カモメ翔ぶ

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今年みなさんに愛して頂けたカモメの絵が
本当に飛び立ってくれました。

今年の6月に2度目のご縁を頂き個展「東日本」を開催させてもらった
大阪池田のラルゴさんが繋いでくださり、
「この人でよかった」と思える方が購入くださいました。

ただ、この絵は直接手渡すべきものだろうと、
仕事の年末進行をなんとかやりくりし、
12月25日、クリスマスの池田の街まで行きました。

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11月末に購入希望のお話を届けて頂いたのですが、
さすがに感無量。

この絵がきっかけになり、
今年は2月の青山space yuiから始まり、
東日本大震災から3年後の西日本を巡回。

この絵に出会ってくださり、
言葉を交わしてきた1人ひとりのことを思い出しました。

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ギャラリーという空間は街に向かって開かれ、
絵を購入する経済的余裕をお持ちの方も、
何も持たずもただボクの絵と向き合ってくださる方も、
分け隔てなく迎え入れてくれる場所です。

いや、
ボクはそんな現場のみを選び、
その街や人や空間と深くコミュニケートし、
展覧会を共に創ってきました。

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1枚の絵の前ではすべての人は平等です。
そううやって出会った人たち。

多くの持たざる人

多くの悩める人

多くの痛みの中にある人

元気な人もいるし、
永遠に失われてしまった人もいました。

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そんな1人ひとりと交わした言葉を思い返すと、
世の中に蔓延する不寛容なマインドを振りかざし
切り捨ててしまって良い人はひとりもいませんでした。

そして、
そんな1人ひとりとの会話こそが
ボクの次を創造してくれる確信を得えてくれるし、
ボクの絵にボクの思いを超えた輝きを与えてくれました。

さらには、
ボクよりずっと若い志ある人たちから、
街で生きてゆくための新鮮なインスピレーションを
どれだけ頂いてこれたか!

ボクはそうやって生かされています。

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あらためて、
ボクは今までずっとこんな態度でものを作ってきたんだということ、
人への懐の深い池田の街からも、
喧騒の果てに過度な装いに呑まれた大阪の街からも気づかされました。

松島小
西日本を巡ったカモメたちは、
最後にこのカモメと出会った宮城県に届けることができました。

そう出来たことで
ボクがこの絵と共に出来ることに区切りをつけても良いのだと思いました。
(この旅のきっかけも、ひとりの女性の思いがカタチになったもの)

カモメを旅立たせることで、
実はボクがさらに飛び立つ。

別れの辛さ悲しさは、
その関係を美しいものであろうと格闘してきた限り、
人の心をしなやかに鍛えてくれます。

こんな感じで、
ボクの1枚の絵をめぐる語らいの2014年は
終わることが出来ました。

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カモメちゃんの絵というイマジネーションのバトンに愛を注いでくださった
青山の人、横浜の人、諫早の人、日田の人、池田の人、佐賀の人、福岡の人、
淡路の人、京都の人、四日市の人、長野大町の人、山梨の人、気仙沼唐桑の人、

もっと美しいものを描き、
また届けます。

そう出来たらまた語り合いましょう。
それまでみなさん、まずはお元気で!

ラルゴさん
ご縁をありがとう。
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ラルゴと共に営まれるカフェみなつき。
ねえさんのこさえた煮込みハンバーグが美味くてね。

池田の街で奮闘して2年が確かなものであったんだなあ〜と。
こういう出会いも大切に心に刻んでおこうと思いました。
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最後に、
日田で多くのご協力と作品に対する愛を注いでくださったHさん。
ありがとう。

2014年はボクが日田に絵を届け、
あなたとささやかな晩餐を共に出来た年です。

2014
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PEACE!!

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