153ヶ月め


今日は2011年3月11日から4,658日
665週3日
12年9ヶ月後
153回目の11日です。

先月の11月11日は岩手県紫波町の地域フェスに参加していて、
震災から初めて?もしくは2度目のブログを書かない11日になってしまいました。

今年は特に休む間もなく色々続いて、、
自分がやるべきことが出来ているのか危うく思うも、
ともかく必要とされる現場に導かれることこそ、
自分が生きている意味だろうなと。

行く先々では、東京では得られないゆったりとした時間を過ごす瞬間もあるわけで、
ご縁をいただく方に感謝すると共に、やはり自分の出来ることを全力であります。

ちょっと視線の角度を変えれば、
世界は戦争や紛争が絶えること無く。
そうしたことに対して己の無力を感じるも、
そうしたことの手前、
自分の手の届くところではやれることがあるぜ!と。

どんなに小さな事でも、良きものへ変えられるよう、
心も体も使ってゆこうと思うばかりです。

岩手県紫波町でお手伝いしたのは「ひづめ百年文化祭」2DAYS

伝統芸能とヒップホップダンスやeスポーツ、自分のワークショップや各種手仕事の出展者、程よい飲食の出店ブースと、
とてもバランスの良い企画でした。


それはこの街の成り立ちや地域性によるものだろうね。

今回三泊四日で得た情報量が多くて、どの写真を選べは自分が感じた「良さ」を伝えられるのか悩んだのだけど、悩みながら自然と「奥行き」みたいなテーマにフォーカスしてゆきました。

歴史的な奥行きは、えんぶりやさんさ踊りと子どもたちとのダンスとの縦方向グラデが深くて。
さらに、ヒップホップダンスのようなものが100年後には田植え踊りのように伝統芸能と呼ばれている世界線が見えたのが、面白かったなあ。

その縦構図と交差する横の奥行きが、この土地ならでは文化を醸しているのだろうと。
ひづめ100年文化祭の舞台は、1600年代に創建された平井家の邸宅。

八戸の飛び立ちとして南部藩の米の集配に携わった平井邸はともかく巨大。
街道に面した間口から奥へ奥へと連なる間取りは壮観!

その軒先から東に向かってまっすぐ荷物伸びる古い街道を歩くと、目の前に北上川。

奥州の舟運の大幹線として、豊かさや文化を運んで来た川。
そのさらに東を想像すれば、日の登る太平洋。

人が行き交うことが当たり前の宿場町でもあった土地は、今でも外から訪れる人に対してウエルカムであることを、身をもって感じた今回。

一泊目は日本の街づくりの先進事例として視察件数日本一を誇った複合施設OGALのオガールイン。
東北本線の紫波中央駅の目の前、そこから二階建ての施設が2棟、やはり奥行き深く連なり、そこに清潔で使い勝手の良い宿や体育館(紫波町はバレーボール推しの町!)、飲食店やマーケット、そして図書館と役場まで一緒になっている。

これらの施設はいきなり建てられたのでは無く、盛岡市から20分ほどという利便性を活かしたベッドタウンとして、まずは宅地開発を進めた上で、10年ほど前に生活インフラとしての施設を加えていったとのこと。
そんなん造ったら、他のエリアの地盤沈下が進んでしまいかねないのだが、結果、この場所に人が集う効果は町全体にゆっくりと確かに広がり、人口減を抑えるだけで無く、町全体に行き渡る生活費インフラの整備を進めたり、移住者を増やしたり、新たな産業を起こすきっかけになったり。

しかし建物が出来ても、それだけで上手く行くはずは無いよね。
そんな頭で役場や図書館の紹介もしてもらったのだけど、
なるほどー!紹介される人みなさんオープンなマインドで、自ら課題を見つけ解決方法を考えている言葉使いをされているんだよね。
図書館は高い天井と深い奥行きを持つ気持ちの良い建物なんだけど、そこには静かに音楽が流れていて、スペースによっては飲食店可能!
何より、本棚で面出しされている本の並びが美しい、楽しい、さいこー!
ここに本を並べた人は、やはりその通りの人だった。

ひづめ百年文化祭の実行委員長は、自分の池袋でのアートセッションに参加させてしてくれていたハンコ作家でもある天野咲耶さん。

3年前に彼女がなぜこの町に移住したのか、図書館の本棚を見て分かった気がしたよ。
という魅力的な町で、しかし国指定の文化財である邸宅や伝統芸能のような取り扱い注意のコンテンツも交えた地域フェスの実行委員長を、よそ者が勤める苦労は計り知れず。

しかし、良くぞ自分を導いてくれたなと。心より感謝とリスペクト。
ミーティングの際、あまりにも多くに気を遣っていたのだろうね、声が小さかったのでつい「結果声を出した方が、みんな困らないぜ!」と熱いエールを送ったのでした。
そんな自分は紫波町の奥行きの軒先に立ったくらいのものでしか無く、紫波町のみなさん、これからどうぞよろしくお願いいたします。

=追記=

岩手県紫波町でのひづめ100年文化祭、みんなでヤバい絵を描くワークショップ2day、爆発的終了。

サブタイトルは「岩手のシャイなワルイコのみんなー、俺にかかって来なさい。」だったが、
俺はこれで紫波町出禁か、、

先日の会津に続き、スイッチが入るのに時間のかかる子どもたち。
とても豊かな文化の裏付けとお子さんを大切にする土地柄。
しかし、ほったからかしにされたら凍死してしまう冬の厳しさのある土地で、モラルのあり方は熊本や静岡とは当然変わってくる岩手。(雪の深い奥会津も似てる)
色んな要因でシャイ、というか、奥ゆかしい振る舞いの子どもが育つのだろうね。
それは否定されるものでは無く、しかしなぜ大谷翔平は岩手から現れたのか?

お子さんを見守る親御さんとのコミュニケーションと距離感に気を使い、子どもたちがまとっているモラルみたいなものを一枚一枚剥いでいったら、子どもはやっぱ子どもであり、大谷翔平のような存在になれる可能性はみんな持ってるぜ!と。
歴代最強の絵が仕上がった。
いつもより気温の低い現場で、いつも以上に慎重に進めたことも良かったのかもね。
ともかくこんなにもワイルドな現場作りが出来て、ありがとう!紫波町。
あ、同時進行のオトナ向けワークショップ。
終始俺からステイがかかるほど、前へ前へなオトナナたち。
うん。
子どもたち心配無し!
PEACE!!

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