エレクトリチカ

himawari-s
集英社のデジタル読み物サイト“RENZABURO”での初仕事。

一昨年“太宰治賞”を受賞された 瀬川深(せがわしん)さんの短編、
「エレクトリチカ」という作品のためにヒマワリを描き、
本日13日の金曜日にアップされました!

体制崩壊直前のソビエトを舞台に、
突き抜けた人間力に溢れる作品。

作品と向き合い、思い、想像し、
編集者さんとのコミュニケーションも密に重ね、
迷う事の無い気持ちで一気に手を動かせた。
そんな仕事のヨロコビに溢れた良い出会いになりました。

文芸に関するイラストレーションの仕事も、
主流とは行かないまでも、
ネット上での展開が増えてきそうです。

今回初めて頂いたチャンスにどこまでやれるのか?

紙媒体でもあまりやったことのないチャレンジですが、
10号のキャンバスにアクリル絵の具で描き、
信頼おける写真ラボで撮影をしてもらいデーター化。
(もしかして赤字かな?)

ネットだからこそ手描きの魅力を発揮させられたらと思います。

どんどん更新されてゆく媒体のあり方に、
頑張って追いつきねじ伏せてゆかねば、
未来が無くなってしまう恐怖もありますしね。

イラストレーションに関する考えを
厳しい言葉として投げかけてしまいましたが、
ガッツリ受け止め編集して下さった集英社のIさんに、
心のからの感謝を感じる仕事でもあります。

そんな彼女とのやりとりの中で、
“ディテールに対するネガティブなクレームの恐れ”を心配されたけど、
「男性のしょうもないセクシャリティーのメタファーとしてどうしても描かねばならない!」
「ゴボウのように描くからダイジョウブ!」
とごり押しして左手で描かせてもらった電車“エレクトリチカ”
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(↑こいつは下描きの下描き、)

かなりお気に入りなので、
作品の中で出会ってみてくださいね〜。

コメント / トラックバック 5 件

  1. […] 今までのお礼にヒマワリを アミイゴ @ 4:32 AM […]

  2. ナイフ より:

    「彼の絵は、背後に詩があるからこそ成り立つ絵である」と
    さきほど読んだエッセイの中に、作者の友人であるイラストレーターの絵を指して
    書いていた言葉がありました。

    その直後に見たひまわりの絵。

    ひまわり達が何かを考えているように見えました。

    ついでに古い映画のワンシーンも思い出しましたが、
    あの映画のタイトルが「ひまわり」だったのが
    絶妙な気がします。

  3. >ナイフさん。
    誰だろ?
    村上春樹さんと安西水丸さんかな??

    このヒマワリは、
    もちろん瀬川深さんの小説の背景をとことんイマジネートして描きましたが、
    作品とは関係ない映画「ひまわり」のエッセンスが入っていたり、
    去年自分で育てたヒマワリが生きていたりです。

    瀬川さんは映画の「ひまわり」は見た事ないそうで、
    しかし、小説の背景とは関係ない“今”や“モード”や
    “イラストレーターの過去から現在”までもが入り込んでくるのが、
    イラストレーションという表現の醍醐味だったりします。

    そのためにも“品”のあるものを作らねばならない、
    そういうことだと思います。

  4. ナイフ より:

    原田宗典さんの「私を変えた一言」というエッセイの中で
    彼の友人である、長岡毅さんの事を書かれていて
    そこに登場していた言葉でした。

    長岡さんと原田さんとは高校時代からの友人だそうですが
    その頃のエピソードや、長岡さんが大学の文学部を中退し
    セツ・モード・セミナーに通うべく
    上京して来られてからの話などが書いてありました。

    瀬川深さんの作品はまだ読んだ事がありません。
    近いうちに読んでみます。

  5. >ナイフさん。
    作家さんとイラストレーターのそんな関係、
    ステキですね!

    瀬川さんの作品は、
    上の記事の“RENZABURO”のサイトに飛べば読めますよ。

    “RENZABURO”をクリックされてみてください。

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