3 2 1 LOVE is ACTION


3月21日の福岡大名でのワークショップは
街を歩き愛を掘り起こした
大名の街から被災地を勇気づける元気な旗を作る作業

参加69名が男女2名ずつ4人ひと組のグループに別れ
ボクの想像を越えた活発な意見交換を始めました

意見交換の直前でいくつかボクの考えを

「元気」をテーマにするのであれば
ボクらは「pray」より「action」でありたいこと

ボクはLOVEとかPEACEの多くを
ロックンロールやSOUL MUSIC なんてものから学んできて
それは決して与えられるものではなく
行動してつかみ取るものだと信じている

ただその「action」は極個人的なことであり
「有名人が何億寄付をした」といったことと
比べる必要が無いのはもちろん

義援は一杯のコップの水を分け合うようなことであり
決して自己表現ではなく
もしくは善意でさえ無いとも思っていて
1人ヒトリがやれることを粛々と行ったら
心を静め明日に備える
その最後の部分で試されるってこと

「なにもできない」という気持ちに襲われたら
まずは今在る場所を見回してみよう
そこにダレかの力を必要とする人があれば手を貸す

それは遠回りかもしれないけれど
いつか必ず被災者を助ける力に変わるってこと
ボクは信じていること

だから
まずは大名の街や人を元気にするアイデアから
被災者のことまで想像していってみよう

実はオレだって自信満々なんてことはなく
それでも
さっき街で多くの愛を掘り出してきた1人ヒトリを信じ
1人ヒトリに語りかけるつもりで話したこと

それが目の前で真剣なディスカッションに姿を変えてること
グッとくるなあ〜

グッときた30分ほどのディスカッションも終わり
各グループのアイデアの発表

テーマを考えれば地味なものかもしれないし
偽善に偽善を重ねた鼻持ちならないものになりかねない
怖さもあったけど

参加者の3分の1を占めるbingo bongo クルーの
日頃の働きっぷりそのままに
その瞬間を楽しみそのヨロコビを伝えて行くパワーは
こんな堅苦しい時間にも反映

みんなの真摯なプレゼンテーションに
みんなが一言一句に耳を澄ませる緊張感
しかし一言一句を漏らさず楽しんでいるってヨロコビが混じり合い
そこそこ広い“7”の空気を制圧

15組ほどの発表はかなりの時間を要したけれど
「なんだ、こんな楽しいことは無いぞ!」なんて
思わされるくらいの雰囲気ではないか!

ここまで5時間
残り1時間
ではここまでで得た確信と勢いでもって
一気に旗を描いてしまおう!

描き終えた!

ジャーン

改めて、
このハタに込められたものは
今すぐに被災者を助けるものにはならないし
もしかしたら後でその勘違いに気がつくものかもしれない
しかし
2011年3月11日
ボクたちは街を歩き愛を探し
顔を見合わせ言葉を交わし手を動かした
それはヨロコビにあふれたもので
そこから出来上がったものも
愛やヨロコビで形作られたものだってこと

その記憶の足場としてこのハタが存在して
ボクらはここから踏み出す一歩を
意味あるものにしなければならない

そんなこと
そんなもの


このハタに描かれているのは「らんらんちゃん」
被災地に早く花のような笑顔があふれるよう
そのためには私たちが花の様に爛々とした笑顔でなければ

コミュニケーションがスムースに行ったグループには
北九州で活躍するイラストレーターの熊谷玲さんが潜り込んでいて
制作の時のブレが少なかったのが作品に現れ
みんなを本当に笑顔にしてました!


これは逆さ絵になっていて
ひっくり返すと泣き顔に

人は悲しいも楽しいもどちらの感情もあるのだから
泣きっ面をなんとか笑顔に出来るよう
みんなでガンバってゆこう!ってメッセージ

bingo bongo の大番頭中村くんの参加したグループは
彼の「仕事のためならなんでもやります!」みたいな
気風に引っぱられた絵になったね!


