こじまいづみ「閏」


花*花のこじまいづみさんのsolo album「閏」
CDジャケットの絵を描きました

5月28日、5つの痛いほど愛しい唄を抱え、世に出ます。
http://www.otoshigoro.com/

震災から2年目の頃
彼女の痛愛しい唄を無性に聴きたくなっていて

そしたら
彼女がレコーディングするらしいという情報が聴こえてきて

「アルバムジャケはオレにまかせろ!」
「今のボクなら、かならずキミの望みに答えられるぞ!」なんてね
曲も聴いてないうちに勝手な確信を膨らませていたら
まんまと本人からオファーが届いたのでした

そのレコーディングが
彼女の生まれ育った兵庫の加古川のホールで
唄とピアノだけのシンプルなスタイルで行われること

そのピアノが飛び切りよい音したベーゼンドルファーだってこと

これはもう現場に立ち合い
絵にするのが一番だろうって

そのスケジュールがちょうど福岡での仕事と重なっていたので
福岡から東京への帰りは新幹線にして姫路下車
そこから在来線で逆走し
初めましての町 加古川へ

4月9日の風の強い日の午後だったけど
それでも加古川はエレガントな空気が漂い
東京では散ってしまっていた桜の花を眺めたり

街や人の色気なんてものに軽く酔いながら
駅からのんびり歩いていった先に
“市立松風ギャラリー”という
ギャラリーと音楽ホールを併設した施設があって

そのホールに置かれているのが
オーストリアからやってきたベーゼンドルファーのピアノ

ベーゼンドルファーは世界のピアノ製造御三家のひとつ

その中でも特に希少価値の高いインペリアルというモデル

金属の弦を叩いて鳴る音を増幅するというのが
ピアノという楽器の音であるはずだけど

ベーゼンさんの音は
金属の弦が張られた木が唄っているってイメージ
大きな樹が全身で唄をうたっているような音なんだよね

そんな音に出会えたのがウレシくて
ついボディーの下にまで潜り込んで音を聴いてしまったよ

このレコーディングは
そんな美しい音の楽器を鳴らすために設計されたホールで
こじまいづみさんがベーゼンドルファーとメイクラブするってことなんだよね!


シンガーソングライターとしての極私的な現場にお邪魔させてもらい
ボクが目にしたのは
恋する少女のようにピアノに向う女性の姿

もうこれで充分
ボクはこの瞬間を絵にするだけで良いのだと思い
1時間半後には東京に戻る列車に飛び乗りました

家に戻り
いろいろと詰まっていた仕事を片付け
身の回りをスッキリさせた深夜
「さあ描くぞ!」と意気込み描き始めたら
たったの1時間で完成

ベーゼンドルファーの唄う声や
こじまいづみさんの表情から感じた熱
加古川の街の余韻などが
ボクを通過しポンとキャンバスへ置かれた

ボクとしては久々「描けた!」という実感

そして
描いた絵は真っ裸な唄をつつむジャケットとなり
「閏」という名前のアルバムになってくれました

この痛愛しい唄を必用としている女性はたくさんいるはずで
そんな1人ヒトリに届けばいいなあ〜と心から願います

こじまいづみさん
豊かな唄の風景を
ありがとう

コメント / トラックバック 2 件

  1. オトシゴロ より:

    こちらこそ、ほんとにありがとうございました。
    今回の一連の流れは、出来過ぎてたみたいに全てがトントンと進み、
    でも全て必要だった人や音や空気を余すところなく
    きゅっとパッキングできたような気がします。
    ハンマーノイズや椅子のきしむ音、アミイゴさんの絵の木の色、
    田舎の街の緩やかな時間の流れ。
    全部まとめて色んな場所で色んな人に愛してもらえたらいいな、と思います。

  2. 小池アミイゴ より:

    >オトシゴロさん。
    オレも、なんともたまらぬ衝動のまま動いて描いた世界。
    こんな快感あるもんなだなあ〜と。

    だれがどんな評価するのかとか関係無い、
    オレもそんなもの創れるんだなあ〜って。

    表現することは深いね、楽しいね!

    そして、
    この先未来をセクシーに生きる勇気を手に出来た仕事にもなりました〜よっと!

    ありがとう!

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