146ヶ月め

今日は2011年3月11日から4,444日
634週と6日
12年2ヶ月
146回めの11日です。

今日は都営新宿線菊川駅まで。
先日、恵比寿の影丘の家がSNSで発信していた、「元水曜日のカンパネルラのコムアイさんが企画した太陽光パネルと一緒に寝そべる子どもワークショップ」が気になって問い合わせ。

協賛されていた太陽光パネルなどを扱う株式会社アイジャストをご紹介頂き、

代表の辻さんとマーケティングなど担当する早川さんに活動の詳細を伺ってきました。

いや、ものすごく面白かったな〜!

それを語る前に、
菊川の駅に着くまでの車内でタイプした「今日のブログ用のテキスト」を、まずは。

ボクは8月から9月にかけて、福島県の福島市を拠点に、飯舘村や喜多方市で展覧会開催を目指しています。

これは、これまでボクを福島の奥会津での子どもアートセッションを企画し続けてくれた、福島県立博物館のバックアップの元、自然エネルギーの飯舘電力とのコラボとしてカタチにしてゆくものです。

テーマとして「もっと再生可能エネルギーを知ってもらいたい!」は当たり前として、よりフォーカスしたいのは「自分たちが生きる社会はどんなのが良いだろうね?」と考えることの出来る場所創り。

綺麗な絵があって、世代関係なくなにか楽しいことが行われ、出来れば美味しいものもあればいいな。
そんな場所でオープンに語り合うことで、みんなが望む世の中の姿に自然エネルギーというものが自然と噛み合ってくれたらいいのだろうと。

そうした場所作り(展覧会作り)に向けて、これまで「電力」を語る際の「国を発展を支える基幹産業」「水力、火力、原子力」といったマッチョな枕詞だけでは無く、「生活を共にする気のおけぬパートナー」くらいの言葉で語れる裏付けを見つけ出さなければだな〜。

もちろんそんなこと自分1人で出来るわけは無く、自分は自分が得意とする絵や、それを描くための目とか駆使し、やはり人がオープンに語り会える場所創りを、地道にやってゆかねばなんだよね。

+++

さて菊川のアイジャスト到着。


代表の辻さんが語る電力の話、
自分が電車の中で整理つけようとしていたことを片っ端から端的に言語化してくれてビックリ!

日本の場合、電力は大企業のために作られているようなものだが、
電力の多くは家庭で使われているので、女性に向けた言葉で語られなければおかしい。

そんな自分に足りないところを、女性スタッフの早川さんがフォローしてくれ、
「だれでも電気を作って使える使い勝手の良いシステム」を開発。

家の片隅にポンと置けるキャリーケースの中に、
太陽光電力を溜め込み使えるためのオフグリットシステムを収納。
太陽光パネルとの組み合わせで、ゴハン15杯は炊けちゃう電力が手作り出来るだって。


で、充電が切れたら自然と家庭用コンセントと切り替えられるシステムも搭載。

とうことは、このシステムを複数縦列させることで、
ひとつのシステムの電気を使っている間に、他のシステムが充電可能。

ということは、日の光がある限り電力供給が途絶えることが無いということだと。

このシステムと現在ある再生可能エネルギー電力会社の電気を併用したら、
かなり気持ちの良い世の中になるんじゃないか。
みたいな話。

面白いなあ〜

現在50万円ほどで販売可能なこのシステムだけど、
とりあえず日本の全ての家庭に無償で配布した上で、
日本のエネルギーのことをあらためて考えるなんてことしたら、
いいんじゃないかな〜。

そんな予算が国にあるかどうかは置いといて、
それくらいの発想をする政治なり経済の、ほんとに偉い人出てこないか〜!

なんていう、思いっきり飛躍した会話ができたのがうれしい。

そうなんだよ。

頭がとても良い人が一生懸命考えて、
言葉や数字を並べて「これやるべき」とか言うのと、

こんなシステム考えたんだけど、みんなどう思う?
とか、
こんな絵を描いたけど、みんな勝手なこと話して〜

みたいな合意形成のあり方、
どっちが面白いかな〜?

