言葉を交わし気がついたこと


世田谷デザイン採集の後
都内某所で画材の卸販売を営まれているバニーコルアート株式会社さんの
セールス&マーケティングを担当される水林さんと初ミーティング。

主力商品であるアクリル絵の具のリキテックスや、
ボクも長年使っている美しい発色のウインザー&ニュートン水彩絵の具などを
扱っている会社の方です。

柔らかな物腰と語り口調の水林さんは、
それ以上に柔軟な発想をされる方です。

そんな方と絵の具の面白さについて語り倒すところから始まり、
アトリエブラヴォの取り組みや、
ボクのような者が福祉の現場に関わることで生まれる
作品の面白さなども説明。

イラストレーションもCGが主流になりつつある中、
絵の具を使う現場の創造などについての考えなども
交換してみました。

そんな会話を進める中で、
たとえばボクのワークショップにおいて絵の具の役割は、
アートを表現する以上に、
コミュニケーションを生むツールであることに気がつきました。

絵の具のチューブを握る感触
フタをネジ空ける手の動き
グニュとかペタっといった擬音

そんなフィジカルなヨロコビから

ワークショップでは足りない色をシェアする会話だったり
色を混ぜるアイデアから生まれる笑い声だったり
絵の具で汚れた手をふいてあげるお母さんとコドモとの会話とかね

さらにはコドモ同士での絵の具の奪い合いとかも!

そうやって絵の具で描いてコミュニケートして、
しかし、そこで失敗があってもしょせん紙の上での話。

そんな楽しさをもっと知ってもらいたいんだなあ〜と。

この先の活動でお世話になる水林さんとは、
まずはアトブラとの次の作業で生まれる作品も見てもらう約束。

こうやって会話を持つことで多くのことに気がつき確認も出来た時間。

水林さんはじめ関係各位様、
お忙しい中ありがとうございました!

その後同行の生活工房の池田さんと
展覧会に向けた現実的な確認。

展覧会を行うための地盤がなんとか整い、
まずは一安心。

ふう〜、疲れた〜〜、、と
“ひとり酒”に走った先で某ロッキンな音楽雑誌編集者とお話するチャンス


「絵になる日本人音楽家がいなくなってしまった」みたいな嘆きをお互い交わしつつ、
アトブラの作品を見てもらうと、
画面に溢れる人間力を感じてくれて
グイッと前傾姿勢な会話に突入!

ではイラストレーションとして使うには?

そんな問いにチョイスされた絵

アトブラに参加して日の浅いカレンさんが描いたボクの後ろ姿

いわく「完成されていないのが良い!」とのこと
その直前に描いた絵と並べて

「これを見て後ろ姿の絵を見て『おお!』てなったよ」と

実はボクもこの制作過程で「おお!」となって、
アトブラのスタッフのみなさんも「おお!」となった、
淡く描かれてはいるけれど、
人が殻を破る瞬間の熱や勢いが込められた絵。

いやいや、他のメンバーの作品もすべて面白いと言ってくれたけど、
それでもこの未完成さこそが魅力であると。

オルタナティブな魅力が求め続けられるロッキンな雑誌だからこそ
チョイスされた1枚の絵であるはずだけど、
それは今イラストレーションの現場で進行していることと、
見事にリンクしていることでもあるんだな。

しかし「福祉」の現場から生まれるモノに、
「未完成」の魅力を求めるのって、
実はスゲー前衛的なことなんじゃないかな?

いや〜〜
なんだかとても自信がついた!

そして

ついつい呑み過ぎた〜、、

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