92ヶ月め
今日は2011年3月11日から2,802日め。
400週2日
7年8ヶ月
92回めの11日です。
と言いつつ、
今は11月9日で、会津若松の駅前のホテルでキーボードを叩いています。
明日早朝、ある仕事の作画のためのフィールドワークで奥会津へ。
その後、あらたに行う子どもとお年寄りを絵で結びつけるプロジェクトの現地へのご挨拶で、
さらに会津の深い場所へ。
そして明後日11日は、
とても仲良くさせてもらっている福島市の食堂ヒトトと、
ヒトトが使っている美味しい野菜の生まれる畑 大江ファームとボクとのコラボで、
畑の上でのワークショップを開催します。
そのため、きっと11日にブログをアップ出来なであろうと、
このタイミングで書いています。
そんな福島県移動の手前で、2冊の絵本の制作が佳境を迎え、
そのうち1冊は、さっき新幹線に飛び乗る直前で編集者との推敲を済ませてきました。
「うーこのてがみ」と題した絵本は、
水曜日の出来事を手紙にしたため、水曜日だけやっている郵便局に送ると、
誰か知らない人の使用日の出来事がしたためられた手紙が帰ってくるというアートプロジェクト、
「鮫ヶ浦水曜日郵便局」に付随する形で発表されるものです。
もっともストーリーはボクのオリジナル。
震災後の塩釜で出会い、
何度か手紙をいただいた方の言葉から着想を得ています。
先日は鮫ヶ浦のある宮城県東松島市の宮戸島へ。
鮫ヶ浦周辺の自然や人の暮らしと出会い、
「鮫ヶ浦水曜日郵便局」に関わるみなさんと会い、多くを語ることで、
あらためてこの絵本の背景に塗り込むべきものを確認してみました。
絵本の作画が半分ほど進んだ段階でしたが、
ほんと、行ってよかったーーー!です。
ここでお伝えしたいことたくさんだけど、
まずはひとつ。
水曜日郵便局局長にして映画監督の遠山昇司さんとうかがった、
東松島宮戸島ガイドの木島さんのお家でうかがった、
2011年3月11日「あの日の」こと。
身振り手振りで表現される辛く悲しい出来事
木島さんの言葉を聞き、その身振り手振りに触れると、
ボクの心の中では被災はつい先日のことのようにして、
目の前の美しい風景を呑み込んでゆくのです。
ボクはこの土地を題材にした絵を描き絵本にする作業の真っ只中にあって、
あらためて、描くことの怖さと、しかし、だからこそ描かなければならないことを、
知ることが、出来たか、なあ〜〜〜、、
出来上がる絵本は、実にのほほんとした空気に包まれたもの。
そんなものを必要としてくれる人、
ちゃんと視界に捉えられるよう視野を確保しながら、
美しい絵本を作ることが出来るよう頑張ろうと思います。
東松島を下って塩釜では、
この絵本の着想を与えてくれた人のご家族とお会いして、
いろんなことを語ったな〜。。
この辺は絵本ができたらたっぷりと。
ただ、以前からお約束していた、塩釜で展覧会を開くこと、
来年3月に実現出来そうです。
その辺の情報も後ほど。
ただ、ここに至るまで、
東北の太平洋沿岸部に限らず、
東京で、熊本で、諫早で、福島で、会津で、
そのほかにも色んな場所で出会ってきた「ひとり」の顔を思い浮かべることの出来る、
あの日から400週たった今のボクです。