きっとどっちも必要だと思うのだけど、
なんだか前者の方が偉そうにしてるし、
人のこと気にする事無くやれちゃうから、
言葉や数字で人を殴るような合意の現場が氾濫しちゃっていたのだろう。

が、もう変えなくちゃだ。

その他面白いお話を、知恵熱出るほどたくさん伺ったけど、
その辺は追って整理して言葉にしてゆくけど、
本日早川さんが放ったキラーワードを。

「電気ってだれでも作れるって知ってもらいたいですねっ!」

なんだか地面から生えてきた言葉のようだぜ。


飯舘村や飯舘電力に関しては、
昨年9月をキックオフに、今年の3月と4月もフィールドワークを重ね、
関わるみなさんともミーティングを行い、
今後どんなことをしたらいいのか朧げながら見えて来たところで、
今回の取材。

やはり人との出会いは大きな財産であり、
自分の絵やイラストレーションは、そうしたご縁の背中に必死で喰らいつき、
必要あれば関わるみなさんを温めるものであればいいなと願っています。

というわけで、
この話はまたあらためて。

 

 

「かえりみち」で展覧会開催

 愛知の春日井市の古本屋「かえりみち」のギャラリー「ki」で展覧会を開際します。

『小池アミイゴの絵本の原画と花の絵の展覧会』

5月19日(金) ~ 6月14日(水) 11-19時 月曜休 
古本屋 かえりみち & gallery ki
〒486−0929愛知県春日井市旭町1−11 TANEYA2階

Tel:090-9749-9895

「だれもが”ひとり”にかえる場所」

勝川駅のそばにある古本屋&ギャラリー

絵本「とうだい」を中心とした自著の原画に加え、
きっとこの場所に合うであろう花の絵を交え、気持ちの良い場所を創り、
6月10日、11日にはワークショップも開催します。

昨年末に店主の池田さんからとても丁寧なお手紙をいただき、
その文面から自分の絵を届ける場所と直感しました。その後のメッセージのやり取りも気持ちよく
「ああ、ここはきっとボクにとって約束の場所なんだろう」なんて思いにも至り。
そんな時NHKで放送されてた番組「Dearにっぽん」の、
『あなたを想い、選ぶのは・心に寄り添う古本屋〜』というタイトルに惹かれて見てみると、
そこは全国の人から請われ、その人に相応しいであろう1冊を選書して届けといる本屋だって。良い活動だなあ〜なんて見ていたら、
「あれ?ここは今自分に展覧会のオファーをくれている本屋では?」なんてすっとぼけた驚き。
さらに自分が装幀画を務めた、レベッカ・ブラウンの「体の贈り物」が
『ご病気をされた方に届ける一冊』として紹介されていてびっくり。
20年前に心血を注いで描いた絵を纏った本は(サラッと描いたようにしか見えないだろうが、ともかく)
イラストレーターをやってきて良かったな〜!と心から思えた仕事。それが今こうして生かされていることに感激し、その旨を「かえりみち」さんに伝えると、
自分が装丁画を担当したことをご存知無かったとのこと。
2023年の夏が始まる前に、この場所で展覧会を開催することは偶然では無く必然だと思ったし、
やはりここは自分にとって約束の場所、いや帰るべき場所の1つでは、なんてね。
ともかくこの場所に向けた絵を描いてみなくちゃと描いたのが、
フライヤーに使われているエリゲロンの白い花の絵。
背景の青はきっと宮城県気仙沼から唐桑あたりで出会った海の色のはず。
そこにはどうしても生かしたいものがあって、「かえりみち」を思うと自然とこの色が導き出され、
結果自分にとってとても新鮮な仕上がりの絵が生まれました。それは愛知県の古本屋で何をやれば良いのか明快になったということでもあります、
ではみなさん、かえりみちで会いましょう。

