26ヶ月め


今日は2011年3月11日から2年2ヶ月
792日め
26回目の11日でした

ボクは大阪に在って
「東日本」というタイトルの個展に合わせたワークショップを開催していました

そんなチャンスを得たからこそ
大阪の手前で東北に行ってこようと
5月5日に仕事の予定を急遽変更
宮城県の塩竈を目指しました


3月11日後
真冬や真夏に足を運んでいた東北ですが

桜の花の咲く頃の東北を知ってみたいと

タイミング的には1週間ほど遅かったのですが
それでも
長い冬を越え命萌え出す自然の美しさと
人のシナヤカな美しさとに出会うことができました


初夏の東京から初春の塩竈までは
自然と季節と人の営みとが途切れること無く繋がっていて

被災規模を地名で語る場合の
コトバの疎外感など感じることはなく

ちょっとだけイマジネーションを働かせれば
被災地はなんてご近所にあるんだろうと感じられる
それがこの季節ならではの感覚でした

新幹線を使ったら
松島の海苔や牡蠣の養殖場は
家から4時間くらい先の海の中にありました


そんな海を生活の現場としているご夫婦との再会

今年の2月のある日に訪ねた しおがま・みなと復興市場は
お客さんがまばらな印象だったけど

ゴールデンウィーク終盤のこの日は多くの人で賑わっていて
それだけで楽しいイメージ

そこで額に汗して海産物を売る共栄丸水産さんのご夫婦お2人
やっぱカッコいいなあ〜
圧倒的にセクシーだなあ〜〜

そして

名残の牡蠣と地酒の美味さ!

真冬の牡蠣の濃厚な味わいとはまた別の
やはりこの季節ならではの海の味

その他
つぶ貝や岩牡蠣、渡り蟹とタラの浜汁まで頂き
これ以上の食べ物って想像つかないぞー!と

次はアサリの美味い夏に来たらいいさと
またの再会を約束して

この旅の大きな目的
共栄丸水産さんのお薦めスポット塩竃神社へ


津波の災禍の瀬戸際の1歩先で出会うエレガント

共栄丸さんのリクエストは
ボクだったらこの花をどう描くのか?それを見たい

いや〜〜
とんでもないカワイコちゃんに出会っちゃったなあ〜

エレガントだな〜
セクシーだな〜

いやいや春の塩竈
街中がカワイコちゃんで溢れていたぞー

カワイコちゃんたちとの再会を約束しつつ
夜はヒトリ寿司

「あまちゃん」や「八重の櫻」の影響もあるんだろうね
観光客で賑わう寿司屋のカウンター
それでもちょいとお酒が進めば「あの日」の話

美味い寿司食って、美味い地酒呑んで、プカプカ浮かれてたって、
頭の半分では、この場所が冷たい海水に呑まれていたことを想像

生きるというリアルを感じたいのであれば
今からでも決して遅くは無いから
みんな東日本の被災地に行ってみたらいいんだと再確認した5月5日

あけて6日は塩竈から在来線の各駅停車を乗り継いで東京まで

塩竈-仙石線-仙台-東北本線快速-福島-東北本線-郡山-東北本線-黒磯-SHOZO-黒磯-宇都宮線-小山-両毛線-高崎問屋町-TAXI-peace tree-車-高崎-高崎線-赤羽-埼京線-新宿-小田急線-home

こんな移動だったけど
車窓からの景色が美しくてちっとも飽きることが無かった!

震災の直後から
こんな恐ろしい土地よりもっと安全な土地で暮らせばいいのに
そんな思いを東北に向けた人は多いと思うけど

今回旅したこの季節の東北の美しさに出会い
なにがあってもこの土地を愛しここで暮らしたいと願う人の気持ち
ちょっとだけだけど共有できたと思いました

自然は美しくも不条理なものだけど
人もまた不条理なものなんだと思い
その不条理の中から美しさや愛しさを探し当てられるのも
人ならではのことなんだなあ〜と

美しき人たちに出会った後は
道ばたの花もまたさらに愛しく感じられた
東北-東京地続きの旅

それぞれの土地で奮闘される愛しくも美しき人たち
その再会の約束を果たすだけで
ボクの人生のほとんどは失われてしまうのではないか?

しかし
そんなことこそが生きるヨロコビであり
東日本のこの季節の美しさは
そんな人間の不条理も美しさに昇華させ
そこに居させてくれるんだなあ〜と思いました

そんな気持ちで大阪に来ているから
こちらで出会う人々が愛しく思えて仕方ねえ

コメント / トラックバック 2 件

  1. 冨塚三智 より:

    アミイゴさん、何度も足を運ばれているんですね
    ブログやFBを読ませてもらうと本当に東北の土地や人たちの事を思う気持ちを感じすごいなぁ。。といつも感じます

    私も震災後一度だけですが多賀城に住んでるいとこの家に行ってきました
    おじさんとおばさんの家は無事でしたがすぐ先に行くとテレビのニュースで見た光景に唖然としました

    三陸のワカメの会社を経営していており塩竈にある会社は残念ながらめちゃめちゃになってしまいましたが
    なんとか立て直し今またおいしいワカメを送ってくれます

    恥ずかしながら月日がたち日常の中震災の事をつい忘れてしまうなか
    アミイゴさんのブログやFBを読ませてもらうと改めて東北の事を思う事ができます

    思うだけで何もできてないのですが…

    いい写真ですね
    本当にどれもすてきな写真ばかりです

    ありがとうございました

  2. 小池アミイゴ より:

    >冨塚三智さん。
    コメントありがとうございます。

    ボクとしては愚直に続けるしかないなあ〜と、
    その場合「東北や被災地のため」と考えると、
    きっと続けられないはずで、
    何がと上手く言えないのですが、
    自分のためにやってるように思います。

    そんなことが誰かの何かに引っかかれば儲け物。

    今は東北の美しさに恋心を抱いて日々過ごしている、
    そんなことなんだろうなあ〜。

    富塚さんもチャンスがあれば、
    彼の地の美しさに触れられたらですね!

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