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135か月め

2022 年 6 月 11 日 土曜日


今日は2011年3月11日から4,110日
587週1日
11年3ヶ月
135回めの11日です。

現在滋賀県の東近江市能登川町立図書館で「暮しの手帖」元編集長の澤田康彦さんとの展覧会「いくつもの空の下で」を開催中のボクのことを、京都新聞ジュニアタイムスが取材してくれました。

子どもたちに向けて、悩める子ども時代を過ごして、悩める今を生きるボクの話を、噛み砕いで編集してくれた記事に感謝。

過去を振り返ることより、今を生きることに精一杯な自分にとって、人との会話から自分を確認出来ることは、ありがたいことです。

じゃあこれが子どもたちの役にたつのかどうか、、
引き続き「わかった顔」しない生き方を続け、自分に興味持つ子どもがいたら、その時の全力で答えられたらいいな。ちょっとくらい間違ったこと言うかもしれないが、ともかく全力で。

ところで、
京都新聞と同様のインタビューを雑誌 SWITCH で受け、
6月20日発売号の記事となっています。

SWITCH-Vol-40-No-7

今の自分を形成している子どものころのことから、
セツモードセミナーで長澤節から受けた啓示など、
京都新聞とほぼ同じ内容で語っているはずですが、
こちらではトンガった大人に向けてグサグサ刺さる編集。

自分を振り返り、ひでえやつだな〜と嘆くも、
すんません、これが俺なのか、、
です。


そして、やはり同様のことをネットメディアでたっぷり語りました。
IMAGINEZ大学 with Discovery

https://www.discoveryjapan.jp/program/imaginez-univ/

こちら配信開始は7月になるかと思いますので、詳細あらためますね。

が、なんでこのタイミングでこれだけ発言を求められるのだろうか?

今日台湾よりオードリー・タンさんに関する近藤弥生子さんの著作が送られてきました。

台湾の天才的なハッカーで、日本で言うところのデジタル庁の大臣に就任したオードリー・タンさん。
彼女が社会にもたらしたことについて、ボクに日本からの視点でコメントを寄せてくれとのオーダーを頂き、東日本大震災後の社会を思い短文を寄せたので、紹介してみます。

2011年3月11日、日本は未曾有の大震災を経験します。
あれから10年。被災地では人々の「対話と共有」の痕跡を感じる、優れたデザインの社会的インフラに出会うことが出来ます。
困難を解決するため、1人ひとりの中に埋まる答えと対話し、共有することで導き出す最適解。
それはきっちり10年未来の発想であり、オードリー・タンさんはそれに輪郭と名前を与え、1人ひとりが使える道具に変えてくれているように思います。

以上。

ボクが3月11日以降出会ってきたことには、良いことも残念なこともあります。
そんな中で、困難の中にあるからこそ、他者を思い関わる人たちにとって最善の解決を導き出す努力とアイデアに出会うたび、深い共感と感動を感じてきました。

そうした「被災地」の発想は、日本の社会をより良いものにする力があると直感し、自分で暮らす街や触れる人と共有することを続けてきたはずです。

が、共有するための言葉は足りていなかったかなと。

オードリー・タンさんが社会の課題解決のために実践され、オープンソースとして社会共有されていることには、自分が見たり感じたりしてきたことが、明快な言葉で語られています。

「あの日」から11年3か月の今、
あらためて自分の言葉で震災や被災を語り、社会の生きづらさや息苦しさにちょっとでも風穴が空けられるよう。自分が身に付けた社会の課題解決に至る方法を実践してゆかねばなと。
それは何気なく描く1枚の絵にも反映させてゆこうと考えています。

台湾からもう一冊。
自著「台湾客家スケッチブック」が紹介されている政府系(?)の雑誌を届けていただきました。

この雑誌の特集は「女性」

世界第6位
アジア圏では第1位を誇る女性の社会での活躍が進む台湾。

そんな台湾のそれぞれの現場で活躍中の女性が、
台湾語と英語のテキストで紹介されています。

気象アナリストやフードコーディネーター(で語りきれないが)など、サスティナブルな世界を目指す社会の課題解決の最前線で活躍される女性たち。いい顔してる。

この辺、日本でやるとルッキズム(外見至上主義)に陥ったものになりやしないか?

