You Know My Steez


Gang Starr が1998年に発表した5th アルバム「Moment of Truth」のド頭を飾る曲
アルバムに先行して1997年11月に12inc vinyl としてドロップ

Grandmaster Flashの“Flash Is On The Beatbox”を組み替えたDJ Premierのトラック
「リール ヒップホップ!」とイントロの声ネタ
そしてGuruのラップ

渋谷のCISCOで2枚買いして
ターンテーブルに噛み付いて朝まで2枚使いの練習したレコード

多い時で月に10本くらいのDJをやっていたボクは
この曲のトラックと声のバランスやグルーヴ感が好きで
それ以上にこのレコードの音色が肌に合ったんだな

イベントが始まる直前のDJのサウンドチェックの時は必ずこのレコード

このレコード2枚を2台のターンテーブルにセットして
まずはPAの音色や性格を知り
ボクが創りたい音楽との共通の言語を見つける作業

それからターンテーブルの調子を見て
芯圧やらアームの高さやら調節して
目の前の機材を自分の武器に変えてゆく作業

このレコードへの愛と信頼のお陰で
初めての箱でもそこの機材と会話出来るきっかけを手に出来た

会話のきっかけを掴んだら
あとはジックリMAKE LOVE

大声で自分を振り回すことなく
1枚1枚のレコードに刻まれた愛すべきストーリーを丁寧にトレースして
集まってくれた愛すべき孤独に手渡して行く作業

イベントが終わるとその箱のPAさんが
「初めてウチのPAを鳴らしてくれたDJです」とかね

こんなだから男どうしでつるんで景気よくやるなんて無理
DJをやればやるほど孤独が深まっていった

しかし
ボクのSOULは確実に深まっていった

以来レコードバックからこのレコード2枚を抜くことは無く2010

“Steez”は“stlye”のスラング
「オレのスタイルを知っとけYO!」だな

今ではDJなんてほとんどやらなくなってしまったけど
生きてきた中でこんな音楽との付き合いがあったんだって
片方の翼を失って初めて「自分が空を飛べること」に気が付いた鳥のように
GURUとうい存在を失ったことで気が付いた

20100419
PEACE!!


追記
Gang Starr の Mass Appeal に出会ったからこそ
4年後のYou Know My Steez との出会いが幸運なものになったのかもね

音が鳴っている方が音が鳴っていない時より静けさを感じた

プリモの天才性が際立つボクの経験だけど
そこに載ってラップを音楽に昇華させ
Gang Starr というアートフォームの一部になりきったGURUもスゴい

コメント / トラックバック 4 件

  1. shizu より:

    ヤバイー!!!

    懐かしすぎる!! ラブです!!!

  2. みちこ より:

    名曲ばかり。
    青春です。
    家に来たことがあるんですが
    私たちの前では普通のいい人で
    それが逆にすごかった。
    去年、日本に来たとき
    もう具合が悪そうだったんですが
    夜中だったため
    私はあえませんでした。

    ショックというか
    心に穴が。
    その穴を音楽が埋めるわけでもなく
    今はただぼーっとしてます。

  3. >shizuさん。

    懐かしいのもあるけど
    それ以上に
    ボクの中で生き続けている今の音だったりするんだよね

    この事をひと言で言えば「困った」だな

  4. >みちこさん。
    そうか、
    会ったことがあるどころじゃないんだな、、

    最高に上手いラッパーではないけど
    最高にcoolであったなあ〜

    スキルで説明つかないものを創れること
    これがメチャクチャタイヘンなんだけどね

    そうか
    普通にいい人だったんだ!

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