150ヶ月め


今日は2011年3月11日から4,567日
652週3日
12年6ヶ月
150回目の11日です。

150ヶ月。
それはもう「あまちゃん」も10年後の再放送がクライマックスに向かうわけです。

が、
「あまちゃん」の3月11日の描写回は、10年前の放送当時と変わらず、
というか、2011年3月11日の変わらぬ切迫感をボクに与えました。

12年半の時の間では、記憶が曖昧になっていることも多く、
それでも明確に思い出されるのは3月11日のことだし、
その後残念ながら失われた幾人かの「愛しき善良なる頑張り屋さん」の姿だったりします。

そしてつくづく、自分が生かされていることに感謝し、
己の無力を知るも、なにかの力になれることを考え続ける毎日であります。


福島市のギャラリー・オフグリッドでの展覧会「ハルカラ」は会期を終え、
もう会津若松と喜多方での巡回展が始まっていますが、ちょっと振り返り。

8月11日はワークショップとトークショーを開催しました。

防災ジオラマを推進する法人から、飯舘村の段ボールを提供頂き、
しかい思う存分好き勝手な絵を描いて、、

でも、集まってくれた皆さんの中で思いっきりハッピーが湧き上がって。

白く四角い紙を与えられ絵を描くのとは別の、
もっと体が喜ぶ創作体験になったのではないでしょうか。


トークショーに駆けつけたくださった、
喜多方の大和川酒造の九代目にして自然エネルギーの会津電力を興した佐藤彌右衛門さんと、
福島の食堂ヒトトで知り合い、今は会津若松で食堂”紺と種”やギャラリー、民泊を営む夢実さんと、
震災から12年の振り返りと、最後は子どもたちの未来をどうしようって話へ。

自分ごとより人様のことを思い奮闘される皆さんの言葉、
確かだったなあ〜。


福島市はちょうど盆踊り。

知り合いが何人も関わっているプロジェクト福島の盆踊りは、
やはり震災から何年も続けてきたからこその確かさと、
ここで歩みを止めぬ意思を感じた楽しさでした。

なんやかやひとりでやってきた自分も、
なんやかや共に走ってくれる人が現れた福島で、
これからやれることの本番のように思いました。

ものすごく暑かった福島市での展覧会も終え、
お世話になったみなさんにご挨拶した9月3日と4日。

食堂ヒトトのごはんに生かされ。

以前から友人にうわごとのように言われてきた「あんざい果樹園に連れていきたい」を実現させ。

なるほど、ここの果樹は描きたくなるわ!と思い。

会津へ。

人と人が創る空間と向き合う。

つくずく自分は人に生かされ、育てられていることを自覚し、
ではここで何が出来るのか、これからも考え続けてゆくんだと思うぜ。

東京に帰る日は土砂降り雨。

夢実ちゃんの”紺と種”に福島市から食堂ヒトトが出張しごはんを提供するということで、
駆け込み。

料理にも使われている野菜は、
喜多方市で有機栽培を実践されている大江ファームのもので、
お客さんしても来られるとのこと、久々の再会。


暑すぎる夏の野菜の生育の話をうかがいながら食べるごはんが、ありがたい。

帰りの電車に合わせてわさわさと後にしてしまったが、

「福島の処理水」が捉えどころなく語られる夏に、
自分がいただいたものは「安齋さんが福島市で育てた桃や梨」だったり、
「大江さんが喜多方で育てた野菜」だったり、
「ヒトトのみんながこさえたゴハン」だったり、
大和川酒造の酒だったり。

作った人の顔が明快な捉えどころあるものばかり。

会津、中通り、浜通りと、それぞれ特徴のある土地が
偶然ひとつの行政区としてまとめられている福島県に対して、
自分は応援するなんて気持ちになる間も無く、
ただ人の手が真っ当にかけられた食べ物を、
美味しく頂いただいたのでした。


2023夏
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