もちろん、台湾の社会だった問題はあるのだけど、でも台湾の社会や人から学び日本の社会に投下するべきことは沢山あるな。という実感。

話はちょっと飛躍しちゃうかもだけで、
クラスの一番すみっこで静かに小さくなっている女の子が、実はすごいこと考えていたなんてことは、当たり前にあることで、ボクのようなものは絶えず小さな声に耳を澄ませてゆかねばならないのだ。

 

「台湾客家スケッチブック」

2022 年 2 月 21 日 月曜日

2022年2月24日、日本と台湾で同時発表になります。

日本ではKADOKAWAより単行本とKindle版 共に 税込1760円。

  • 発売日 ‏ : ‎ 2022/2/24
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 144ページ_全ページカラー
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4041121272
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4041121276
  • 寸法 ‏ : ‎ 15.3 x 1.3 x 20 cm

2019年夏、3週間をかけて巡った台湾の台三線エリア。
そこは台湾の人口の20パーセン弱を占める民族、客家( hakka)が暮らす土地です。

企画運営は台湾政府に置かれた客家委員会。

客家とは中国大陸の戦乱を逃れ、旅するようにして暮らしてきた民族で、
台湾へは明朝末期から清朝初期に次々と入植してきたそうです。
もともと山間を好む傾向にあったようですが、
台湾では、客家入植以前に台湾に暮らしていた原住民族と漢民族に挟まれ、
山間のエリアに細く長くその居住エリアが伸びてゆき、
その居住エリアを貫く国道3号線が”台三線”ということです。

時代と共にその民族意識が薄まってしまっていることが危惧され、
199年頃から客家のアイデンティティを取り戻すような運動か起こります。

そして今、
客家の文化を外から見たことを言語化しビジュアルに落とし込み、
時代に即した新たなアイデンティティを確立させるため、
ボクのようなものが招聘されたようです。

そんな旅でボクが出会ったのは、
今の時代を生きる上で必要とされるであろう、古くて最新の客家の文化。
なにより、ボクのような者を心から受け入れてくれる人々のマインド。

それはボクの人生の中でも格別の出会いの経験であり、
旅を終えた後、どのようにアウトプットしていったら良いのか、
大切な経験を汚すことの無いよう、とても慎重に考えていました。

2021年の年明け前後に、台湾でボクの台三線旅に関するコンペが行われたようで、
春にはKADOKAWAとのご縁をいただき、強力なプロジェクトチームとタッグを組む形で、
1冊の本作りが始まりました。

個人的に描いた280枚のスケッチと30点ほどの水彩画からビジュアルを厳選し、
2万文字ほどのエッセイを添えたこの一冊は、以下の方々のご尽力の賜物でもあります。

構成と客家文化詳細説明に関する執筆を頂いた”The 台湾通” の三枝克之さん。
娘さんの三枝真魚さんにも同様の執筆を頂いております。

編集統括の高尾真知子さん、豊田たみさん。

渉外で奮闘くださった郡司珠子さん、胡心語さん。

美しく真摯なデザインを与えてくれたSunui の片平晴奈さん、岩渕恵子さん。

そして、台湾側の台湾KADOKAWAや電通台湾のスタッフのみなさん。

ボクが客家の皆さんから受け取った熱いものを、
真正面で受け取ってくださった皆さん、ほんとありがとうございました!

そして、台湾政府の客家委員会の皆さん。
ボクの台三線の旅を楽しんでくださり、ボクの表現を尊重してくださり、
ボクが台湾の茶畑で見た一輪の雑草の花の美しさまで共有くださったこと、
有難く思うばかりです。
 (旅の間毎日InstagramとFacebookで発信することをお願いされ、
 客家委員会の方々はそれを見るのを楽しんでくれていたようです。
 今回そのインスタのポストを #台湾客家スケッチブック でまとめたので、
 お時間ある時にでも覗かれてみてください。)
https://bit.ly/3oZ03i4

なにより、
この旅をアテンドくださったミリーさん。
5人のお子さんをに愛を注ぐのと同様、この旅にも並並ならぬ情熱を注いでくださり、
ある意味「この本はあなたのものです」と語りたいくらいのものをいただきました。

残念ながら1冊の本のカタチで3週間の旅の感動すべてを語ることは出来ません。
しかし、
まずは拙い言葉と絵でありますが、ボクから台湾客家へのラブレターのような一冊、
美しく仕上がってまいりました、よっ!

客家委員会からの熱い希望で、
本誌カバーには台湾客家のアイデンティとも言える油桐花(ユートンファー)を描きました。

いつものようにイーゼルに板を乗せて、フリーハンドで描いていった油桐花。
それは描いたというより、客家の人々に描かせてもらったと言える、
自分の創作の中でも特別な美しきものになったと思います。

観光案内としては力不足なボクの文章や絵ですが、
もしかしたら、日本での暮らしに息苦しさを感じている人には、
新鮮な空気を送ることが出来る本になったのではないかと。

これを必要とする人、1人ひとりに手渡してゆこうと思う本であります。

ということでまずは2月23日~28日。
うちから一番近いお店、天然酵母パンのルヴァンのカフェルシャレで小さな原画展開催。
28日は昼過ぎから18時くらいまで1日本屋として、この本の販売をいたしますよ〜。