しおがま千賀の浦「やわらか昆布」

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うれしいものが届きました。

震災以降に出会い、

2013真冬の東北


その後も懇意にさせていただいております、
宮城県塩釜の共栄丸水産さんが手塩にかけ育てた「やわらか昆布」が
ボクのデザイン案のパッケージに包まれ送られてきました!

震災後、養殖の再建に取り組みながら、
未来を見据えて生産物のブランド化を進めてきた中、
牡蠣やワカメほどブランディングが進んでいなかった昆布。

「昆布」と言えば北海道の羅臼などに代表される
出汁用の昆布を思い浮かべてしまうのだけど、
(筆文字で「羅臼産」なんて書かれた白いのし紙に包まれているイメージ)

松島湾へと続くしおがま千賀の浦の肥沃で静かな海で育つ昆布は、
「食べる昆布」としての美味しい特徴を持っています。

実際に食べてみると、その美味しさを楽しく実感!
我が家でも早速ファンになってしまった美味しい昆布は、
今後この地域の郷土料理、
もしくはB級グルメ的なフィールドで大活躍する予感です。

しおがま昆布ラフ001

そんな食べ物にどんな絵を与えたらいいのだろうか?
少なからずの緊張感を持ちながらアイデアを探ってみました。

そこで考えたことのほとんどは、
共栄丸さんから御依頼いただいた「表紙デザインのメッセージ」として、
パッケージ裏面に綴らせてもらいましたので、
みなさん「ぜひ!」やわらか昆布を毎日の食卓で活躍させて頂いた上で、
パッケージの裏もご覧いただけたら幸いであります。

今回パッケージデザインの御依頼を受けた経緯は、
去年の11月に共栄丸さんの仮店舗を訪れた際、
「必要なことあったらやりますよ〜」なんて
お声掛けさせて頂いたことによります。
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身灼けによる変色の心配のある塩蔵の昆布なので、
「中身を見せたい」というボクの考えは最小限に抑え、
「千賀の浦の」「おいしく食べる」「愛情込め育てた」「昆布」
それが伝わればいいなと思いました。
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結果、現場のリアリズムに合わせて、
デザインの変更が行われたようですが、
まずは「塩竃どっと祭り」で大好評を頂いたとのこと、
デザイン優先より、現場のリアリズム優先ということが、
しなやかな地方カルチャーを生むはずだろうと確信しているので、

うん、
ともかく愛されてくれよ〜〜!やわらか昆布ちゃん。
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そう思い願うのです。

そして!
さらにうれしいニュース。

今年の5月でしおがま復興市場終了に伴い
仮設店舗の営業の終わった共栄丸水産さんですが、

11月5日に東塩釜の越ノ浦漁港に面した
JF宮城塩釜第一支所海産物直売所で営業再開されるそうです。
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JF宮城塩釜第一支所海産物直売所
塩釜市越ノ浦163
共栄丸水産 022-366-1163

震災からそろそろ5年。
じっくりおつき合いを重ねる先、
こんなうれしい気持ちに出会えたこと、
ここまでの皆さんのご苦労を想像しながらも、
ありがたく噛み締めております。

ひとりが重ねるひとつの苦労、
それに見合った大きさのひとつの喜びが手にできる。

せめてそんな世の中であればなあ〜と、
これからもじっくりゆっくり東日本とコミュニケート続けて行こうと思います。

そして、
またこんなパッケージデザインの必要があれば、
何なりと投げてもらえる存在でありたいです。

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