これは見たまま「手を貸し合い力を分け合おう!」てイメージ

ただそれも「楽しい」て気持ちで取組みたいんだろうね
4人集まったら4人の色で
いっそレインボウなヨロコビを持って

手形は失敗すると画面がメチャクチャになってしまうから
制作に入る直前で画面の整理とかちょっとアドバイス

彼ららしい元気でカラフルな旗になったと思うよ


このチームにはサウジアラビアの青年がいたり
造形をやってる女性がいたりしたっけかな

人のカタチがちょうど日本地図的なスケール感を持って
シンボリックで勢いのある画面が生まれていました

だから細々と文字が描かれていても気にならず
博多大名から血液のようにして被災地にハートを送る
そんなイメージが楽しく伝わる旗になったと思います

4名の描く人で随分イメージの違うものになったグループでもあったけど
なんとなくトボケた人のシルエットに「救い」を感じたこれを紹介


このチームはまさにチームって感じで
グインと引っぱる女の子がいたり
アイデアをガツっと言葉にする人がいたり

ズイブン熱く語り合い
今日本に必要なのは「pray」ではなく
ならば「TEAM」だと導き出した
その発表が感動的でさえありました

描き込みが多い方だったので
下絵をトレースするやり方を教えたりもしたけど
「これを描く!」て確信力でグイグイ描いた勢いが作品に現れています


これはちょっと物議を呼ぶかもだけど

「元気ってなんだろ?」て考えたら
それはやっぱ「食べる」ということに行き着き
大名は飲食店も多いから
「ガッツリ食べて元気!」て基本に帰ろうって作品

被災地には食べることもままならない人ばかりだからね

しかし、4人でたどり着いた答えならば
被災地の方への想像力を絶やすことなく
ブレない気持ちで仕上げてみたらいいよってね

そしたら
日の丸のような大盛りのメシの出来上がり

うん!今ナニが必要なのか良く伝わるものになったんじゃないかな?


そしてLOVE IS ACTION

強い作品だねー!

このチームにも日本が好きなサウジアラビアの青年がいて
言葉のコミュニケーションで足りないところは
アイデアを落書きしながら話せばいいよってアドバイス

日本人が早く笑顔でいられるようにって日の丸を笑顔に
その口元は日本列島!
そこに支援する側の勇気の言葉を刻んだ旗

アイデアの発表を聴いた時はグッときて
こんな言葉が絞り出された今回の時間を誇りに思ったよ


このグループにはbingo bongo を象徴する女の子のスタッフが居て
彼女の存在がコミュニケーションをバクハツ的なものにしてたかもね

ともかくステキなアイデアが沢山集まり

しかし
アイデアを画面に詰め込み過ぎてた

被災地に届くように花の種を付けた風船を沢山飛ばすんです
その風船自体が花のようなオーラを出しているんです
てね

ならばそのアイデアの1ばんオモシロいところだけ取り出してみたら
「なんだかわからないパワー」を伝える絵になるんじゃないかん?って

そしたらドンとカワイイ花風船1コ

元気出るよね!


ここは真っ先にコミュニケーションのヘルプを伝えてきたグループ

言葉でなんやかんや話したことを文字にして並べていたけど
「じゃあ、この中からミンナに共通したアイデアだけ取り出して」
「ちゃっちゃと落書きしてみたら」みたいなアドバイス
(デザインでは“サムネール”て作業だけどね)

そしたらすぐに「節電啓蒙フラッグ」が出来上がり

ならば節電くんに顔描いてしまったらどうか?とアドバイス

うん!これなら楽しく節電出来るね!!


ここはアイデアはすぐにまとまったグループだったね

ハートが2つ
それが繋がっていることで
人と人の繋がりや助け合う心を表現
さらにこんな旗が何枚も連なってゆけばって提案

デザインがシンプルだから
それを裏付ける確信的な言葉を心に置いて描く必要があるよね

ならば
他のグループの発表をしっかり聴いて
このデザインを裏付ける沢山の言葉に出会えたら良いね

そして
出会えたようだね!


ここは意見が最後まで割れて2種類の絵を描いたグループ

雑草のように踏んづけられてもさらに根を強く張り
花を咲かせるイメージでタンポポの花

いやいや

小さな種を綿毛に託し
飛んで行った先で花を咲かせるタンポポのイメージ

どちらも正解だよね

ならば
2つのアイデアに統一された世界観を感じられるよう
まずはひとつ深呼吸して
改めて目の前の人の話を聞くことからやり直してみたらどうだろうか?
それを小さなスケッチしてみんなで確認しながらね

そんなやり取りの先でとてもシンプルだけど
想像力に訴えかけるものが生まれたね!


