席の場合は立ち話だけになってしまうかもですが、
富ヶ谷愛に溢れた時間にしますので、ぜひお運びくださいね〜。

「ぺんくん」1冊460円です!