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138ヶ月め

2022 年 9 月 11 日 日曜日


今日は2011年3月11日から4,202日
600週2日
11年6ヶ月
138回目の11日です。

ん?まだ138か月か、という印象の11年半。

先日は地元の落書き消しを、街の仲間と行いました。

2年前の9月5日にやはり落書き消しをした壁面。

2年後の8月16日に落書きをされたので、

区役所、警察署に必要な申請をして、SNSで呼びかけた街の仲間と消しました。

2年前の経験から、区役所担当者とのコミュニケーションや申請はスムースに出来たはずです。

が、やはり矛盾を感じるのは、
落書きは勝手にされるのに、落書き消しにはいくつもの申請がいること。

この壁で言うと、持ち主は東京都で、環境管理は渋谷区、道路使用は代々木警察署と、
それぞれの許可が必要になります。

東京都の道路管理部には渋谷区の担当部署が申請を代行してくれましたが、
これを個人でやろうとすると、かなり面倒な話になります。

あらためて、今回の落書き消しのモチベーションを語ってみると。

まずここは通学路であること。

コロナでマスクをした2年数ヶ月の子どもたちのマインドを考えると、この場所は綺麗にしておきたい。

夏休み前、ネットで全国的に女児誘拐をほのめかす発信があり、この通学路を利用する小学校でも対策に追われた。

大通りに直結する裏路地であるこの場所は、犯罪が起きやすい場所である。
(犯罪者は逃走出来ることを前提に犯行場所を選ぶ)

夏休み中、ここから近くの渋谷の繁華街の裏道で、中学三年生の女子が母娘を刺す事件が起きたが、彼女は新宿から渋谷まで裏通りを歩きながら、犯行場所を探していたとのこと。街に落書きが溢れる渋谷の繁華街で「ここは人を刺していい場所だ」と判断した中学三年生。落書きがされたこの場所でも同じことが行われてもおかしく無いという考え。

そんなこんなで、出来たら夏休みが明ける8月30日までに落書きを消したかったが、しかしそこには実行に至るプロセスがある。

渋谷区には落書きを消す専門チームと契約した「先進的な落書き消しシステム」があります。

しかし、渋谷区は落書きに溢れ、申請してから実行まで時間がかかる?
ともかく、このエリアの学校周辺の落書きに対して、落書き消し申請から消されるまで時間がかかりすぎる。

その間子供たちが「落書き怖い」とか言ってるんだよね。。

自分は地域の壁画制作に関わっていたりするので、今回の落書きに対しても「壁画にしちゃえば」なんて意見ももらうのだけど、自分の考えは「子供のたちの恐怖を消す」ことに尽き、「落書きを消す」ことや「壁画制作」が目的では無く、ただすぐ消し、できれば以前より良い環境を子供たちと(大人たちとも)共有することを優先して考えています。

そうしたことに、いくつもの申請が必要なことは、これからの社会作りの必然として改善してゆかねばだなということを、ボクは2011年3月11日以降の「被災地」と呼ばれる場所で感じてきました。

行政の行うことを見ていると「新たな社会システムを構築するアイデアを持つ人」にスポットが当たり、またシステム構築の達成が目標のように見えてしまうことがあります。

しかし、本当の目的はそこでは無いのは当然ですよね。

今回の落書き消しで一番苦戦したのは、劣化し汚く見える行政の張った落書き禁止ポスターだったりします。


いやいや、そんなもの貼るまでも無く、勝手に書かれた落書きは、気がついた者が勝手に消しちまえたらいいよなと。

まあ、消すのもテクニックいるのだけど、集まったみんなで「こんなやり方どう?」とか話し合って行う作業が、実はとても楽しかったのです。
参加者のひとりが「慈善活動は苦手だが」なんて語っていたけど、一番楽しそうに活躍してたぜ!

仕上げは「行動としての安全担保」に「目に優しい生活のゆらぎ」も演出した自分の塗りの技術を投下しときましたよ。

というわけで、みなさんお疲れ様でした〜