HANDSHAKE LIVE vol.8

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10月24日は群馬の高崎のセレクトショップ peace tree の6周年を祝い
8度目の開催のなる HANDSHAKE LIVE でした。

昨年の5周年ではハナレグミをお呼びし、
http://www.yakuin-records.com/amigos/?p=10884
こういうことに関して、個人的完成形を見た夜になりました。

ほんと、去年のライブ終了直後なんて、
「次回はEXILEを呼ぶしかない!」なんて
冗談ともつかぬ話ししてたもんね。

それは現場で奮闘するみんなも同じで、
「では来年はどうする?」って問いに軽く答えることなく、
ボクも含め1年をかけ「今何が必要か」を考えてきた上での開催。

ハナレグミをみんなで囲んだ記憶の粗熱を覚ましながらも、
それでも沸いてくる熱の正体を確かめ合ってきた1年。

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そんな感じだったから、企画が固まったのがかなり遅く、
結果「集客」という部分で現場のみんなに苦戦させてしまった今回。

ずいぶんな負担を背負ってくれた上で、
しかし、いつもと変わらぬ、
てか、いつも以上に現場に熱を与えてくれた現場のみんなにこそ、
5年の夜を越えた6年めの成熟を感じたボクです。

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今回、いろんなテーマや思惑が盛り込まれたイベントになったけれど、
終わってみて感じたテーマのキモは、
そこに集まったひとりひとりが「気がつく」こと

ただ与えられるのではなく
ひとりひとりの価値観に照らし合わせて
そこにある喜びに「気がつく」

あと一歩近づいてみれば、
「いいね!」では味わえない喜びに気づける。

それは出演者にもスタッフにも、
ボクにも言えることだし、
掴んで行かねばならないこと。

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初参加にして群馬では無名のうぐいすパークには
いつものライブに加えて、参加型のライブをお願いしました。

スチールパンのワークショップとコーラスのワークショップ。

これは参加希望者がスムースに集まったとは言えず、
その辺はお客様の集まり具合のタイミングとか、
ちょっと難しかったかなと。

ただ、短い時間の練習で、みんな想像以上に叩けていて、
楽しい試みではあったし、
うぐいすパークの可能性なんてものにも気づけたはず。

こういう試みが積み重ねて行ける、
そんなきっかけになってくれたらいいなと、

ないより、peace tree の現場らしい
伸びやかな唄をありがとう!

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「オヤジ」「ブルース」という裏テーマのもとお呼びした
キング☆ジローくん。

彼ともここに至るまでに何度かコミュニケーションとってきたんだけど、
ともかく「キング☆ジロー」であってくれと。

彼が歌は、やはり「BLUES的現場」で表現されることが多く、
しかし、今回のような「BLUESを知らぬ人」の集まりの中であっても、
キング☆ジローがキング☆ジローである限り、彼のBLUESは伝わるぜ!って。
だから「オシャレくらい我慢してやってくれい!」ってね。

それはほんと嬉しい結果になったと思うよ。

みんな笑い、共に歌い、恐れおののいたり、
トラッシュトークにドン引きするべきところはドン引きし、
なんでもないような場面でちょっと泣けてきたりもして、
多様でカラフルな人間の心情を魅せてくれたライブになった。

カラフルっつても、酒灼けした色彩だったりするけどね、
なんかBLUESこそ時代の最先端のように感じたぜ、オーイエイ。

これが見たかった、キング☆ジロー!