直島子どもアートセッション 4 days


2023年4月16日~19日
香川県瀬戸内の直島での”子どもアートセッション4DAYS”
笑顔のフィニッシュを迎えました。

子どもたちとの現場となったのは、
NAOSHIMA SAILERS CLUB

町立直島小学校や直島幼児学園(認定子ども園)に隣接する高台に新設され、
今年の4月から運用が始まったばかりの放課後クラブです。

その空間は子育て中の親の誰もが「わ〜!」と声を上げ、
「ここで子供を預かってもらえること、うれしい!」と思えるだろう場所。

この運営は “なおしまキッズポート
それぞれお子さんを持つおかーちゃんたちが、
直島で生きる上で必要なことを自分たちで創ってしまおう!
もしくは「しまわねば。」という必然で組織し実行に移した、
子供たちの居場所と未来にコミットしたグループです。


今回、この企画のコーディネーターの方にキッズポートを紹介いただき、
オンラインで「はじめまして」のミーティング。
その瞬間「ああ、この人たちとなら新鮮な何かを創れるな!」と直感。

その後のアイデアのキャッチボールもスムースに、
当初の「子どもたちとのワークショップを4月19日水曜日にやってください」というオーダーに対して、
週末を加えた複数日のセッションを行うべきと判断。
しかし事前情報はできるだけ遮断し、直島の「はじめまして」の場所を目指しました。


直島子どもアートセッションDAY 1 は、4月16日(日)

子どもたちと「アートの理屈」を蹴散らして、
身体が喜ぶワイルドなアート体験を、子どもの親もスタッフも自分も共有しよう!
という試み。

だけど、
実際は「なんのこっちゃ?」と感じて終わってしまった親御さんもいたはず。

なんだけど、
自分はものすごい量の「この場所に集った子どもたちの情報」を得て、
残り3日間のセッションでの振る舞いのイメージを高めることが出来ました。


一応この日のおさらい。

・「学校や家でやったら怒られるようなことやるよー!」

・なので、子どもたちに指導はしない。

・というわけでセッション中は「じょうず」という言葉は禁句。

・自分がやることのほとんど全ては、子どもたちが行うクリエイティブなアクションに対する共感。
「いいね〜!」「かっこいいねー!」「おっしゃれ〜!!」みたいな声かけに終始。

・子どもたちの「見て!見て!」にただ「見て」うなずく。

・それだけでも子どもたちは「よっしゃー!」とさらにクリエイティブを加速させ前進。

・その姿は「子どもたちが自分から自由を獲得している」ということであり、
 大人はその自由のフィールドを暴力や事故から守る。

・そして子どもたちはさらに安心し、さらにクリエイティブを加速させる。

・で、子どもがクリエイティブなテーマを掴んで、その実現に対するアドバイスを求めてきたら、
(たいていは「ねえ、これやって〜」みたいな話だけどね、、)
クオリティを高めるためのアドバイスを(べらんめいな職人言葉で)行う。
「じょうず」という言葉の使い所があるとしたらここだけど、自分はやはり使わなかったかな。。

これらひっくるめて言ってしまえば、
子どもたちととことんガチで向き合い楽しみ尽くす。

自分は子どもたちに「寄り添う」では無く「背中を追い」、
子どもたちが魅せる一瞬一瞬のアクションをキャッチし続けているのだけど、
子供たちの先回りは決してしないし、子どもたちが創ったものに対してジャッジもしない。

なぜなら、そうした方が楽しいから。

で、
大暴れでやり切った子どもたち、意外と視野の広い落ち着いた人格を獲得するぜ!
という余談で初日終了。

参加者多くて2部制になって、魂抜かれるほど疲れたが、
その疲れはただただ喜びだ。

直島子どもアートセッション DAY2 – DAY4 の三日間 は、
放課後クラブであるNAOSHIMA SAILRS CLUB の一部を自分の仕事用のアトリエとして使い、
学校から帰ってきたこの施設を利用する子どもたちとの自然なアートセッション。


自分が持ち込んだ画材は全てプロユースのもので、
しかも服に着いたら落ちないアクリル絵の具だったりで、
で、想定外だったのは、小学生も制服着用なんだ〜〜、、
という「親御さん、もしもの場合はごめんなさい、」な状況で、
子どもたちが自分から興味を持ったアートアクション(絵の具遊び)を、
プロの自分とのコミュニケーションを持って実践。


これは福島県奥会津の昭和村で確立した現場作りなんだけど、
直島では SAILERS CLUB があるので、安心して投下出来ました。

五月雨式にセーラーズクラブにやってくる子どもたちと、
マンツーマンのような形でコミュニケートするセッションでは、
「クオリティ」という言葉が飛び交って、

いや〜〜、作って、創って、造りまくったね〜!

