能登の食堂「杣径」

能登の食堂「杣径」の雑誌広告とフライヤー用のイラストレーション作りデザインしました。

能登半島地震から半年のタイミングで、能登の塗師、赤木明登さんからメッセージを頂き、「よくぞ声をかけてくださった!」という喜びと、「これは責任重大だ」というデカいプレッシャーの元取り組んだ仕事です。

昨年7月に初めて赤木明登さんの工房を尋ね、思いがけず「杣径」という、自分の食の嗜好と0.1mmの隙間も無く合致するオーベルジュ、そして料理人の北崎裕さんはじめ皆さんの働く佇まいの美しさとの出会ったことは、自分の創作を見直すきっかけになりました。
その時の取材記事↓
しかし、今年1月1日の能登半島地震発災以降は、ただただ自分の無力を知るばかり。

その後「輪島塗りの灯を消すまい」と奮闘される赤木さんの姿をSNSで追い、時が来たら力を発揮できるよう考えていたところで、この大役を仰せつかりました。

元編集者である赤木さんから、必要なテキストと共に「灯台の絵と共に杣径を表現してくれ」とのオーダーは、こうしたものを作る上で完璧なアイデアでした。

その上でビジュアルとして伝えるべきことを整理してみたら、「杣径(そまみち)」という言葉が主役であり、人の居て良い場所としての余白が重要だなあと。(今回、色々な雑誌広告を調べてみたら、かなり息苦しくなった自分っす。)

「灯台」は自分が赤木さんにお届けした絵本「とうだい」からの発想頂いたと想像し、ありがたいなと思ったのですが、控えめな描写にしました。

いやいや、能登では「杣径」が、そして赤木さんご自身こそが「灯台」なわけですよ。

9月に新店舗での「仮」の再開を果たす「杣径」ですが、まだまだ復興を語れぬ能登にあって、大変なことばかりでしょう。

しかし、
「杣径」の意味、マタギや山子など山で働く人々が利用した山道。長年の人の営みにより踏み固められた道のごとく営まれる店は、能登の人たちにとって灯台のような役割を果たすのだと信じています。

というわけで、お客さん来んかったら俺の責任だ。と自分に言い聞かせ仕上げたです。

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「茶寮 杣径」仮店舗「食堂 海辺の杣径」
9月3日(火)に開店。予約を開始しました!

日本料理オーベルジュ「茶寮 杣径」(門前町内保)は、能登半島地震で、3棟の建物のうち1棟が全壊、2棟が半壊という大きな被害を受けました。すでに現状復帰に向けて動き出していますが、再建までには1年〜2年の時間が必要です。完全復興までのあいだ、しばらくは近くに仮店舗をつくって営業を行います。仮店舗では、地元の人に、予約なしで気楽にご来店、食事をしていただけるよう、ランチの営業を「食堂 海辺の杣径」として行います。夜は、通常どおり、予約のみでディナーをご用意しており、宿泊も可能です。皆様のご来店を、こころよりお待ちしています。


「食堂 海辺の杣径」
2024年9月3日(火)新規開店

ランチ営業11:00〜15:00 月火休
電話 090 6245 3737
場所 輪島市門前町鹿磯1-17
駐車場有

ディナーのご予約は、下記ホームページよりお願いします。

https://somamichi.jp

インスタ

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