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おおはた雄一くんとは、
こんな現場を一緒に創るのは久しぶり。

彼ともやはり何度か会って話をして、
実はかなり辛辣なことも言ったかもしれないけれど、
ボクはボクの知ってるおおはたくんに再会したいと、

しみったれた現場で孤独を振り回しギターにしがみ付いて
やはりしみったれた、しかし愛しい歌を紡ぐ、
私的最強ライブを真っ暗闇に向けてぶっ放していたおおはたくん。

今回に至るディスカッションの中で、
ボクは「何の変哲も無い真っ黒な額縁とキャンバスを用意するから」
「そこで思う存分エゴイスティックな絵を描いてくれ」
というところに行き着いたかも。

で、実際にそんなLIVEが生まれた。

いつもは古着が所狭しと並べられているはずの空間、
外から子供たちが戯れる声が聞こえてくる。
その向こうには環状線をせわしなく行き交う車の音。

そんなものはお構いなしに、
しかし、だからこその調和を持って響く唄。

曲調やテンポが変わろうと途切れぬグルーヴ

そうなると、
何を歌ったとか、どんだけ演ったかとか、セットリストがどうとかじゃなく、
時間は一枚の絵のようになるんだよね。

もちろん、そうなるための音作りなど、
かなり緻密な作業が出来た上でだけど、
何を考えるでもなくLIVEに向き合う自分に気がつく喜び。

おおはた雄一ってこうやって鳴らすもんじゃないか?なんてね、
アンコールの拍手の確かさに確信したぜ。

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結局、この日関わってくれたみんなが、
それぞれの役割を全うしつつも、他の出演者のハートにも着火してくれ、
予定調和な現場では味わえない感動を生んでくれたはず。

音楽が売れなくなり、フェスの時代がちょっと続いたけど、
そこに集う人は限定された「わかってる」集団になる中、
これからさらなる「発展」を目指すのであれば、
フェスにはアニメやアイドルがマストになってくるんだろうなと。

じゃあpeace tree でやるべきことって?
HANDSHAKE LIVEの意味って?

この日に向けて、みんなほんとよく考えてくれ、
しかし、ボクが観念的に思っていることは、
やはり当日こうやって目にしなければならないことばかりで、

ある意味ボクはとても高度なブッキングを暴力的に進めてきたわけで、
現場での出会い頭でしか「気づけない」ことはあるよな、
それは仕方のないことだと思っていたんだけど、

それでも「8回目の今回が1番面白かった」という声は多く、

うん。
ここでのワークショップやライブは、他では味わえないオリジナルのもので、
ボクの絵のワークショップだって、他では生まれることのない傑作が生まれたぞ!
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さて、これをどう街のみんなに伝えてゆくのか、
新たなスタートラインを、やっぱみんなで確認しちゃった夜だったね。

でもって、ボクもここからさらに彼らとコミュニケートして行かねばってね、
真っ暗闇に包まれた荒野を突き進んでゆくようなワクワク感と共に
そう考えている。

きっと HANDSHAKE LIVE vol.8 は まだ終わってなくて、
vol.9 の始まりが終演ということになるんだろう。

ただその辺の有名アーティスト連れてきて
人間関係「イエーイ!」みたいなInstagram用ライブなら
誰だってちょっと頑張れば出来ちゃうんだよ。

しかし、それじゃダメだって、
もっと面白い事があるんだって、
peace tree のみんなは知ってしまったはず。

おおはたくんが歌い終わった途端、
木枯らし1号が吹き荒れた夜。

流石おおはた!さすが上州。
素晴らしいね〜!!

peaceな樹の下で愛し合ったみんなー
じゃーまた!
2005
1024
PEACE!!

コメント / トラックバック 2 件

  1. ki-machan より:

    真っ暗けライブ。ここんとこずっと「夢中になることってなんだろう?」と考えていたのですが、「ずっと夢中になっていたんだ」ということに気づいたライブでした。心が向かう方へカラダは動いているのでありますね。peace treeで出会った人々のわくわくした表情を思い出しています。帰りのチャリの道はまさに真っ暗けで、ライブの続きのようであり、闇夜を切り裂くように、ぼうぼう草の間を走り抜けて家に着いたときは、風がぐるんぐるんしておりました。

  2. amigos より:

    >ki-machanさん。
    そうそう、ライブが終わった後もライブは続くなと。
    いいことだけで終わりにするんじゃなくて、人間のいろんな感情が渦巻く現場にしたかったし、
    おおはたくんやジローくんはそういう表現者だよなと、
    そういった意味では、当たり前のライブを作りたかったです。

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