それが何であるのかなんてことより、
作って、創って、造りまくることにこそ意味があったような、
そんな、ワイルドでクールで、ある意味セクシーでさえあった創造の事件現場。
(「セクシー」は「生きる」と訳して読んでもらえたらいいな)

そもそもこのセッションはなんであるのかなんだけど、
まずこの企画に対してお金を出してくれる人の存在があります。

アメリカとイギリスの慈善活動家たちが日本各地の文化に触れる旅を楽しむ。
その行程の中には震災被害に遭った福島と神戸、
そしてアートの島として海外でも有名な直島が組み込まれていて、
それぞれの地域や子どもたちの未来に対する投資を行う。
欧米では美術館などが主催し行われれているパトロンツアーを、
日本で実験的に行ったという事みたい。

で、直島でのドネーションの使い方として、
子どもたちとガチで取っ組み合っている自分が使命され、子どもたちとセッション。セッションの最終日にお金を出して下さった皆さんをお客様として迎え、
子どもたちが創った作品の除幕式。

ツアー参加者それぞれが寄付したお金の価値を子どもたちの笑顔で確認し、
やはり笑顔で帰国するという旅。

で、いいのかな。

自分はその意味を確認することなく直島に向かい、
この場所で子どもたちたその親御さんと過ごすことで、
意味が後から喜びと共について来たという感じだろうか。


アメリカ、イギリス、日本のエージェントもガッツリ噛んで作り上げた実験現場は、
海外アートに詳しい友人に言わせると、とても意義ある事みたい。社会の格差が広がる中、資産を持つ人が持たざる者への支援に人生の幸福を感じる生き方。

もちろん格差なんか無くなればいいのだけど、
だけど、7歳、8歳、9歳くらいのワイルドな絵の具遊びと、
海外からのお客様との喜びに溢れたコミュニケーションを経験した子どもたちの未来は、
彼らなりの幸せの形を生んでくれるんじゃないかと。

アートが目的で無く、人と人が繋がること。

繋がって良かったねでは無く、子どもたちの未来にコミットする発想を生まなくちゃなんだよね。

そうしたことに少なからずの確信を込めた希望を持って、
自分はハードワークをこの現場に投下。

それは海外からのパトロンさんにガッツリ伝わったはず。

楽しかったね!
また会おう、イエイ。

そんなこんなで自分にとって2度目の直島は、
素泊まりの民宿とセーラーズクラブとコンビニを結ぶ一本道の往復に明け暮れ、
(夜は民宿で東京の仕事やら連絡後とやらで、、)
有名な美術館やアート作品に触れることの無い、きっと自分らしい時間を過ごしました。
(昨年この件のミーティングで初めて来た直島は滞在5時間、、)


それでも、直島は30年ちょっと前から始まった島の再生、
そしてアートを生かした地域作りの力で、
なにげない風景の中にも、愛ある人の手が施された景観に出会い、
ボ〜ッと歩いている時間がとても幸せでした。


なんだけど、
ではこれはいつまで続くんだろう?
そんなことを なおしまキッズポートのみんなと語り合った日々でもありました。

直島、ちょうど町会議員選挙が始まり、しかし立候補者が少なく無投票で当選とのこと。

大きな精錬所とベネッセを有し「アートの島」として憧憬の眼差しを向けられる場所は、
住民からしたら今の所勝手に潤っていて変わる必要は無くイメージなんだろう。

だけど、だからこその課題を感じたおかーちゃんたちは、
直島再生の30年の歴史の先に、子どもたちの港 なおしまキッズポートを発想し、
さらに子どもたちやおかーちゃんたち、さらには地域の方々のための「とうだい」のような場所、
NAOSHIMA SAILERS CLUB を建てた。

除幕式の最後の方で、自分が作画を担当した絵本「とうだい」を読み語りする時間を頂きました。

「おーい、おーい、あらしにまけるな!」
「とうだいは ここにいるぞ!」

とうだいにできることはひかること。

くるくるなみを つきぬけろ!

