オレンジPEACE
長崎県諫早市のオレンジスパイスで開催の個展「東日本」
http://www.orange-spice.com/event.php?c=1&n=351
4月29日までの会期を終了しました。
4月18日にその設営で6年ぶりのオレンジスパイスへ。
スタッフさんが半分くらい入れ替わったとのことだけど、
その空気にスッと馴染めてしまうのは、
変わらぬ美意識に裏打ちされた働くヨロコビの現場だから。
お店が準備してくれた壁面も
「東日本」の作品群をレイアウトするのに過不足無いもので、
生活雑貨の販売やカフェを営む現場での展覧会として、
質の高いインスタレーションになったはずです。
企画運営のHさんはじめ、
スタッフのかわいこちゃんのみんなー、
ありがとう、ありがとう。
設営が済んだ後は、
スタッフのみなさん、この日は15名を相手に絵のワークショップ。
表現することのヨロコビに触れてもらいつつ、
展覧会会期中に会場にいられないボクに変わって現場に立つみんなに、
絵との距離感を知ってもらえたらなあ〜と考え、
かつ、
ここまでの足代を気遣ってくださったオレンジスパイスに対して、
では、このワークショップの参加費を1000円にして、
それを頂戴することでイーブンになるのではと発案。
その他多くの負担をおかけしてしまう展覧会なので、
ボクと地方の方との関わりとして、
実に良いバランスの会だったように思います。
実はこんなことを書きかけて
筆を止めていたこのブログ。
「東日本」というタイトルの展覧会を
西日本の生活に近い現場で開催する意味、
ゆっくり俯瞰して感じてみたく思ったはずです。
オレンジスパイスの卒業生を中心に
お子さん連れで来て下さる方の多さ!!
そして
「お久しぶり!」のコミュニケーションが生まれてくれたみたいだ!
オレンジスパイスでは、
展覧会だけでなく、
音楽のイベントで何回かお世話になっていて、
しかし、
こうやってお子さん連れて足を運んで頂き、
笑顔が生まれるってことは、絵ならではだよなあ〜って、
そんな「当たり前」を発見。
地方都市で20年続けてきた店とは、
生活に対する豊かなイメージを共有し育んでこれた場所ということ。
そんなコミュニティーの中に絵を置いた空間が、
豊かなコミュニケーションの現場として機能してくれたこと、
展覧会を開催することが出来て、よかったなあ〜
「東日本」について、
ボクは伝えたいことが沢山あって、
しかし、
今回の展覧会の現場はオレンジスパイスのスタッフさんに委ねてしまったこと、
それは「伝えたい」に関しては遠回りであるけれど、
地域の方々の絵を間にして生まれたコミュニケーションは、
じわり確かな足取りで「東日本」に近づいていってくれるはず。
そもそもじっくり時間をかけてやってゆこうと考えた「東日本」
オレンジスパイスという美意識の現場から1歩外へ出てしまえば、
日本のほとんどの場所で目にする「地域の疲弊」に出合う。
実は、6年ぶりの諌早は、
ボクの歩いた東日本と同じ匂いさえ感じさせた。
いや、
そもそもボクは九州を尋ねることで、
街を歩き人と出会うスキルを手にしておけたからこそ、
2011年3月11日以降の「東日本」を自分の足で歩くことが出来たんだ。
今回「東日本」という展覧会を愛しき人々の元で開催出来たことで、
少なくともボクの中で東日本と諌早は地続きになったようです。
そして今は「諌早を描きたい」という気持ちがどうにも膨らんでいる。