ここはbingo bongo 兄がいて
唄うたいの女性がいて
終始にぎやかに語り合い

そんなところは放っておけば良いって思ったら

アイデア発表は唄付きパフォーマンス付き

どんなに苦しい状況に置かれたって
こんな気持ちで乗り切れたらいいなあ〜と
その作品以上に訴えかけられ

でもって出来上がった手の平は1本の線で他の絵と結びつき
風が吹けば手を振るようにしてヒラヒラ揺れるんだって!
イエイ


ここは実に沢山のアイデアを盛り込みつつ
シンプルなデザインに落とし込んだグループ

決して明るい事態とは言えない震災被害

しかし人と人が手を結びキスさえするイメージ

その中心にはアイデアを出し合った4人
それぞれが好きだと思う色を配して団結を表す

今は灰色に包まれていても
それを乗り越える力を育ててゆくんだね!

音楽が日常にあふれるbingo bongo や大名にあって
CLUBイベントのデザインにも使えそうなアイデアだね

本チャン描くときの筆のチョイスが失敗したかな?なんて思ったけど
プリミティブな感じで仕上がり結果オーライ!


そして
もはや言葉は要らないデザイン!

しかし
沢山語り合ったことは
手を動かす裏付けに変わり
ブレない作品を生む力になるね!

そして最後に

ボクとbingo bongo のボスである宮野修二郎くんと
きっとこの日一番オトナシくしてた女の子と
後から加わったデザイナーのマイケルくんのグループ

まず彼女の持ってるイメージを言葉にしてもらう

なかなか濃いメンツに囲まれ女子1人
絞り出すような声で「温かな色と暗い色がある」と
「暗い色は灰色だ」とも

宮野くんは
今の季節、日本人の心を繋ぐものはサクラの花で
その花びらが舞って画面の真ん中で1つの花となりまた散ってゆくイメージ

どちらも具体的なカタチが無く
旗としての求心力を持たせるために
真ん中に人のカタチを置いて
並んだ時に手をつないでいるようにしたら
とはボク

なので、
モチーフは
人とサクラとハート両方を思わせる花びら
色は灰色と桜色と赤で
配色は描く人に任せることで
バリエーションを生む

そんな落としどころ

ボクは5分ほどでチャッチャと描いて
みんなを悔しがらせてやりつつ
最後の最後で「顔も描こう」と提案
(この記事のトップにあげたヤツ)

どうだろね?

女の子の中で渦巻いていたであろう
暗い色した怪物はやっつけることが出来ただろうか?

被災地より遠くに住む人の心にも恐怖は忍び込み
しかし
それを打ち負かすためには
それに気付いた誰かが小さな温もりを伝えることが必要で
そのために街はもっともっと優しくあるべきだね

そんな中から揺るぎない元気を創造してゆくのは
ボクじゃなくて街で生きるみんなだね

そして
福岡の大名で育む TEAM JAPAN の発する LOVE is ACTION は
被災地に届くエネルギーを生むだろうか?

出来上がった60枚ちょっとの旗は
大名の街で営むお店の方々から有志を募り
チャリティーとして買い上げてもらい店先に飾ってもらい
売り上げは被災者への義援金に
街行く人々には
この街から創造してゆくヨロコビを振りまく

そんなこんなは今はファンタジー

でも本当に多くの方々の賛同を得て
みんなで作った旗が街を飾ってくれたらなぁー
それはステキなことだろうなあ〜〜
そう思う

少なくとも
この日に集まった69人分の創造するヨロコビは
無限大に広がってゆき手渡され
何よりボクが誰よりも元気になるんだと思うのだ

さて
街のみんなに伝わるかなあ〜〜

がんばれよー!
今日10年を迎えたbingo bongo のみんなー!!

アミイゴ
2011
0321
PEACE!!

引き続き
こちらの絵はご自由にお使い下さいませ

PEACE for JP

○3/27追記
bingo bongo のfacebookに上げられた写真もご覧下さい
http://on.fb.me/dJj0xp

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