ぴかぴか かぜをこえてゆけ!

くるくる ぴかぴか

子どもまみれの4日間。

海外からのお客様に綺麗な発音で自己紹介出来る島の暴れん坊たちは、
自分たちが自己紹介するならみんなもするべきだと言い寄るタフさを持っている。
その多くが島を出るのがこれまでの直島だったのが、さてどんな未来が彼らの幸せなんだろう。
まずは選挙の選択肢を増やしておく必要はあるんだろうな。
で、俺はかーちやんたちに呼ばれたら「直島また行くよー!」であります。

 

 

145ヶ月目_直島へ



今日は2011年3月11日から4,414日
630週と4日
12年1ヶ月
145回目の11日です。

週末から香川県の直島に行き、
16日から19日まで子どもたちとのアートセッションを行います。

舞台となるのはNAOSHIMA SAILORS CLUB
一般社団法人キッズポートが運営する立派な学童保育の施設です。
https://youtu.be/C7A-eQUvh-k

ワークショップのメインのひとつは16日の日曜日、
子どもたちといつものワイルドな絵の具遊び。

そして19日に海外のお客様をお迎えし作品の発表会。

その間SAILORS CLUBの一部を自分のアトリエに見立て仕事の絵を描いていると、

学校が終わって学童保育を利用する子どもたちがやってきて、
自然とアートセッションが生まれる。といいな〜
という目論見。

これは福島県奥会津の昭和村でやってきたことの直島バージョンです。

NAOSHIMA SAILORS CLUB、もしくはキッズポートは、
2人の女性が主となり運営しているそうです。

今回のセッションに向け、何度かオンラインでお話してきましたが、
とても話がしやすい方々。

いわゆる息があうって感じで、
彼女たちが気づいている直島の課題や子どもたちの問題に対して、
自分にどんな働きが出来るのか、とても新鮮な気持ちで臨めそうです。

フライヤーに掲載されている”対象”が”0歳~150歳”と自分の軽口のままになっているとかね、
わかってる〜!なのです。

そして4月19日。

事の始まりは去年の秋。

知人からの「子どものためのアートスクール開催について直島に来てミーティング出来ませんか?」とのオファーに答え、初めての直島へ。

ところがミーティングにズラッと参加したのは欧米から来られら方々。

それは、
アメリカの慈善活動家が日本の直島など数カ所で、アートによる子どもたちの育成と地域振興に投資したい。
とのことで、
アミイゴ、ともかく一度何が出来るか直島で見せてくれ。
ということのようです。

というわけで、
今回19日にその投資家グループを迎えて発表会を行うというミッションなんですが、
その現場としてコーディネーターさんが繋いでくれたキッズポートの2人と出会えたことが、
まずはラッキー。


アートの島ともてはやされる直島も、
子どもたちが抱える課題は他の土地と変わらず存在し、
ではここで何が必要なのか。
ここで出来ていることはどんな事なのか。
それは他の土地に置き換えて考えられるのか。
などなど、大きな学びの時間になるイメージでいます。

明日12日は日帰りですが福島の飯舘村へ、
この半年で3度目のフィールドワークを行い、
ここで何が出来るのか、
それは自分1人で導き出すのでは無く、
その後足を運ぶ直島から得るものもあるんだろうなと思っています。

ちなみに、
去年秋の直島から徳島の神山町への漂泊したフィールドワークについては、
以前のこちらの記事 > https://yakuin-records.com/amigos/?p=15508 と、
ダイハツの運営するサイト「まどをあけて」no.6 で読んで頂けます。


表紙には徳島県神山町で珈琲の焙煎を行う「豆ちよ」さんを描きました。

地方ローカルで奮闘する方から学びを得る日々であります。

 

世界黒猫サミット

ウソぴょ〜ん。

4月1日アミイゴ拝

144ヶ月め


今日は2011年3月11日から4,383日。
626週と1日
12年
144回目の11日です。

この12年で7回目の開際となる個展「東日本」
本日3月11日が最終日。17時に閉廊になります。

写真の真ん中の大きな絵は、
震災から10年後の2021年夏に福島県浪江町で自生を始めた絶滅が危惧されている”水葵”の群生。
報道に出会い、常磐線に飛び乗り見にゆきました。

