1年
熊本大分地震から1年。
先日、去年7月に益城町で見たコスモスを描きました。
ただ、
描いている最中にテレビで浅田真央さんの引退会見をやっていて、
かなり気持ちを引っ張られたかもな仕上がり。
こういう絵は画面上で描いては潰しを何度も重ねるのですが、
これは1発で描き終えてしまいました。
人ひとりが生きるということ、
反芻して考えている今年の春です。
昨日は絵本「とうだい」の原画展を開催させてもらってる、
長崎県諫早のオレンジスパイスさんからメッセージをいただきました。
陸前高田で被災された方で今は長崎で暮らされている方が、
オレンジスパイスでボクの絵に出会い、
生まれ育った土地や海を思い出し、
長崎に来て初めて津波で失われたお父様の話をすることが出来た。
それまでは周りのみなさんが気を使ってくださるのがわかり、
「そういうことを」を語れないでいたそうです。
まず、
そういうことをボクに伝えてくださったオレンジスパイスという場所と人に感謝。
ここまでじっくり育ててきたオレンジスパイスとボクとの信頼関係を誇りに思います。
そしてボクは『ボクの絵にご利益があった』なんて思い上がりに陥ること無く、
絵だからこそ出来ること、イラストレーションの可能性なんてものを、
真摯に(もちろんクレージーにセクシーにクールにも)追い求めて行かねばならない、
そんな責任を感じるお話を手渡されたと思っています。
あれから1年。
絵なんてものが必要とされる日がいつか来ればいいなと願い、
今日もつまらぬ絵を描こうと思います。