それを見ているのは、福島市の食堂「ヒトト」の立ち上げに尽力された大橋さん。

栃木のSHOZO COFFE のスタッフで会った時知り合い、
震災後「福島の力になりたい」とUターン。
3月11日以降の福島の等身大の情報を共有してくれる仲間のひとりです。

「あの日から12年」と語られる今日。
そんな友人の存在を日本の各地に感じられることを、とても豊かなことだと思っています。

そして、やれること、やるべきことはまだまだあるな〜と。

少なからずの絵が売れている今回の展覧会。

その売り上げは、
たとえば明日福島に移動し行う飯舘村のフィールドワークに充てます。

昨年9月に再生可能エネルギーの “飯舘電力”の案内で巡った飯舘村

震災後色々な土地を巡ってきましたが、
飯舘には他の場所にある何かが欠けているように感じました。

その欠落をボクが埋めることは出来ないはずですが、
飯舘にあるものを「アート」と呼ばれるものを働かせて埋めることは出来るのではと。

現状「なにかやる」としか言えない状況ですが、
そこには自分のお金と時間を注ぐ意義があることは直感できています。

それは、2011年3月11日の夜の暗闇の中で感じた直感と似たものであり、
それは自分だけでなく、
自分の息子の未来なんてものにもコミットするものであると思います。


そんなこんなの会話を、北海道、岩手、福島、栃木、群馬、長野、大阪、愛媛などなど、
わざわざ遠方からお運びくださる方と思いっきり出来ている展覧会。

今日の5時間、大切にしますね!

「東日本」season7小池アミイゴ2011年3月11日からの展覧会
2023年3月2日(木) – 3月11日(土)
open 12:00 – 19:00 最終日~17:00マデ
SPACE YUI
〒107-0062 港区南青山3-4-11 ハヤカワビル1F
TEL.03-3479-5889

ところで3月15日は地域の落書き消し。
自分が「被災地」と呼ばれた場所で掴み自分の暮らす地域に投下したことを、
地元小学校の6年生がキャッチしてくれ、自主的な取り組みに変えてくれたので、
当たり前のオトナとして当たり前に熱烈応援。
東京代々木は「被災地」と呼ばれる場所と地続きであります。

 

143ヶ月め


今日は2011年3月11日から4,355日
622週1日
11年11ヶ月
143回めの11日です。

1月27-29日、群馬県前橋市の「陶舗石渡」での「はるのひの展覧会」にお運びくださったみなさま、
「記録的寒波襲来」と言われたタイミングで足を運んでくださったこと、大変有り難く感じています。

あらためて、
ありがとうございました。

アップした絵は、群馬円伊勢崎市の安堀町あたりかたら見た赤城山の風景。
この絵の左手方向に行った所に、亡父がお世話になっていた施設があり、
車を運転しないボクは、駅から30分くらいの道を歩いて父に会いに行っていたのでした。

前橋で展覧会を開際したことに関して、
ちょっと振り返っておこうと思います。

群馬県の赤城山南麓の関東平野が始まるあたりで生まれ育ったボクは、
子どもの頃遊んだ美しい田畑や小川が、農薬の使用や社会の効率化で失われてゆくのに出会いました。

田舎で育った自分にとって、電車で25分の街「前橋」はキラキラした夢の街であました。
その活気が失われてゆくのは、80年代の半ばくらいだったでしょうか。

80年代、そんな群馬の田舎を後にし東京の大学に進学。
暮らすために選んだ街は、昔ながらのコミュニティが生きている文京区の静かなエリアでした。
そこから他の東京の美しい場所、人が人のスピードで生んだような街を、やはり自分の足で歩き、
絵を描くようになったら、そんな街にイーゼルと立てるようになりました。

そんな街はバブルが発生した1986年以降、一気に破壊されてゆきます。

ボクはそれに抗うように絵を描き続けました、最後は無理をし過ぎてダウン。
それは1989年、昭和が終わった時でした。

夏の間1ヶ月を病院で過ごしたボクは、
あらためて自分にとって大切なものは何であるのかを、じっくり考えることが出来ました。

それは子どもの頃に駆け回った、なんでも無い当たり前の故郷の風景だったように思います。

あらためて自分が何者であるのか考えたことで、何を描けば良いのかもあらためた先、
1993年3月に群馬の実家が消失しました。

バブルが弾けて仕事が減っていたタイミングで、それはかなり厳しいことでした。

ただ、家族をケアするために一時的に住所を群馬に戻したことで、
子どもの頃に失われてしまったと思っていて故郷の風景にとことん向き合うチャンスを得、
時間が許す限り絵を描き続けました。

自分の色に個性を感じてもらえるとしたら、その経験が大きいのではは思います。

ではそれをイラストレーションに落とし込むには?
そんなことを考え始めたところで、1995年1月に阪神淡路大震災が起きます。

「ああ、絵描きは無力だな」と感じつつ、
次に何か起きた時は無力では無い自分でありたいと願い、
そのためには、大きなところを目指す前に、とことんローカルを知ろうと考えました。

その頃「夢の街前橋」はかなり痛々しい状況になっていて、
仕事で群馬と東京を往復する際歩く前橋の街の姿に、いつも悲しい気持ちになっていました。

前橋がこんなであれば、他の街はどうなんだろう?
人は幸せで生きているのだろうか?
みんなそれぞれの街でうたえる歌を持っているのだろうか?
そんなことを知りたくて、その後日本各地を巡ることを始めました。

そうして巡る土地は、どこも美しく、どこも課題を抱えていました。
そして、好き人に必ず出会うことが出来ました。

自分が失ってしまったと思っていた里や街は、
好き人がある限り死にはしないのだろうと確信を持ち、
いつか群馬の力になれることが出来たらいいなと願うようになる。

そんな考えをやっと持てるようになった2011年3月11日、
日本のどこにでも存在する「好き人」が失われた震災が起きました。

ボクはやはり大きな無力感に叩き落とされるも、
これまでの経験を活かして、自分の足で歩くことは続けられました。

そうして歩く先で出会うのは、その価値に気づかずにいた「さらなる好き人」の存在。

そんな人々や風景との出会いを背景にに塗りこんだのが、
2021年に発表した「はるのひ」という絵本です。

間も無く「あれから12年」と語られる3月11日がやってきますが、
その12年のほとんどは学びの時であったように、今振り返って実感しています。

ただ、その学びが生かされた現場を、2023年1月27-29日の三日間、
自分が勝手に「失われた」と思っていた前橋の街で、
街の再生を図る人たちの存在に助けられ、創ることが出来た。

2011年3月11日以降、日々行う事にはなんらかのスタートラインを引いている印象があったのだけど、
2023年1月の前橋では、新たな太いスタートラインを、皆さんの力もお借りして引くことが出来た。
そんな実感を手にしました。

75年続いた「陶舗石渡」は、展覧会が終えたら改装され、
前橋市民が緩やかに関わることの出来る餡子屋「あんこもん」として生まれ変わります。

餡子で街の再生

気持ち良すぎる発想だぜ!

群馬、前橋、ありがとう。
一緒に未来の方に向かって爆走して行きますね!

 

 

 

 

はなこみちワークショップ

小池アミイゴの誰でも絵が描けるワークショップ武蔵野編
吉祥寺の「スキ」を集めるはなこみち”ワークショップ

2023年2月25日(土)
10:30-120:00
吉祥寺駅南北自由通路で。
参加費無料/はなこポストカード&缶バッチプレゼント!!

10時半から12時の間に吉祥寺駅南北自由通路内のイベントスペースにお越しください。
受付順に参加いただけます。

あなたの「スキ」をはなこに聞かせてください。

あなたの「スキ」を紙に書いてください。

あなたの「スキ」を紙に描いてください。

++

作品はお預かりし

1、3月11日このページ↓にズラッと並べます、
2、全部の作品をひとつの作品にまとめる予定です。

主催:武蔵野アール・ブリュット実行委員会
https://www.facebook.com/musashino.art.brut

「アール・ブリュット」をザクっと説明すると「誰でもアーティスト」
アートを学んだ経験が無くても、あなたの日常の真摯な表現、それはアートですよ。
そしてそれは世の中の風通しを良くし、生きやすい未来を創る力になりますよ。
かな。

*はなこみちワークショップ大展覧会!


*1人めの参加者


*そのお友だち


*以下ランダムにクリエイティビティ大爆発


*干支


*個人情報だが絵が素晴らしすぎ!

*裏に好きなものを書いてと伝えたが、絵と一緒がいいと。

*好きなもの「滝」だって!


*ハイブリット!


*「しこんじん」では無い。「にんじん」です。


*自由!


*自由!!


*自由色!


*素直な言葉!


*中国出身の方。


*日本出身の、


*親子合作ザウルス


*親子ハイブリット!


*うさぎっ!


*裏文字うさぎ!?


*みんな大好き!


*「無題っ」


*誰よりも「わたし絵が描けないから〜」と語っていた方がっ!


*自由!自由!!


*ねこ空間!


*ご当地を駆ける!


*会ってみたい!


*傑作!


*オトナ版傑作!


*大傑作!


PEACE!!!

トルコ・シリア大地震

1人でも多くの人が救われますように。
#turkey #syria #earthquake
#トルコ #シリア #大地震
Feel free to use this picture.

個展「東日本」season7



小池アミイゴ2011年3月11日からの展覧会

「東日本」season7

会期:2023年3月2日(木) – 3月11日(土) 日曜休

open 12:00 – 19:00 最終日~17:00マデ

スペース ユイ SPACE YUI 
〒107-0062
港区南青山3-4-11 ハヤカワビル1F
TEL.03-3479-5889
http://spaceyui.com/

2011年3月11日の東日本大震災発災後、「被災地」と呼ばれる場所を歩き絵を描くことは、自分の足元を見つめ直すことに繋がり、自分の日常がある東京代々木の街での「見る目」や「振る舞い」を更新させてくれました。
そうしたローカルでの発見は、自分の活動範囲を、北海道の知床から台湾の山間の町にまで広げる力になっています。

ただ、活動エリアがどれだけ広がっても、自分の視線はまずは「ひとり」に注ぐものであり、その「ひとり」とは自分の足で歩いた先で出会うものであることは、「あの日」から変わっておらず、yuiで7回目の開際となる展覧会も、過去の6回と同じく「東日本」という名前で開催することにしました。

世界を見渡せば悲しい出来事だらけの今ですが、この「はるのひ」の展覧会から世界がちょっとでも良いもに変わるよう、小さな会話がたくさん生まれる場所であることを願っております。

また、
この展覧会は年内に開催予定の福島市での展覧会にリンクさせて行く予定でいます。

震災後の福島県でボクと子どもたちとのセッションを企画運営してくださった、
福島県立博物館の学芸員チームからあらたに投げられたテーマは、
「福島県内で興った再生可能エネルギーの事業を次の世代に手渡すために、
絵やイラストレーションを使った『なにか』をやってくれ」というもの。

そのコアとなる飯舘電力と会津電力の視察を行い、ミーティングも重ね、
おぼろげながらも自分が何をやれば良いのか見えてきたように思います。

飯舘電力では再生可能エネルギーの今を知ってもらうためのフィールドワークを、
フィジカルでもオンラインでも重ねています。
https://ene-tour.site/

こうした活動に、さらにパーソナルな物語を織り込んでゆくような仕事を、
絵やイラストレーションというものが出来るのではないかと。

福島は足を運べば運ぶほどその美しさに魅せられる場所です。

しかし飯舘村は震災による原発事故によって現在も帰宅困難地域を擁したままです。

そこで興った飯舘電力は、単に再生可能エネルギーを生み出すだけでなく、
これから人はどう生きるべきかを考える、社会実験的な役目も持っているはずです。

ボクは飯舘村に限らず、人はどう生きたら幸せなのかを、
息子たち世代の未来を想像しながら、自分の出来ることを考えてゆく。

福島から離れた東京青山での展覧会を、そんな考える現場にもしたいと考えています。